2015年(平成27年)10月2日の話。
この日は大文字山をサンセットハイキング。
いわゆる爆弾低気圧から延びる寒冷前線が本州を通過し、2日の未明には京都でも激しい雨が降りました。
夜が明けて午前中のうちは、ややぐずついたお天気でしたが、午後にはすっかり快晴に。
夕方になり、少しだけ時間が空いたため、急ぎ大文字山へ。
17時過ぎに「行者の森」から大文字山に取り付き、「トラックの森」や月待山を経て火床へ到着したのは17時25分。
すでに10月、日が暮れるのも早くなり、見掛け上では遠く北摂の剣尾山に夕日が沈みかけていました。
とても山頂まで登る気が起きず、この日は「大」の字の火床までで諦め、京都の夕景を眺めながら過ごすことにします。
日没時は体感気温が急激に下がり、いよいよ本格的に秋らしさを感じる季節に。
段々と秋が深まる大文字山。火床から京都の夕景と夕日を望む。
右に愛宕山、左に京都西山の山々、その間に夕日が。
すっきり晴れてはいましたが、やや湿気が残る空で、からっとした秋晴れとは異なる印象を受けます。
遠く大阪方面は見えにくく、和泉山脈の稜線も曖昧な見え方に過ぎませんが、京都北山や西山の稜線は浮かび上がるように見えており、それに、太陽が落ちる西の空は遠くまで見えやすく。
大文字山からでは西向きの見える距離が限られていますが、より遠くまで見える山の上から夕日を眺めていらっしゃった方は、さぞや美しい光景をご覧になられたことでしょう。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
天童山 | 19.6km | 775m | 京都府京都市右京区 京都府京都市北区 | |
飯盛山 | 19.3km | 791m | 京都府京都市右京区 京都府京都市北区 | |
桟敷ヶ岳 | 17.1km | 895.7m | 京都府京都市北区 | |
魚谷山 | 14.9km | 816.0m | 京都府京都市北区 | |
雲取山 (二ノ谷山) | 17.6km | 911.0m | 京都府京都市右京区 | |
天狗杉 (花背山) | 14.9km | 837.0m | 京都府京都市左京区 | |
元・NTT鞍馬無線中継所 (警察庁鞍馬無線中継所) | 15.2km | 854m | 京都府京都市左京区 | 杉ノ峠の南 標高の値は5mDEMによる |
天ヶ岳 | 13.6km | 788m | 京都府京都市左京区 | |
焼杉山 | 12.6km | 717.4m | 京都府京都市左京区 | |
皆子山 | 20.1km | 971.3m | 京都府京都市左京区 滋賀県大津市 | 京都府最高峰 |
瓢箪崩山 | 7.7km | 532.0m | 京都府京都市左京区 | |
瓜生山 | 1.8km | 301m | 京都府京都市左京区 |
花脊の鉄塔はもちろん、皆子山に至るまで肉眼で明瞭に見えていました。
上の写真では暗くて分かりませんが、夏の夕立の影響で瓜生山の山頂から南西に延びる尾根の先が大きく崩れてしまい、その崩落痕が大文字山の火床からでも目立って見えます。
9月の初めに瓜生山の現地を訪れて確認しましたが、そもそも非常に急な斜面で近寄るのもひと苦労。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
剣尾山 | 36.6km | 784m | 大阪府豊能郡能勢町 | |
半国山 | 32.2km | 774.2m | 京都府亀岡市 | 丹波富士 |
深山 | 39.0km | 790.6m | 京都府南丹市 大阪府豊能郡能勢町 | |
山上ヶ峰 (北松尾山) | 14.3km | 482.2m | 京都府京都市西京区 | |
明智越最高点 | 17.5km | 420m | 京都府亀岡市 |
雲に遮られず、「丸い」夕日が山の向こうに隠れる光景を目にしたのは久々のような気がします。
この日は金曜日の夕方だったにもかかわらず、日没後の火床には人影が少なく。
北摂能勢の剣尾山、丹波亀岡の半国山、摂丹国境の深山、これらの山々が大文字山の火床から見えているということは、逆もまたしかりで、向こうからも大文字山の「大」の字跡が見えます。
つまり、これらの山々から大文字の送り火を正面に遠望できます。
とくに、深山の山頂は「大」の字が「大」の字らしく見える最遠望地点だと考えられます。
※
上記の件で補足しておきます。
他の記事でも何度か申し上げていますが、「大」の字跡が描かれる斜面は西北西~北西を向いているため、南~南南西の遠方から望んでも「大」の字には見えず、斜め線のように見えます。
本格的に工事の準備が始まった大文字山の水場。
お地蔵様が移され、斜面には赤白ポールや測量杭も。
大文字山(地理院 標準地図)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」
標高465.3m(465.4mから改定)(地理院 標準地図)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)
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