2013年(平成25年)12月22日、この日は午後から少しだけ時間が空いたので、急きょ、能勢の剣尾山へ向かいました。
新雪が積もる剣尾山からは遠く小豆島まで遠望できましたが、アラレ(霰)が激しく降ってきたため、あの数字の撮影は諦めることに。
12月22日の話は前回の記事に。
その翌日、2013年12月23日も同じ時間帯が空きました。
京都北山の雪を踏みに行くことも考えましが、やはり、前日前夜のことが気に掛かり、この日も剣尾山を登ることにしました。
今回はその12月23日の話です。
目次
亀岡駅から愛宕山を望む
亀岡駅「のどかめロード展望デッキ」から牛松山と愛宕山を望む。
前回とは異なり、駅2階の展望デッキから撮影しています。
24時間前の愛宕山は真っ白な姿を見せていましたが、ここまで雪が少なくなっているとは……。
この様子では剣尾山も雪解けが進んでいるものと予想されます。
別のコースを取る選択肢もありましたが、どれくらい雪が解けたか確認するために、前日と同様、土ヶ畑口を起点として京都府亀岡市側から入山しました。
剣尾山の積雪状況
摂丹國界碑周辺の積雪状況。笠山と剣尾山、横尾山の分岐。
24時間後。
ご覧の有り様です。標高600mを切ると無雪に近く。
23日は気温が高め、時間帯によっては日も差していたようで、剣尾山に限らず、どちらの山も午前と午後では残雪の状況に大きな差が出たでしょう。
薄く凍りついていたため、前日は山頂の岩場に登るをためらいましたが、23日の夕方にはすでに雪も解けており、風も弱く、前日のような危険はありません。
素晴らしい展望を誇る剣尾山から心おきなく遠くの山々を望むことができました。
愛宕山の右手には比叡山や大文字山も見えていましたが、その愛宕山と比叡山の間に真っ白な山影が見えていることに気付きます。
方角的に鈴鹿山脈最高峰の御池岳のようですが、向こうは深く雪が根付いている様子。
剣尾山の展望・眺望 大阪府豊能郡能勢町
御池岳を遠望
能勢の剣尾山から愛宕山と比叡山の合い間に鈴鹿の御池岳を遠望する。
撮影地点から鈴鹿山脈最高峰の御池岳(滋賀県東近江市)まで94.2km。
この日の御池岳は白山のような美しさでした。
愛宕山に遮られるため、剣尾山から霊仙山を望むことはできません。
北摂から眺めると「都富士」比叡山が双耳峰に見えず、なんだか不思議な感じがします。
剣尾山からは鈴鹿山脈や比良山地、それに京都北山の山々なども見えていたものの、いずれも空と山の境目が分かりにくい色合いで、写真写りは今ひとつよくありません。
ですが、そう頻繁に登りに来る山でもないため、参考程度に何枚か写真を載せておきます。
以下は比叡山から時計回り(→東)に。
「近江富士」三上山を遠望
北摂の剣尾山から京都盆地、比叡アルプス、「近江富士」三上山を遠望する。
撮影地点から三上山(滋賀県野洲市)まで58.1km。
京都盆地でも下鴨から北白川、瓜生山にかけてが見えています。
逆に申し上げて、向こうの平地部から剣尾山の山頂をピンポイントで見通せます。
遠くに見えている鈴鹿山脈の山は、左端が日本コバで、三上山の後方が黒尾山ですが、やや分かりにくいこともあり、山名は表示していません。
大文字山や雨乞岳を遠望
能勢の剣尾山から京都の大文字山、如意ヶ岳、鈴鹿の雨乞岳を遠望する。
撮影地点から雨乞岳(滋賀県東近江市、甲賀市)まで89.5km。
おおむね真東を向いて撮影しています。
山上ヶ峰(北松尾山)はトロッコ保津峡駅の南1kmに所在する三角点482.4m峰。
よって、その右に見えているのは烏ヶ岳など山としての嵐山の山々で、その手前で重なるように連なっているのは「みすぎ山」(三角点430.1m峰)など、いわゆる唐櫃越周辺の尾根です。
普段、大文字山の火床や山頂(三角点)から剣尾山を眺めており、過去に何度も写真を掲載していますが、逆もまたしかりで、剣尾山から大文字山の火床や山頂を見通すこともできます。
天候もよくないため、「大」の字跡はやや分かりにくいでしょうか。
送り火「大」の字跡を撮影
北摂の剣尾山から大文字山の火床(京都五山送り火「大」の字跡)を遠望する。
撮影地点から「大」の中心(京都市左京区)まで36.6km。
火床(「大」の字跡)が見えているということは、剣尾山から「五山送り火」の「大文字」が見えるということです。
ただし、双眼鏡などが無いと確認は難しいでしょう。
大文字山の火床がある西中腹の斜面は西北西を向いているため、南や南西の遠くから眺めても「大」の字には見えず、だいたいの場合において「斜め線」に見えます。
「大」の字跡が「大」の字らしく見えるのは、西や北西から眺望した時に限られます。
計算上、摂丹国境の深山や北摂の剣尾山あたりが、「大」の字跡が「大」の字らしく見える遠望の限界となります。
以下は愛宕山から反時計回り(←北)に。
蓬莱山を遠望
剣尾山から「びわ湖バレイ」の蓬莱山を遠望する。
撮影地点から蓬莱山(滋賀県大津市)まで49.5km。
武奈ヶ岳を遠望
剣尾山から比良山地最高峰の武奈ヶ岳を遠望する。
撮影地点から武奈ヶ岳(滋賀県大津市)まで53.5km。
写真を見るかぎり、桟敷ヶ岳から城丹国境尾根もぼちぼち積もっていますね。
芦生研究林の山々を遠望
剣尾山からブナノ木峠など美山・芦生研究林の山々を遠望する。
撮影地点からブナノ木峠(京都府南丹市)まで47.2km。
とくに記録として残していませんが、今年も何度か芦生に足を運んでいます。
手前に見えているのは京北でも南西部にあたる白岩山や黒尾山(西の黒尾山)。
若丹国境尾根を遠望
北摂の剣尾山から八ヶ峰、若丹国境尾根を遠望する。
撮影地点から八ヶ峰(福井県大飯郡おおい町、京都府南丹市)まで46.0km。
気に留める方は少ないでしょうが、八ヶ峰はなかなか秀麗な山容を見せてくれます。
個人的に好きな山です。
ひと通り見渡してみましたが、やはり御池岳の白さが際立っているように感じますね。
そろそろ日没です。前夜は撮影を諦めた数字、はたして今夜は撮影できるでしょうか。
整理の都合で記事を分けます。
続きは上の記事に。
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剣尾山(地理院 標準地図)
「笠山(カサヤマ)(かさやま)」標高719m
大阪府豊能郡能勢町、京都府亀岡市
「剣尾山(ケンビザン)(けんびざん)」
標高784m
大阪府豊能郡能勢町(山体は京都府亀岡市に跨る)
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