パープルリボンキャンペーンに伴い紫色にライトアップされる京都タワーを撮影するため、2015年(平成27年)11月12日は如意ヶ岳(如意ヶ嶽)と大文字山をトワイライトハイキング。
大津市寄りにあたる如意ヶ岳の展望地で伊吹山や琵琶湖などを撮影した話は前回の記事に。
今回はその続きです。
如意ヶ岳から離れ、続いて大文字山を登頂すると、ちょうど京都西山の小塩山の向こうに太陽が落ちるところでした。
薄い雲が広がる夕暮れ時の空をキャンバスとして、絵の具を延ばしたかのような模様を描きながら夕日が沈みます。
京都西山の小塩山に沈む夕日を大文字山の山頂(三角点)から望む。京都の夕景。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
半国山 | 32.2km | 774.2m | 京都府亀岡市 | 丹波富士 |
剣尾山 | 36.6km | 784m | 大阪府豊能郡能勢町 | |
鴻応山 | 29.1km | 678.7m | 京都府亀岡市 大阪府豊能郡豊能町 | 豊能富士 |
小塩山 | 17.4km | 642m | 京都府京都市西京区 | |
ポンポン山 (加茂勢山) | 19.5km | 678.8m | 京都府京都市西京区 大阪府高槻市 |
とくに示していませんが、夕日らしき影の下で目立つピークが小塩山です。
毎年のように申し上げていますが、大文字山の山頂から見て、11月11日頃、小塩山の向こうに夕日が沈み、その1ヶ月後の12月12日頃、ポンポン山の向こうに夕日が沈みます。
個人的には京都西山(老ノ坂山地)の盟主はポンポン山だと見なしていますが、山容としては小塩山のほうが目立ちます。
ポンポン山の山名は「西山で1ヵ所だけポンと飛び出ているから(一番高い山だから)」といった奇説も目にするようになりましたが、まずありえず、謬説であることは明らかでしょう。
大阪方面の空は西山の空とは比較にならないほど雲が多く。
あべのハルカスや紀泉アルプスも見えてはいたものの、日没後で暗いこともあいまって、今ひとつ撮影意欲が湧きません。
せめて友ヶ島だけでもと思い、南西の彼方、大阪湾や大阪港方面に目を向けます。
京都の大文字山から日没後の友ヶ島、コスモタワー、梅田スカイビル、名神高速道路などを遠望する。
主な山、建築物 | 距離 | 標高 (地上高) | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
コウノ巣山 | 110.3km | 119.7m | 和歌山県和歌山市 | 友ヶ島最高峰 |
高森山 (北山) | 103.5km | 284.5m | 和歌山県和歌山市 大阪府泉南郡岬町 | |
大阪府咲洲庁舎 | 55.8km | (256m) | 大阪府大阪市住之江区 | コスモタワー |
梅田スカイビル | 45.6km | (173m) | 大阪府大阪市北区 |
強引に撮影していますが、紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島も曖昧な見え方に過ぎません。
大阪の高層ビル群の向こうには高森山など和泉山脈の最西端部の稜線が写っています。
大文字山から見える山域だと気付き、多奈川や加太を頻繁に訪れていた時期がありました。
和泉山脈の西端部と友ヶ島は連なっているようなもので、高森山や四国山からは文字どおり眼前に友ヶ島を望むことができます。
特筆すべきこともありませんが、日没後ということもあり、写真の手前で「S」の字を描く名神高速道路と天王山トンネルの場所が分かりやすいでしょうか。
名神高速道路の京都南IC~桂川PA~大山崎ICの区間は緩やかなカーブと直線で成り立っており、このように厳しく折れ曲がっている印象は受けませんが、不思議なことに、大文字山から見ると「S」の字に見えます。
念のために申し上げておきますが、阪神高速8号京都線と混同しているわけではありません。
視点を少しだけ右へ。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
兜布丸山 | 121.5km | 525.1m | 兵庫県南あわじ市 兵庫県洲本市 | |
諭鶴羽山 | 126.3km | 608.0m | 兵庫県南あわじ市 | 淡路島最高峰 |
柏原山 | 117.0km | 568.9m | 兵庫県洲本市 | |
若山 | 21.8km | 315.2m | 大阪府高槻市 |
さすがに淡路島は見えないだろうと決め付けていましたが、意外にも雲のカーテン越しに島影が見えていました。
うっすらとは言え、大文字山から諭鶴羽山地を眺めたのは久々のような気がします。
写真の左端をよく見ると、高槻の若山の上に飛行機が写っています。
大文字山から飛行場そのものは見えませんが、北摂の向こう、大阪国際空港(伊丹空港)へ着陸する便でしょうか。
大文字山の山頂からパープルの京都タワーと日没後の夕景、此花大橋を望む。
撮影地点から京都タワー(京都市下京区)まで6.0km。
点滅する此花大橋と紫色に照らされ始めた京都タワーを同じ構図に収めて撮影しておきましたが、リサイズしてしまうと此花大橋の場所が分かりにくいですね。
よくよく目を凝らして見てみると、此花大橋の主塔が白く光っているのがお分かりいただけると思います。
京都タワーとコスモタワーは「大」の字の火床からでも見えますが、大阪港の此花大橋は山頂からでないと見えません。
見切れそうになっていますが、写真の手前には青蓮院さんの将軍塚青龍殿も写っています。
今年は山の紅葉の進み具合が読みにくく、色付きにもむらがあるため、どちらも苦労していらっしゃるようです。
この記事を書いている11月16日現在、鷹峯や原谷といった山間が紅葉の盛りですが、名所として知られる吟松寺さんでは雨や風の影響で葉を落としてしまった樹も多く、今年は寂しい印象を受けます。
とくに写真は撮影していませんが、いわゆる名所よりも、鷹峯から金閣寺さんへ抜ける鏡石街道の街路樹や山肌に見える木々が紅く染まって綺麗でした。
タクシーの運転手さんが、「今年は落葉が早すぎて、どこを案内していいのか分からへん!」と嘆いていらっしゃいましたが、すでに高雄は終わり、嵐山パークウェイもほぼ終わりだとか。
大原や貴船も落葉が進んでいますので、その評価は妥当でしょう。
10年くらい前だったと思いますが、極端に紅葉が遅い年があり、12月に入ってから大原へ紅葉狩りに出向いた記憶があります。
早くに落葉してしまった山に対して、平地の紅葉は遅いというか、今年は色付きが良くありません。
街路樹のイチョウも緑色の葉のまま落葉する樹が目立ちます。
話が大きく脱線しましたが、「大」の字の火床から撮影した京都の夜景写真も1枚だけ。
ややサイズ大きめです。
大文字山の火床から京都の夜景を一望する。紫色の京都タワー、愛宕山など。
夜景が綺麗な季節になりました。
参考程度に愛宕山と小塩山の位置だけ示しておきましたが、左端に小さく紫の京都タワーが写っているのがお分かりでしょうか。
中央やや左寄りで河原町三条の周辺が明るく、中央やや右寄りに京都御苑が大きく写っており、京都御苑の左後方に小さく二条城が、右手前に大きく吉田山が写っています。
関連記事 2015年11月 晩秋の大文字山・如意ヶ岳
すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。
- 大文字山 うぐいす峠と大鳥居 能郷白山や琵琶湖大橋を遠望
- 大文字山 淡路島と友ヶ島の島影を久々に撮影 京都の夕景
大文字山(地理院 標準地図)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」標高465.3m(465.4mから改定)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)
最近のコメント