大文字山の火床から京都・大阪の夜景を一望 あべのハルカス

2013年(平成25年)9月、空気が澄んだ好条件の日の話。
この日は京都盆地の東部に所在する如意ヶ岳、大文字山をハイキング。
大文字山の山頂(三角点)からは、普段、あまり目にすることがない遠くの山々まで眺めることができ、私としては珍しく撮影に熱中してしまいます。

大文字山から友ヶ島、大阪港、大阪の高層ビル群を遠望 2013年9月

大文字山 梅田スカイビルなど大阪の高層ビル群、友ヶ島を遠望

2013.10.06

そのあたりの話は前回までの記事に。今回はその続きです。

日没後、山頂から火床まで下ってきた後も遠くまで見えやすい状態が続いており、あべのハルカスの後方には和泉山脈の稜線が見えていました。

大文字山の火床から京都南部の夜景、遠くに大阪の夜景を望む 2013年9月
大文字山から京都南部、大阪方面の夜景を望む。
撮影地点から大阪府咲洲庁舎(コスモタワー)(大阪市住之江区)まで55.6km。

右端に京都タワー、左端に「あべのハルカス」。
分かりにくいですが、コスモタワーの左側に飛行機も写っています。

大文字山の火床から「あべのハルカス」の夜景を遠望 2013年9月
大文字山から「あべのハルカス」の夜景、紀泉アルプスの山々を遠望する。
撮影地点から「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)まで49.5km。
紀泉アルプス最高峰の雲山峰(和歌山県和歌山市)まで95.6km。

もちろん、あべのハルカスの航空障害灯もすでに点灯しています。
すでに日没から30分(見掛け上の日没から40分)ほど過ぎていますが、紀泉アルプスの稜線は浮かび上がるように見えています。

今回の記事に掲載している写真はすべて大文字山の火床から撮影したものです。
この日は夜景を撮影する予定はなく、そのまま下山する予定でしたが、火床から見える雲の流れが異様に速く、空も街も普段とは異なる「色」を放っていたため、珍しく撮影意欲が湧き、少しばかり夜景も撮影することに。
私の体調を気遣い、一緒に山を下りてくださった方をお待たせしてしまい申し訳なく。
ありがとうございました。

大文字山の火床から眼下に京都盆地北部の夜景を一望 2013年9月
大文字山から京都盆地北部の夜景を望む。
撮影地点から愛宕山(京都市右京区)まで16.1km。

焦がれた色とでも申しましょうか、不思議な色合いとなった京都の夜景です。
長年、同じ構図で撮影を続けていますが、同じ日没40分後に撮影した写真でも、このような色になるのは珍しいように思います。
夕景の撮影におけるホワイトバランスの設定はおおむね統一しています。

大文字山の火床から京都の夜景と金星、土星を望む 2013年9月
大文字山から京都の夜景と金星、土星を望む。
撮影地点からポンポン山(京都市西京区、大阪府高槻市)まで19.5km。

小塩山、ポンポン山、釈迦岳……、京都西山の山々の上空に金星が見えています。
雲の流れが速く、すぐに金星を隠してしまうため、写真に収めるためには何枚か撮影する必要がありました。

上の写真で、中央上のとくに明るい星が金星、右上の星が土星です。
写真によっては金星の右上にてんびん座アルファ星(”Zubenelgenubi”, ズベン・エル・ゲヌビ)も写っていましたが、まだ空が明るさを残していたこともあり、土星ともども、肉眼での確認は困難でした。

体調の問題もあり、久々となる大文字山ハイク、ナイトハイクでしたが、そういった日に、遠くの山々や美しい夜景を望むことができたのは嬉しかったです。

関連記事 2013年9月 如意ヶ岳、大文字山から遠望

すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。

大文字山(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「大文字山」周辺の地図を表示
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」
標高465.4m(→465.3m)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)

ABOUTこの記事をかいた人

Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!