大津の逢坂山から琵琶湖の奥に石川の白山を遠望 2013年12月

2013年(平成25年)12月の話。
この日は夕方から滋賀県大津市の逢坂山(相場山)をトワイライトハイキング。
大津市や琵琶湖の南西部に所在する標高324.7m峰について、現在では「逢坂山」と呼ぶ方が増えましたが、以前は「旗振り通信」由来の「相場山」と呼ばれていました。

逢坂山(相場山)から「旗振り通信」の山々を望む 滋賀県大津市 2013年12月

逢坂山(相場山)から「旗振り通信」の山々を望む 大津市

2013.12.09

そのあたりの話は前回の記事に。今回はその続きです。
かつては当たり前のように使用されていた呼称が、わずかな年月の間に失われつつあります。

逢坂山の山頂(三角点)付近は北向きが開けており、湖国近江を広く見渡せる好展望地です。
この日は曇りがちのお天気で、遠くは見えにくいかもしれないと考えていましたが、私が登った時間帯は条件よく琵琶湖を取り巻く山々を眺望でき、さすが「旗振り通信」の山だと感心します。

眼下には広がる大津や近江盆地の風景。
遠くに目を向けると、琵琶湖の対岸に湖北や奥美濃の山々を越え、さらに加賀に至るまで遮られることなく、遥か彼方の白山(加賀白山)まで見通すことができました。
前回の記事でも逢坂山から白山を撮影した写真を掲載しましたが、今回は他の山々との位置関係が分かりやすい写真も掲載しておきます。

逢坂山から琵琶湖大橋の向こうに白山を望む 大津市 2013年12月
逢坂山(滋賀県大津市)から琵琶湖大橋、湖北の向こうに白山(加賀白山)を遠望する。
撮影地点から御前峰(石川県白山市、岐阜県大野郡白川村)まで153.0km。
猫ヶ洞(岐阜県揖斐郡揖斐川町、滋賀県長浜市)まで81.1km。

別山はかろうじて山頂が見えるのみですが、雪を被っていれば目立ちますね。
琵琶湖大橋の東岸には噂のピエリ守山さんも写っています。

逢坂山は貸し切りでしたが、この日は日曜日だったため、他の山の上から白山をご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
同じ時間帯であれば、たとえば、比叡山、如意ヶ岳、音羽山あたりからは見えていたはずです。

逢坂山から白山、湖北、伊吹山、江越美国境の山々を望む 2013年12月
逢坂山から白山、湖北、伊吹山、江越美国境周辺の山々を望む。
撮影地点から滋賀県最高峰の伊吹山(滋賀県米原市)まで68.7km。
三国岳(滋賀県長浜市、福井県南条郡南越前町、岐阜県揖斐郡揖斐川町)まで82.9km。

金糞岳、白倉岳(白倉ノ頭)に遮られるため、逢坂山から能郷白山を望むことはできません。
近江国、越前国、美濃国を分ける三国岳の右後方には三周ヶ岳の山頂域も見えていました。
西美濃の山と呼ぶ人も多い近江美濃国境尾根の連なり、厳冬期には1000mそこそこの標高からは想像もつかないような積雪量を誇ります。

逢坂山から伊吹山、霊仙山、「くさつ夢風車」などを望む 大津市 2013年12月
逢坂山から伊吹山、霊仙山、烏丸半島「くさつ夢風車」などを望む。
撮影地点から霊仙山(滋賀県犬上郡多賀町)まで57.5km。

霊仙山に遮られるため、逢坂山から御嶽山を望むことはできません。
鶴翼山(八幡山)の後方には彦根東部(鈴鹿山脈北西端)の山々が連なっていますが、よく見ると、男鬼山の右にイワス(原石山)の鉱山跡も写っています。

時間的にぎりぎりだったため、せっかく白山が見えていたにもかかわらず、数枚しか撮影することなく、この後、急いで大阪方面の展望地へと向かいました。
もちろん、「あの数字」 を撮影するためですが、それだけなら日没後でも構いません。
琵琶湖方面の展望地から白山まで望むことができるような日であれば、もしかすると大阪湾方面も遠くまで見えるのでは、と考えたのですが……。

整理の都合で記事を分けます。

逢坂山から「あべのハルカス」カウントダウン「90」を望む 12月8日

滋賀の逢坂山から大阪の通天閣を遠望 クリスマスツリー天閣

2013.12.13

続きは上の記事に。

関連記事 2013年12月8日 逢坂山(相場山)の歴史と展望

すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。

逢坂山(相場山)(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「逢坂山(相場山)」周辺の地図を表示
「逢坂山(オウサカヤマ)(おうさかやま)」
別称として「相場山(ソウバヤマ)(そうばやま)」
標高324.7m(三等三角点「神出」)
滋賀県大津市

ABOUTこの記事をかいた人

Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!