2016年(平成28年)2月26日以降、京都タワーの塔体が通常の白色ではなく紫色で照らされる夜が続いています。
そのことについて、2月28日に京都タワーの方に直接お伺いしたところ、「ライト設備の調整によるもの」だそうです。
そのあたりの顛末は前回の記事に詳しいですが、それを前提として本記事をどうぞ。
昨日、2016年3月2日の話。
照明の点検に伴い、日没後、京都タワーの塔体がさまざまなカラーで点灯するとのこと。
せっかくですので、どこかの山の上から撮影しようと考えましたが、今の時期の「日の入」は18時頃。
遠出は困難ということもあり、お約束とも言える大文字山をトワイライトハイキング。
用事を片付け、急ぎ火床まで駆け登りましたが、すでに日没の時は間近に迫ります。
山頂(三角点)まで登るのは断念し、火床の中心から夕日や夕景を撮影することに。
京都の夕景と京都タワーを大文字山の火床から望む。
主な山、建築物 | 距離 | 標高 (地上高) | 山頂所在地 |
---|---|---|---|
愛宕山 | 16.0km | 924m | 京都府京都市右京区 |
ポンポン山 (加茂勢山) | 19.5km | 678.8m | 京都府京都市西京区 大阪府高槻市 |
京都タワー | 5.7km | (131m) | 京都府京都市下京区 |
目当てである京都タワーが左端に小さく写っています。
ライトアップされるまでは広角的な視野では場所が分かりにくいでしょうか。
少し前に2日続けてポンポン山や釈迦岳を登りましたが、山頂域や西寄りの山域は薄く積雪していました。
私は黄色いお花にさほど興味がないため、それの観察ではありません。
夕暮れ時の京都北山、瓜生山、岩倉方面を大文字山の火床から望む。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
皆子山 | 20.1km | 971.3m | 京都府京都市左京区 滋賀県大津市 | 京都府最高峰 |
桟敷ヶ岳 | 17.1km | 895.7m | 京都府京都市北区 |
京都では2月29日の夜から雪が降り始め、深夜には平地でも薄く積雪し、夜が明けた3月1日の朝には北山の山々も白く見えました。
2日には雪解けも進んだでしょうが、さすがに皆子山はまだ白いですね。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
鴻応山 | 28.5km | 678.7m | 京都府亀岡市 大阪府豊能郡豊能町 | 豊能富士 |
剣尾山 | 36.6km | 784m | 大阪府豊能郡能勢町 | |
半国山 | 32.2km | 774.2m | 京都府亀岡市 | 丹波富士 |
牛松山 | 19.3km | 636m | 京都府亀岡市 | 三角点は629.0m 丹波富士 |
山上ヶ峰 (北松尾山) | 14.3km | 482.2m | 京都府京都市西京区 |
ひどく霞んだ空で、遠く大阪方面はさっぱり見えなかったものの、お天気そのものは晴れており、沈む夕日は雲に遮られることなく綺麗に見えていました。
太陽が落ちる先に霊仙ヶ岳の山頂域が覗いています。
亀岡の霊仙ヶ岳に沈む夕日を大文字山の火床から望む。17時50分頃。
撮影地点から霊仙ヶ岳(京都府亀岡市)まで26.2km。
かつて、霊仙ヶ岳の山上にはアゼリアだったか、そのような名前のゴルフクラブさんがありましたが、経営会社が変わり、今は「れいせんゴルフ倶楽部」として営業なさっています。
鈴鹿山脈に属する霊仙山の読みは「りょうぜん」ですが、霊仙ヶ岳の読みは「れいせん」。
日没後、紫色の京都タワーと東海道新幹線を大文字山から遠望する。18時頃。
撮影地点から向谷山(大沢山)(大阪府三島郡島本町)まで19.3km。
日没頃から京都タワーは紫色(パープル)に照らされましたが、塔体の上から下まで紫色というわけではなく、どうも塔体の中間部分が色薄く感じます。
よく眺めてみると、「薄い」のではなく、極端に「明るい」のでしょうか。
この後、他色の照明が点灯した時も塔体の中間部分が白っぽく(明るく)見えたので、新たなライトの試験も兼ねていたのかもしれません。
2016年2月26日以降に見られたライトアップ、つまり、塔体の上部が紫色で、下部が橙色(白色?)の組み合わせとも異なります。
18時10分頃に撮影した写真では東寺さんの五重塔がライトアップされていませんが、18時16分頃に撮影した写真では明るく金色に照らされていました。
15分頃に点灯したように思えますが、五重塔のライトアップはそこまで明るくないため、遠目ではよく分かりません。
事前の告知では「日没から約1時間、さまざまなカラーに点灯する」とのことで、17時50分頃から約1時間だろうと見ていました。
ところが、待てども待てども京都タワーの塔体は紫色から変化しません。
大文字山の上は寒く、なにもせずに待機していると身体が冷えきってしまいそうです。
京都タワーさんの特別なカラーのライトアップは昔から大雑把なところがあり、事前の告知どおりにライトアップされなかった夜も何度かあります。
とくに、今回は何かとタイアップした催しではなく、照明の点検作業に過ぎないため、告知どおりに行う必要もないと言えます。
このまま色が変わらないのではないかと疑心暗鬼状態に陥り、18時45分頃には見切りを付けて下山することに。
ところが、18時49分頃に「大」の字跡の「左はらい」を下り始めると、紫色から青色に変化する京都タワーの姿が私の視界に……。
慌てて火床の中心まで階段を駆け登り、再度、撮影することに。
青色(ブルー)の京都タワーと東寺さんの五重塔を大文字山から撮影。3月2日18時50分頃~。
どうも、過去のブルーライトアップの色合いとは大きく異なるような印象を受けました。
紫色と同様、塔体の中間部分の色が薄いながらも、なんだか異様に発色がよく、色濃く鮮やかだと感じます。
昨晩は霞んだ夜空で遠くは見えにくい日でしたが、青い京都タワーは大文字山から肉眼で明確に見えていました。
塔体照明の点灯点検で紫色(パープル)に照らされる京都タワーを撮影。3月2日19時頃~。
19時頃には京都タワーの照明が紫色に戻りました。
青色だったのは約10分間。さらに19時10分頃には再び青色に彩られます。
10分サイクルで紫色→青色→紫色→青色と変化したため、次は19時20分頃に色が変わると予測。
寒い山の上で10分間も待機しているのが億劫になり、ここで撮影機材を片付け、火床から下山しようとすると、またも!
10分おきに変化するとの予想は外れ、19時13分頃に色濃い紫色(?)に変化しました。
このカラーのみ撮影できなかったため、本当に「色濃い紫色」だったかどうか証明する手立てがなく、疑問符を付けておきます。
慌ててカメラを取り出し、急いで撮影しようと試みますが、シャッターを切る直前、19時16分頃、今度は濃いピンク色に。
なかなか変化しなかった先ほどまでとは異なり、次々と色が移ります。
赤色(ショッキングピンク?)の京都タワーを大文字山から撮影。3月2日19時16分頃~。
これはLED照明の試験点灯では?
これも過去のピンク色のライトアップとは異なる色合いです。
ショッキングピンク的な派手な色で、遠目にも見逃しようがないほど目立ちます。
この色も2分ほどで終了し、19時18分頃には紫色に戻ってしまいます。
その後、19時30分頃まで大文字山から眺めていましたが、これ以上の変化は期待できそうもありません。
通常、京都タワーは日没から22時までの時間帯に点灯しますが、さすがに消灯まで見守っているわけにもいかず、今度こそ下山しました。
よって、私が下山した19時30分以降に他の色に変化したかどうかは分かりかねます。
タイミングが良くなく、気まぐれに移る色に翻弄された日でした。
私が大文字山から見ていたかぎり、京都タワーの照明の色は、
紫→18:50青→19:00紫→19:10青→19:13紫(?)→19:16赤→19:18紫
と変化しましたが、これは個人的な見解であり、誤りがあるかもしれません。
以上、2016年3月2日の話。
追記。
「雛まつり」に合わせたわけではないでしょうが、3月3日の夜も紫色に照らされています。
塔体の中央付近が白く感じるところは2日と同じです。
さらに追記。
京都タワーLEDライトアップ点灯式開催|京都タワー Kyoto Tower 公式サイト
この度京都タワーでは、夜間の塔体照明をLED化することになりました。
これによって、消費電力が最大約70%削減し、大幅な省エネが実現いたしました。
今後は塔体のカラーライトアップのバリエーションや点灯パターンが増えるため、
これまでの各種啓発活動へのご協力に加え、文化的活動やイベント等の
コンセプトに応じたライトアップが可能となります。
https://www.kyoto-tower.co.jp/event/2016/03/led.html(リンク切れ)
3月4日の公式アナウンス(ニュースリリース)によると、3月14日にLEDライトアップ点灯式が開催されるとのことです。
異質な輝きだと感じましたが、やはり、2日の点検はLEDカラーバリエーションの試験点灯も兼ねていたのでしょう。
これからも楽しみですね。
14日の話は上の記事に。
「世界緑内障週間」に合わせ、3月10日と12日の夜は塔体がグリーンにライトアップされます。
10日の照明は個人的には青色(ブルー)に見えました。色の調整ミス?
12日の照明は遠目にも緑色(グリーン)に見えました。
12日の話は上の記事に。
11日の夜は震災追悼の弔意表明として終日ライトダウン(消灯)されました。
大文字山(地理院 標準地図)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」標高465.4m(→465.3m)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)
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