大文字山 山火事の跡の見晴し場から夕日を 青い京都タワー

もう10日も前となりますが、2013年(平成25年)11月14日の話。
この日は青色にライトアップされる京都タワーを撮影するため、京阪京津線の大谷駅を起点として音羽山へ向かうことに。
ところが、先日の台風の影響で「東海自然歩道 逢坂山歩道橋」が通行不可となっていました。
歩道橋ではなく、横断歩道を利用して国道1号を渡り、東(逢坂1丁目)、あるいは西(NTT管理道)から回り込んで音羽山に取り付くことも考えましたが、近くには工事の関係者さんや警備の方も多数いらっしゃったので、おとなしく諦めることに。

御陵三山(山科三山)の話

どうしたものか迷ったあげく、山科駅から大文字山へ向かうことにします。
ここは久々に「見晴らし場」から夕日を眺めることにしましょう。
夜間拝観(ライトアップ)の準備が進む毘沙門堂さんに寄り道しましたが、紅葉の見頃にはまだ早く、そちらの写真はありません。

大文字山の山頂から京都一周トレイルコースや「見晴の尾根」を経て、御陵三山(神山、聖山、御陵山)までの夜間縦走を好んでいた時期がありました。
御陵山はいわゆる鏡山ですが、神山と聖山がどちらを指しているか分かる方は、大文字山の細かなピーク名について詳しい方でしょう。
一部の鉄道ファンの間を除き、一般的には知られていないようですが、標高は低いものの、神山もなかなかの好展望地です。

上記の件で追記。
「御陵三山」を指して、近年は「山科三山」と呼ぶ方もいらっしゃるようですね。
山科では範囲が広すぎるかなという印象。
神山、聖山、御陵山の呼称は以前からありましたが、その三座を総称して「御陵三山」と呼び、それを’00年代の半ばに某所で発表したのは私です。
上で「神山もなかなかの好展望地です」と書きましたが、その後、樹木が茂ったことにより、展望状況が悪化しました。
追記終わり。

山火事のあとの見晴し場 安祥寺山Fコース

大文字山/山科安祥寺山Fコース「山火事のあとの見晴し場」 京都市 2013年11月
山科消防「F-0」標(119番通報ポイント標識)から「見晴の尾根」に取り付き、いわゆるFコース(安祥寺山ハイキングコースFコース)を利用して、「山火事のあとの見晴し場」へ。
「安祥寺山ハイキングコース」は私が独自に申し上げているわけではなく、京都市や山科区が公的に使用する呼称ですが、現状、まったく知られておらず、俗に「山科消防コース」と呼ぶ方が多いようです。

ボードに書かれた「ここは山火事のあとの見晴し場です。くれぐれも火の元は気をつけて」の字は薄れています。
記憶が正しければ、この内容は定期的に更新されている、ような気がします。

大文字山 見晴し場の展望・眺望

夕日を撮影

「山火事のあとの見晴し場」から夕日を望む 大文字山 2013年11月
「山火事のあとの見晴し場」からポンポン山の北に沈む夕日を望む。
撮影地点からポンポン山(京都市西京区、大阪府高槻市)まで18.5km。

華頂山(将軍塚)に遮られるため、残念ながら、この「見晴し場」から京都タワーの全景は確認できません。
よく見ると、上の写真ではタワーの先端のみ写っています。

雨上がりの交野山「観音岩」から不思議な虹を望む 大阪府交野市 2013年11月

交野山 観音岩の虹と夜景 太陽の塔と紫色の京都タワーを遠望

2013.11.16

先日、京都タワーが紫色にライトアップされた日は、日没後、17時に塔体照明が点灯しましたが、事前の告知によると、この日のライトアップは18時からのようです。
この日の見掛け上の日没、つまり、上の写真を撮影したのは16時45分頃、まだまだ時間に余裕もあるので、大文字山の山頂(三角点)へ向かうことにします。

大文字山 山頂の展望・眺望

青い東寺五重塔

大文字山から点灯前の京都タワーを望む 2013年11月
17時5分頃に見晴し場を出発、17時50分頃に山頂に到着。
なんとか京都タワーの点灯前に登頂できましたが、すでに東寺さんの五重塔は青く点灯しています。

時間の都合もあり、点灯前に撮影できたのは上の1枚のみでした。
撮影時の設定を変えたため、次の写真とはカラーバランスが異なります。

青い京都タワーと五重塔

大文字山から青い京都タワー、五重塔を望む ブルーライトアップ 2013年11月
18時を過ぎ、五重塔のみならず、京都タワーもブルーにライトアップされました。
京都タワーの塔体が青く照らされているのは、「世界糖尿病デー」 に伴うイベントです。
今年は11月14日に行われました。

一昨年、2011年(平成23年)は14日に青くなる予定が、なぜか13日に青くなったり、昨年、2012年(平成24年)は27日にも青くなる予定が、なぜか通常の白色のままだったり、なにかと手違いが多いイベントですが、山の上から見るかぎり、今年は何事もなく。

青い二条城

大文字山から青色にライトアップされた二条城を望む 2013年11月
二条城のライトアップも山の上から確認できましたが、その全景を望むことはできません。

夜景を撮影

大文字山から京都、大阪の夜景と青い京都タワーを望む 2013年11月
大文字山の山頂から京都、大阪の夜景と金星を望む。京都市左京区。

上の写真のみ、普段よく使用しているレンズではなく、久々にコシナ(Carl Zeiss)のレンズを用いて撮影しています。
京都タワーや東寺さんの五重塔のブルーライトアップは中央付近に。
かなり分かりにくいですが、左端に小さくコスモタワーも写っています。

当初の予定とは異なる山行となりましたが、結果としてナイトハイクを楽しむことができました。

この日、14日の夜明けは空気が澄んで視程がきわめて好条件。
知人によると、六甲山系から台高山脈や大峰山脈まで明瞭に見晴らせたそうですが、良かったのは明け方のうちだけで、日中や夕方は今ひとつな印象を受けました。

大文字山から友ヶ島、此花大橋の向こうに四国南東部を望む 2013年11月

京都の大文字山から四国の山や観覧車「りんくうの星」を遠望

2013.11.20

その前日、13日の夜は、京都の大文字山から遥か彼方の四国まで見通せた日であり、夜から未明にかけて空気が澄んでいたのでしょう。
この日も遠くまで見えやすい山に登っていれば、また違った写真を撮影できたかもしれません。

追記

安祥寺山ハイキングコース

2023年(令和5年)、久々に追記。
記事本文で触れた「安祥寺山ハイキングコース」の呼称については、本記事の初稿公開時からネット上での用例が少なく、ごく一部の記事に見えるのみでした。
あれから10年の月日が流れ。そういった記事もネット上から消えてしまい、いよいよ、私が公開する記事を残すのみとなったようです。

ご存知ですか。安祥寺山ハイキングコースの119番通報ポイント標識

 山科区は美しい山に囲まれ、身近に気持ちのいいハイキングコースがたくさんあります。しかし、気軽に行けると過信は禁物。道に迷ったり、山での事故も多発しています。
 山科消防署は、昨年、安祥寺山ハイキングコースに設置している119番通報ポイント標識74個所を新しくしました。
 昨年暮れの救助事故では、この標識が有効に活用されています。
 これからハイキングに行かれる皆さんも、美しい緑を満喫する合間に、ちょっと道端の119番通報ポイント標識に目を止めてください。

「市民しんぶん 山科区版」 平成25年3月15日号より
https://www.city.kyoto.lg.jp/yamasina/cmsfiles/contents/0000145/145420/250315yamashina_kakudaiban.pdf

公的に使用される呼称であることを示すため、過去の市民新聞における用例を転載しておきます。

大文字山(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「大文字山」周辺の地図を表示
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」
標高465.4m(→465.3m)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)

ABOUTこの記事をかいた人

Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!