お茶濁し記事を。
2016年(平成28年)4月17日の京都は雨の後に強い風が吹き荒れました。
西陣の雨宝院さんが誇る観音桜や歓喜桜は、すでに4月15日には散りが進んでいましたが、この暴風で残るお花も去ってしまい、いよいよ今年の桜の季節も終わりの時を迎えようとしています。
雨宝院さんの名残の桜も花吹雪。2016年4月17日。
45秒の短い動画ですが、当日の状況は伝わるでしょう。
雨宝院さんの境内は三脚の使用が禁止されているため、手持ちで撮影しています。
スマートフォン等ではなく、無駄に重いカメラで撮影しているため、少しずつ構図が動いていますが、気にしてはいけません。
左下に写っているのは赤く小ぶりなキリシマツツジで、この時期が満開でした。
21日現在、長岡天満宮さんのキリシマツツジもすでに盛りを過ぎているそうで、今年はツツジ類の開花も少し早いように感じます。
上賀茂「大田の小径」から京都タワーを遠望
4月19日の京都タワーのライトアップは上賀茂の「大田の小径(こみち)」から撮影しました。
上賀茂は京都タワーから見て真北にあたるため、東西2色に染め分けされる京都タワーを撮影するに適した地点です。
山麓、登山口にあたる大田神社さんはカキツバタ(杜若)の自生地として名高いですが、「大田ノ沢」はシカによる食害が酷いようで、鹿除けネットにより囲まれていました。
19日の時点ではカキツバタは未開花のように見えましたが、あたりはすでに薄暗かったため、遠目には分かりにくく。
「きょうと育児の日」に合わせピンクとオレンジの2色でライトアップされた京都タワーを上賀茂から遠望する。
撮影地点である京都市北区の「大田の小径」から京都市下京区の京都タワーまで8.2km。
やや分かりにくいですが、京都タワーの塔体の左半分(東面)がオレンジ色に、右半分(西面)がピンク色にライトアップされています。
相変わらず、塔体照明がLEDに替わってからピンクとパープル(紫)の区別が付きにくいですね。
この特別なライトアップは「きょうと育児の日」の啓発活動 に賛同したものです。
京都タワーのライトアップがLED化されて以降、初めてのツートンカラーとされますが、実際には試験点灯が何度か行われています。
ですが、点灯時から消灯時まで通じて行われたのは、この夜が初めてでしょう。
以下は2016年4月12日から16日にかけて雨宝院さんで撮影した桜やお花の写真を。
主にショウゲツ(松月桜)の開花から満開に至るまでを追いました。
京都タワーの話とはピンク色つながりのようなものです。
雨宝院 ショウゲツ(松月桜)など
雨宝院さんのショウゲツ(松月桜)。蕾~開花直後。紅色が濃く。
2016年4月12日。
ショウゲツは時期による色の変化が美しい八重桜で、平野神社さんなど、多くの場所で植えられています。
雨宝院さんでは今春は4月10日頃に開花しました。
雨宝院さんのショウゲツ(松月桜)。半開~。ピンク色。
2016年4月14日。
蕾の時期はとくに紅色が濃く美しいですが、開花が進むにつれ色が薄れていきます。
半開の時期は遠目にはピンク色が強く感じます。
「西陣聖天宮」雨宝院さんの桜。境内で咲くショウゲツ(松月)。
2016年4月14日。
何年か前、境内にいらっしゃった方が、これは松前桜(マツマエ)で、北海道の桜だとしたり顔で解説なさっていました。
口を挟むのも野暮なので黙って頷きながら、北海道の広い大地で桜が咲き誇る美しい光景を思い浮かべます。
おそらく、その方も同じような景色を思い描いていらっしゃったのでしょう。
雨宝院さんのショウゲツ。おおむね盛りで見頃。ほんのりピンク色~白色。
2016年4月15日。
盛りの時期になると白さが増し、やがて色褪せて落花します。
半八重咲きの観音桜や歓喜桜と異なり、八重桜は基本的には風や雨に強く、緑色の桜として知られるギョイコウ(御衣黄)ともども、17日の暴風ではびくともしません。
ですが、あれから4日が過ぎ、時期的に見ても、今日(21日)の雨で落花が始まるでしょう。
ショウゲツやギョイコウが終わると、今年の雨宝院さんの桜も見納めです。
ボタン(牡丹)のお花と「歡喜天」の石灯籠。雨宝院さんにて。
2016年4月16日。
「歓喜天」ではなく、「歡喜天」と旧字体で刻まれています(厳密に申し上げれば、上の写真に写る字のように、「歡」は草かんむりを4画で描きます)。
歓喜天(聖天)は大日如来の権現とされ、雨宝院さんの本尊でもあります。
大田の小径(地理院 標準地図)
「大田の小径(オオタノコミチ)(おおたのこみち)」山頂と見なせる地点 標高161m
京都府京都市北区
「雨宝院(西陣聖天宮)」
京都府京都市上京区聖天町 付近
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