彩都なないろ公園 エキスポシティと八経ヶ岳、金剛山を遠望

昨日、2015年(平成27年)11月19日、大阪府吹田市で建設が進められていた大型複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」 がグランドオープンしました。
万博記念公園の遊園地跡地(エキスポランド跡地)を使用しており、その敷地面積は約17万平方メートルの広さを誇ります。
中核となる商業施設「ららぽーとEXPOCITY」のほか、複数の大型エンターテイメント施設が入り、大阪市内からはもちろん、京都など関西の他地域からのアクセスも容易なことから、多くの集客が見込まれています。
明日からの3連休も多くの方々でにぎわいそうですね。
山の上から建設工事の光景を眺めたり、とくに記録として残してはいませんが、今年の夏にも「イルミナイト万博」を訪れており、そういったこともあって、私個人としても開業の日を楽しみにしていました。

見晴らしが良い船岡山の風景、展望、眺望 秋晴れの空 京都市北区 2015年10月

船岡山の展望 甘南備山、生駒山、金剛山、大峰山を遠望 京都

2015.10.14

開業前の2015年10月3日、京都から奈良の大峰山まで明瞭に見えていた日の話。
久々に大阪府茨木市と箕面市に跨る彩都(国際文化公園都市)を訪れました。
今年の3月、オープン直後の彩都なないろ公園を訪れ、山上の展望台から遠く大阪の高層ビル群や大阪湾まで一望したものの、その後、4月に再訪した日も含め、春先の空ということもあり、さすがに紀伊山地の高峰まで遠望することは叶わず、そのことだけが心残り……、言わば「今年の宿題」となっていました。
京都から大峯の山々まで見通せる日であれば、当然ながら北摂からも大峯の山々が見えるはずだと考え、急きょ、彩都西行きを決意したものの、現地に到着したのは日没の直前。
彩都なないろ公園の展望広場は主に南向きに開けた好展望地ではありますが、西向きは箕面の山々に遮られるため、沈む夕日や夕景を眺めるに適したスポットではありません。
この日は綺麗なサンセットも楽しめたでしょうから、そのことを少しもったいなく思いましたが、期待どおり、彩都なないろ公園からは遠く紀伊山地の高峰まで浮かび上がるように見えていました。
ちょうど、近畿地方最高峰の八経ヶ岳と、開業を控えたエキスポシティが同じ構図に収まります。

彩都なないろ公園から八経ヶ岳など大峰山、エキスポシティ、吹田サッカースタジアムを遠望
「彩都なないろ公園」の展望台から八経ヶ岳など大峰山の山並み、エキスポシティ、市立吹田サッカースタジアムを遠望する。

主な山距離標高山頂所在地備考
弥山83.7km1895m奈良県吉野郡天川村
八経ヶ岳
(八剣山)
(仏教ヶ岳)
84.3km1915.2m奈良県吉野郡天川村
奈良県吉野郡上北山村
近畿地方最高峰
奈良県最高峰
大峰山脈最高峰
明星ヶ岳84.5km1894m奈良県吉野郡天川村
奈良県吉野郡上北山村
奈良県五條市
仏生嶽88.4km1805.2m奈良県吉野郡上北山村
奈良県吉野郡十津川村
釈迦ヶ岳90.1km1799.9m奈良県吉野郡下北山村
奈良県吉野郡十津川村
古田ノ森90.2km1618m奈良県吉野郡十津川村
天和山80.3km1284.8m奈良県五條市
奈良県吉野郡天川村
標高点1356m85.6km1356m奈良県五條市
奈良県吉野郡十津川村
下辻山の東2.04km
高安山30.0km487.5m大阪府八尾市
奈良県生駒郡平群町
二上山 雄岳40.0km517m奈良県葛城市
(大阪府南河内郡太子町)

エキスポシティは少し見切れていますが、吹田サッカースタジアムは全て収まります。

大峰山脈の八経ヶ岳や弥山は私にとって馴染みがある京都の大文字山からでも見えますが、釈迦ヶ岳は見えません。
過去に六甲山系から何度か釈迦ヶ岳を撮影していますが、北摂山系からは撮影した記憶がありません。
いわゆる大峯奥駈道でも釈迦ヶ岳より南、つまり、大日岳以南の山々は彩都なないろ公園から見えません。
弥山の左には大普賢岳が連なりますが、見掛け上では間に稲村ヶ岳や山上ヶ岳がそびえます。
高安山の左には生駒山地の山々が、二上山の右には金剛山地の山々が連なります。

次の写真が向く方角の目安とするため、標高点1356m峰の場所も写真に示しておきます。
この標高点は下辻山の東2kmに所在し、地形図ではこのあたり

視点を少し右へ。

彩都なないろ公園から金剛山、葛城山、開業を間近に控えたエキスポシティを遠望
「彩都なないろ公園」の展望台から金剛山、葛城山、開業を間近に控えたエキスポシティを遠望する。

主な山距離標高山頂所在地備考
葛城山
(大和葛城山)
47.4km958.8m大阪府南河内郡千早赤阪村
奈良県御所市
白雲岳51.1km985m奈良県御所市
湧出岳51.4km1111.9m奈良県御所市
金剛山
(葛木岳)
51.0km1125m奈良県御所市金剛山地最高峰
高谷山53.2km935m奈良県御所市
大阪府南河内郡千早赤阪村
千早峠の北東0.63km

こちらは吹田サッカースタジアムが少しだけ見切れていますね。
ダイヤモンドトレール周辺、二上山から連なる金剛山地の山影が夕暮れ時の空に鮮やかに浮かび上がります。

エキスポシティの右には万博記念公園のシンボルとも言える「太陽の塔」が立っていますが、彩都なないろ公園の展望台からは見えません。
なないろ公園のすぐ近くの橋の上(せせらぎ橋の上)からは太陽の塔も見えます。
太陽の塔とエキスポシティの商業施設の間には大観覧車「OSAKA WHEEL(オオサカホイール)」の建設が予定されています(開業は2016年の見込み)。
上の写真をよく見ると、エキスポシティの商業施設の右手前にクレーンが写っていますが、これは「オオサカホイール」の建設に伴うものでしょうか。
正式名称「REDHORSE OSAKA WHEEL(レッドホース オオサカ ホイール)」は日本最大の観覧車(高さ日本一の観覧車)となる見込みで、彩都なないろ公園の展望と同様、大阪平野を広く見渡せるでしょう。

少しリサイズを控えめにしてトリミングした写真も。

箕面の彩都なないろ公園からエキスポシティ、吹田サッカースタジアムを撮影 2015年10月
箕面の彩都なないろ公園からエキスポシティ、市立吹田サッカースタジアムを撮影。

手前の建物に「EXPOCITY」の文字が見えますね。
その後方に見えているのがガンバ大阪(G大阪)さんの新たなホームスタジアムとなる吹田サッカースタジアムです。
このサッカースタジアムは2015年9月30日に竣工し、10月10日に竣工イベントが行われており、私はその間に撮影したことになります。
開業は来年、2016年(平成28年)2月の予定。地上高は40.33m。

今年4月、川合裏川に架かる「せせらぎ橋」から撮影した写真を下に再掲しておきます。
過去の記事で掲載している画像と同じ写真ですが、エキスポシティなどの位置を加えておきました。
彩都西駅の北西、箕面市と茨木市の境にあたる「やまぶき大橋」から、バスの車庫を横目に川合裏川を橋2つ上流に遡れば「せせらぎ橋」。
彩都なないろ公園に匹敵する好展望地ですが、知名度は低いようです。

彩都 川合裏川「せせらぎ橋」から大阪の高層ビル群、あべのハルカスを遠望 2015年4月

彩都西 川合裏川 せせらぎ橋の展望 太陽の塔、大阪城を遠望

2015.05.04

詳しくは上の記事に。

川合裏川「せせらぎ橋」から建設中のエキスポシティ、吹田サッカースタジアム、太陽の塔を望む
川合裏川「せせらぎ橋」から建設中のエキスポシティ、市立吹田サッカースタジアム、太陽の塔を望む。
上の写真のみ2015年4月撮影。

サッカースタジアムが見切れ、太陽の塔が見えない「彩都なないろ公園」の展望台からとは異なり、せせらぎ橋の上からであれば、金剛山、大和葛城山と併せて、太陽の塔、エキスポシティ、吹田サッカースタジアムを同じ構図に収めることができます。

4月の時点ではエキスポシティ、吹田サッカースタジアムともに工事段階です。
この状態から半年で竣工、開業したのですから、現代の建築技術は驚くべきものがあります。

整理の都合で記事を分けます。

彩都なないろ公園から山上ヶ岳、稲村ヶ岳を遠望 北摂から奈良の大峯を 2015年10月

彩都なないろ公園 大峰山脈、高野山、彩都中部クレーンを遠望

2015.11.27

続きは上の記事に。

関連記事 2015年10月 彩都なないろ公園とエキスポシティ

すべて同日の記録です。併せてご覧ください。

彩都なないろ公園 展望広場(OpenStreetMap日本)

クリック(タップ)で「彩都なないろ公園」周辺の地図を表示
「彩都なないろ公園 展望台」
標高約210m
大阪府箕面市

ABOUTこの記事をかいた人

Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!