彩都なないろ公園 大阪の高層ビル群、ハルカスを遠望 北摂

2015年(平成27年)10月に国際文化公園都市、通称「彩都」を訪れた日の話を長々と続けてきましたが、今回で終わりです。
彩都は大阪府茨木市と箕面市に跨り、彩都西部地区でも箕面市側にあたる「彩都なないろ公園」からの眺望を楽しみました。

北摂箕面 「彩都なないろ公園」の展望台から淡路島(諭鶴羽山地)の南東端を遠望

彩都の夕景 天保山大観覧車と淡路島、友ヶ島を遠望 箕面市

2015.12.02

彩都なないろ公園の展望広場から大阪湾や淡路島、友ヶ島を遠望した話は上の記事に。
今回は過去の記事の補足でもあり、蛇足とも言えます。

なないろ公園が地図に反映

そういえば、いつの間にやら、Googleマップさんでは「彩都なないろ公園」が反映されてますね。

お知らせ
本記事の初稿時、ここにGoogleマップを表示していましたが、APIの仕様変更に伴い削除いたしました。
代わりに、現在、当サイトで使用している地図を表示しておきます(が、本文は初稿時のまま残しておきます)。
地図の左上「情報」→「ベースマップ」を「標準地図」から「OpenStreetMapJapan」に切り替えるなど比較してみてください。
クリック(タップ)で地図の表示・非表示を切替

地理や地形に興味がある方は、上に表示されている地理院地図を眺めたうえで、右上の「マップタイプ」をデフォルトの「地理院 標準」から「地図(GoogleMap 道路地図)」に切り替えたり、他の地図などに切り替えるなどして見比べてみてください。
「地理院 標準」「地理院 写真」は国土地理院が提供する地形図や航空写真が表示されます。
実測に基づき、座標の中心点は「彩都なないろ公園」の展望台付近に合わせています。
地図の縮尺を変えながら、Googleマップで「彩都なないろ公園」の南西をよく眺めれば、来年(2016年)に開業を控える「彩都トンネル」の場所も推測できるでしょう。

彩都のニュータウンは現在も開発が進められており、地区によっては道路や地形の細かな状況が刻一刻と変化しています。
私が春の開業直後に「彩都なないろ公園」を訪れた頃は、Googleマップでは山を削って高台を造成した平坦な地形となっていましたが、公園の名前は表示されなかったことを確認しています。
Googleマップと比べると(とくに地形の変化に対する)更新が遅い地理院地図で、彩都の現状が反映されるのはいつの日となるでしょうか。

北摂箕面 彩都なないろ公園の眺望・遠景

南東向きの風景・展望

彩都なないろ公園から南東向きの展望 エキスポシティ、生駒山、金剛山、大峰山
「彩都なないろ公園」から南東向きの風景・展望。エキスポシティ周辺、生駒山、金剛山、大峰山。

主な山距離標高山頂所在地備考
生駒山25.2km642.0m奈良県生駒市
大阪府東大阪市
生駒山地最高峰
葛城山
(大和葛城山)
47.4km958.8m大阪府南河内郡千早赤阪村
奈良県御所市
金剛山
(葛木岳)
51.0km1125m奈良県御所市金剛山地最高峰
八経ヶ岳
(八剣山)
(仏教ヶ岳)
84.3km1915.2m奈良県吉野郡天川村
奈良県吉野郡上北山村
近畿地方最高峰
奈良県最高峰
大峰山脈最高峰

写真の左手前に大阪モノレール(大阪高速鉄道)の軌道。
その軌道の右後方、あるいは大和葛城山の左前方に万博記念公園、EXPOCITY(エキスポシティ)、市立吹田サッカースタジアム周辺。

彩都なないろ公園から金剛山、葛城山、開業を間近に控えたエキスポシティを遠望

彩都なないろ公園 エキスポシティと八経ヶ岳、金剛山を遠望

2015.11.20

「彩都なないろ公園」からエキスポシティの見え方について、詳しくは上の記事に。

生駒山と金剛山地の間、生駒山地南部の奥に大峯の高峰が見えていますが、大峰山脈の山並みはいつでも見えるというわけではありません。
朝に散歩なさる方など、地元の方であれば望む機会も増えるでしょうが、遠方から何の気なく訪れた方が日の高い時間帯に目にする機会は少ないと考えられます。

視点を右へ。

南向きの風景・展望

彩都なないろ公園から南向きの展望 大阪平野と大阪の高層ビル群、和泉山脈
「彩都なないろ公園」から南向きの風景・展望。大阪平野と大阪の高層ビル群、和泉山脈。

主な山、建築物距離標高
(地上高)
山頂所在地備考
岩湧山53.9km897.1m大阪府河内長野市
三国山
(一乗ヶ岳)
55.2km885m大阪府和泉市
和歌山県伊都郡かつらぎ町
(大阪府河内長野市)
三峯山60.3km576.2m和歌山県紀の川市
大阪府泉佐野市
大平和祈念塔40.2km(180m)大阪府富田林市PLタワー

金剛山と岩湧山の間、PLの塔の奥に伯母子岳や奥高野の山々が見えていますが、大峰山脈同様、いつでも見えるというわけではありません。
大峰山脈まで見えるような日であれば、伯母子山地・奥高野の山々も見える可能性が高いでしょう。

上の写真、いわば広角で撮影した写真を眺めていて気付きましたが、三峯山の左奥に和歌山の生石高原(の一部)が写っています。
望遠レンズで撮影すれば、堺市の高層マンション、三峯山、生石高原(の一部)を同じ構図に収めることができたでしょう。
惜しいことをしました。

この日は大峰山脈やエキスポシティ、あとはせいぜい観覧車のライトアップを目当てとして訪れたため、それ以外の写真は数枚しか撮影していません。
あべのハルカスも望遠気味に撮影したのは下の1枚だけです。
真っ暗になるまで滞在していたにもかかわらず、実のところ、広角的な夜景の写真すら1枚も撮影しておらず、夜の景色を好む方からすると信じられない話かもしれません。

ザ・千里タワーの右(南西向き)は前回の記事で写真を掲載した大阪港方面へと続きます。
今回は大阪の高層ビル群を。

あべのハルカスの遠方に山影が……

彩都なないろ公園から「あべのハルカス」遠望 和泉山脈の奥に白馬山脈の一部が
「彩都なないろ公園」から「あべのハルカス」遠望。和泉山脈の奥に白馬山脈の一部が……。

主な山、建築物距離標高
(地上高)
山頂所在地備考
標高点1212m峰90.0km1212m和歌山県有田郡有田川町
和歌山県田辺市
城ヶ森山の北東1.7km
南葛城山
(嵯峨谷ノ峰)
55.8km922m大阪府河内長野市
和歌山県橋本市
和泉山脈最高峰
神野山56.4km869m大阪府河内長野市
(和歌山県伊都郡かつらぎ町)
あべのハルカス23.7km(300m)大阪府大阪市阿倍野区日本一高いビル
The Kitahama18.9km(209.4m)大阪府大阪市中央区北浜タワー

南葛城山と神野山の鞍部、つまり、蔵王峠のあたりですが、その向こうに遠くの山の影が見えています。
この山影、今年の春に「彩都なないろ公園」の展望台からハルカスさんを撮影した写真では、上の写真ほど明確に写っていません。

方角的に和歌山の白馬山脈だと推測できましたが、改めて調べてみたところ、白馬山脈に属する山でも、とくに標高が高い城ヶ森山の北東1.7kmに所在する標高点1212m峰と、その周辺が見えていることが分かりました。
この標高点1212m峰は、高野龍神スカイラインから上湯川岳~若藪山~白井山~東谷山~白馬山と連なる白馬山脈の主稜線の上に所在し、現行の地形図ではこのあたり
わずかに標高点1212m峰の周辺が見えるのみであり、残念ながら城ヶ森山やレーダ雨量計は見えません。

ハルカスさんの後方ということもあり、双眼鏡があれば見付けるのは容易でしょう。
もし、空気が澄んだ日に「彩都なないろ公園」を訪れる機会がある方は確かめてみてください。
ごくごく一部とはいえ、「彩都なないろ公園」から和歌山県の紀伊田辺(の山)まで見通せる貴重なポイントです。

視点を右へ。

大阪の高層ビル群を遠望

彩都なないろ公園から大阪都心部の高層ビル街、梅田スカイビル、和泉葛城山を遠望
「彩都なないろ公園」から大阪都心部の高層ビル街、梅田スカイビル、和泉葛城山を遠望する。

主な山、建築物距離標高
(地上高)
山頂所在地備考
経塚山56.1km825m大阪府和泉市
大石ヶ峰
(大石ノ峰)
56.7km860m大阪府岸和田市
大阪府和泉市
和歌山県伊都郡かつらぎ町
葛城山三角点峰57.1km865.6m大阪府岸和田市
和歌山県紀の川市
(和歌山県伊都郡かつらぎ町)
点名「葛城山」
葛城山
(和泉葛城山)
57.1km858m和歌山県紀の川市
大阪府岸和田市
大阪府貝塚市
梅田スカイビル17.2km(173m)大阪府大阪市北区

超高層ビルは全て示しているときりがないため、西梅田の高層マンションと梅田スカイビル、中之島フェスティバルタワーだけ。
大石ヶ峰の手前には関電ビルディングも見えていますが、ちょうど、梅田のビルとも重なるため、場所が分かりにくいです。

私が「彩都なないろ公園」を訪れたのは10月3日ですので、すでに2ヶ月前の話となってしまいました。
改めて、この日、撮影した写真を見返してみましたが、遠くの山並みや島嶼も明瞭に写っており、この秋としては好条件の日に訪れたと言えるでしょう。
いわゆる山登りではなく、高台の公園を上っただけに過ぎませんが、「今年の宿題」と考えていた大峰山も撮影でき、良い息抜きとなりました。

今年も残り1ヶ月を切りました。
時間が足りず、とくに記録として残していませんが、8月に箕面の山(箕面国定公園)を登った日も遠くまで見えやすい日で、展望台から友ヶ島や淡路島が浮かび上がるように色濃く見えていました。
そういえば、同じ8月には六甲山の天狗岩から四国まで明瞭に遠望できました。
いずれも暑い夏の日とは思えない、異様とも言える見え方だったこともあり、今でもよく覚えています。
今年は箕面や六甲からの展望運めいたものに恵まれた年だったのかもしれません。

関連記事 彩都なないろ公園とエキスポシティ

すべて同日の記録です。併せてご覧ください。

彩都なないろ公園 展望広場(OpenStreetMap日本)

クリック(タップ)で「彩都なないろ公園」周辺の地図を表示
「彩都なないろ公園 展望台」
標高約210m
大阪府箕面市

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Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!