近畿地方は2015年(平成27年)6月3日に梅雨入りしましたが、その前の話。
この日はフィールドワークがてら、他の方々と国見山(くにみやま)や交野山(こうのさん、こうのざん)をハイキング。
国見山と交野山は生駒山地でも北部に属する山々で、大阪府枚方市と交野市の市境域にあたります。
お目当てはもちろん……、
交野山のササユリ群生地。
まだつぼみも残していますが、おおむね咲き揃っています。
他の山野草同様、今年はササユリ(ささゆり)の開花も早く、交野山でも5月下旬には開花が進んでおり、私たちが訪れた6月頭には見頃を迎えていました。
国見山や交野山のササユリは人為的に保護、管理されており、風情ある光景とはいえませんが、とくに人気の山であることを踏まえると、これもやむを得ない措置といえるでしょう。
なにより、これだけ数多くのササユリを見る機会はなかなかありません。
この日は枚方市の津田サイエンスヒルズを起点として、夫婦岩の裏を抜ける急登コースから展望デッキを経て国見山を登りました。
このマイナなコース(ツツジ尾根コース)の取り付きには、以前は「危険」と書かれた標がありましたが、いつの間にやら失われたようです。
(撮影する立場ですので、)今回の記事に掲載している写真にも私は写っていません。
この日、ご一緒した皆さんから掲載の許可をいただいてます。
国見山からは枚方市野外活動センター方面へのコースではなく、やや分かりにくい尾根道を利用して白旗池の北端へショートカット。
山中で見掛けた実や花、葉などを観察しながら、のんびり歩きます。
ゴルフ場への車道を跨いで交野山へ。
交野山「観音岩」から大阪平野、六甲山、明石海峡、淡路島などを一望する。
主な山、建築物 | 距離 | 標高 (地上高) | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
大峰山 | 35.4km | 552.3m | 兵庫県宝塚市 | |
六甲最高峰 (六甲山最高峰) | 40.8km | 931.3m | 兵庫県神戸市北区 兵庫県神戸市東灘区 | 六甲山地最高峰 |
摩耶山 | 46.6km | 702m | 兵庫県神戸市灘区 | |
妙見山 (淡路妙見山) | 77.2km | 522m | 兵庫県淡路市 | 津名山地最高峰 |
大阪府咲洲庁舎 | 31.7km | (256m) | 大阪府大阪市住之江区 | コスモタワー |
6月ということもあり、眺望は期待していなかったのですが、大展望を誇る観音岩の上からは、意外にも淡路島の北部や明石海峡まで見えていました。
昨日(6月4日)、さらなる好条件だったことは把握しており、私自身、和泉山脈……、大阪府南東部の山から蓬莱山や小豆島まで容易に遠望できましたが、基本的には6月の交野山から明石海峡や淡路島まで見えるのは珍しいといえるでしょう。
お花だけではなく、眼下に広がる大阪平野の展望も楽しみます。
この日は肉眼では見えなかったものの、撮影時の等倍では明石海峡大橋の主塔も写っていました。
交野山から明石海峡大橋の見え方について、より分かりやすい写真を過去の記事に掲載しています。
交野山から京都盆地南部、比叡山、醍醐山地を遠望する。
撮影地点から大比叡(滋賀県大津市、京都市左京区)まで33.0km。
フレッシュカモミールティーをいただき、お昼寝しながらのんびり過ごします。
山頂はキアゲハやモンキアゲハ、アオスジアゲハなどの蝶が飛び交っており、石の上に吹きつける風も強く、初夏の暑さも気になりません。
よい気分転換になりました。
交野山「観音岩」の上でお昼寝しながら、だらだら過ごす誰かさん。
撮影地点から「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)まで23.7km。
そろそろ交野山ともお別れです。
往路とは気分を変えるため、帰路は白旗池から枚方市野外活動センターへの分岐を経て国見山を登り直し、サクラのデッキから津田サイエンスヒルズへ戻りました。
ややピンク色が強いササユリのお花。
1つの株に5つ以上のお花を付けるのは珍しく、人為的に栽培、保護されていると考えられる環境を除けば見たことがありません。
清楚なササユリも十分すぎるほど満喫しました。
衰え激しい私のペースに合わせて登っていただき感謝いたします。
ありがとうございました。
以上、2015年6月の話。
追記。
翌年、2016年(平成28年)、国見山の別の場所でも5輪咲きのササユリを見ました。
その話や、枚方最高峰のサンドイッチ山の話は上の記事で。
交野山(地理院 標準地図)
「国見山(クニミヤマ)(くにみやま)」標高284m
大阪府枚方市
「交野山(コウノサン、コウノザン)(こうのさん、こうのざん)」
標高341m
大阪府交野市
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