西陣 千本ゑんま堂(引接寺) フゲンゾウ(普賢象) 京都の桜

昨日、2015年(平成27年)4月16日は夕方でも雨宝院さんを訪れる方々が多く。
境内に敷かれた花びらの絨毯や、緑の桜を目当てとなさっていたのでしょう。
ところが、今日、4月17日の雨宝院さんは閑散としたもので、そろそろ桜の季節も終わりが近付いていることを予感させます。

京都の桜 色変わりが進むショウゲツ(松月) 雨宝院 八重桜 2015年4月17日
雨宝院さんのショウゲツ(松月)も色変わりが進んでいます。

ショウゲツは色変わりする八重桜で、つぼみの時点では色が濃く、開花が進むと色が薄くなります。
私は咲き始めの色濃い時期がとくに好みですが、盛りの時期の色合いも美しく。

京都の桜 「西陣聖天宮」雨宝院 ショウゲツ 満開 京都市上京区 2015年4月17日
「西陣聖天宮」雨宝院さんのショウゲツは満開。

わずかにお花を残していた観音桜や歓喜桜も、風が吹くたびに桜吹雪となり境内に舞い散ります。
クサボケ(草木瓜)、ツバキ(椿)のお花はそろそろ終わり、代わってキリシマツツジ(霧島躑躅)の赤いお花が咲き始め。

雨宝院 ボタン(牡丹) 満開 京都市上京区 2015年4月17日
雨宝院さんではボタン(牡丹)も満開。

ボタンのお花もこの週末にかけてが見頃でしょう。
境内ではオウバイ(黄梅)、ヤマブキ(山吹)、シロヤマブキ(白山吹)、ホウチャクソウ(宝鐸草)なども咲いています。
観賞できるお花は以前とやや異なりますが、今も変わらぬ「花の寺」です。

京都の桜 色変わりが進むギョイコウ(御黄衣) 雨宝院 緑色の桜 2015年4月17日
色変わりが進み、紅色が濃くなってきた雨宝院さんのギョイコウ(御黄衣)。

緑の桜として知られるギョイコウ、咲き始めは黄緑色ですが、日が経つにつれ、花片が大きく反りかえり、基部に紅が差し美しく。
色変わりは八重桜全般で見られる特色のようなものですが、長きにわたって楽しめるため、毎日のように眺めても飽きることがなく、一過性の儚さを愛でるソメイヨシノとは異なる美しさがあります。

京都の桜 「西陣聖天宮」雨宝院 ギョイコウ 満開 京都市上京区 2015年4月17日
「西陣聖天宮」雨宝院さんのギョイコウは満開。

晴れてはいましたが、薄い空の色では写真映えしません。
近年、ギョイコウは多くの場所で見かけるようになりましたが、古くから育てていらしただけあって、雨宝院さんの個体はとくに立派です。

雨宝院さんを訪れた後、昨日は千本ゑんま堂さんへ。
なにやら催しがあったらしく、お寺さんの方や、お年を召した方々が集まっていらっしゃいました。
私にまで快く桜のお茶やお菓子などを振る舞ってくださり、申し訳なく。
ありがとうございました。

京都の桜 色変わりが進むフゲンゾウ(普賢象) 千本ゑんま堂 八重桜 2015年4月16日
千本ゑんま堂さん(引接寺)のフゲンゾウ(普賢象)も今が盛り。

えんま堂さんが誇る銘桜、フゲンゾウも色変わりが進んでいました。
淡い紅色のお花は、これから白くなりますが、まだまだ見頃です。
葉の色も相まって、なんとも言えない気品があります。

京都の桜 千本ゑんま堂 フゲンゾウ(普賢象) 2本の葉化雌ずい 2015年4月16日
フゲンゾウ(普賢象)の特徴である2本の葉化雌ずい。

「葉状となる2本の雌しべを普賢菩薩さんが乗る象の鼻に見立てた」というのが一般的な説明ですが、個人的にはゾウさんの牙のようだと見ています。
この葉化雌ずいは必ず現れるものではなく、出ないお花もあります。

京都の桜 千本ゑんま堂 ニソンインフゲンゾウ(二尊院普賢象) 咲き始めで半開 2015年4月16日
千本ゑんま堂さんのニソンインフゲンゾウ(二尊院普賢象)。
咲き始めで半開です。

菊咲きの桜であるニソンインフゲンゾウ、私は咲き始めの色濃い時期が好みです。
例年、フゲンゾウが全体的に白くなる頃、ニソンインフゲンゾウが満開となります。

ニソンインフゲンゾウや、平野神社さんのツクバネなど、菊咲きの桜はとくに花期が遅く、いわゆるサクラとしては(同等の環境であれば)最後に咲きます。
年によってはゴールデンウィークの終わりまで楽しむことができますが、今年はその前に見頃を終えるでしょう。

以上、2015年4月16日、17日の話。

引接寺(千本ゑんま堂)(OpenStreetMap日本)

クリック(タップ)で「千本ゑんま堂」周辺の地図を表示
「雨宝院(西陣聖天宮)」
京都府京都市上京区聖天町 付近

「千本ゑんま堂(引接寺)」
京都府京都市上京区閻魔前町 付近

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Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!