2014年(平成26年)4月、この日は大文字山でお花見を。
私にとっては毎春の恒例行事です。
私が知るかぎり、大文字山でもっとも立派なヤマザクラの個体です。
手前や奥に見えている木々と比較すれば、その巨大さは一目瞭然ですね。
あまりに大きいため、その全景を近くから望めず、遠くから望遠レンズを用いて撮影するよりほかありません。
長年、この構図で撮影を続けていますが、近年、木が払われたこともあり、より標高が低い地点から木々の合間に撮影できるようになりました。
ですが、私はやはりこの構図が好きなようです。
このヤマザクラは大文字山の他のヤマザクラの個体より花期がやや遅く、他のヤマザクラが盛りを過ぎた頃に見頃を迎えます。
そのため、一時期はカスミザクラの可能性も疑いましたが、小花柄の毛などからヤマザクラだと判断するに至りました。
大文字山の山中にはカスミザクラも自生しますが、個体数は少なく、近年はまったくお花を付けない木もあります。
大文字山の山頂(三角点)から谷間に咲くヤマザクラと音羽山、千頭岳を望む。
撮影地点から音羽山(京都市山科区、滋賀県大津市)まで6.1km。
中央の下のほうに写っているヤマザクラは先ほどとはまた別の個体ですが、山頂から音羽山のほうを向くと、谷間に目立って見えます。
とくに表示していませんが、千頭岳の右のピークが西千頭岳(千頭岳三角点峰)です。
左端の奥にうっすら見えているのは湖南アルプスの稜線で、写真では見切れている、そもそも、近年は木が伸びて見えにくくなりましたが、そのさらに左奥には信楽の笹ヶ岳まで望むことができます。
大文字山ではミツバツツジ(三葉躑躅)も開花が進んでいました。
大文字山の火床から桜と比叡山、皆子山を望む。
撮影地点から京都府最高峰の皆子山(京都市左京区、滋賀県大津市)まで20.1km。
写真の右手前には「大」の字の交点にあたる金尾(かなわ)。
火床に咲くサクラ、お花の付きもよく、葉の出も遅く、いわゆるヤマザクラではありません。
遠目にはソメイヨシノかエドヒガンのように見えますが……。
筒状の萼筒、それに有毛の小花柄、ソメイヨシノのそれですね。
山上の公園にソメイヨシノが人為的に植樹される例はとくに珍しいものではありません。
以上、2014年4月の話。
2013年のヤマザクラは上の記事に。
2016年のヤマザクラは上の記事に。
大文字山の奥深くに「櫻谷」(桜谷)なる地名があるという話は上の記事に。
大文字山(地理院 標準地図)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」標高465.3m(465.4mから改定)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)
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