2014年(平成26年)11月14日、京都タワーが紫色に照らされ、東寺さんの五重塔などが青色に照らされた日の話。
さしたるこだわりもありませんが、京都タワーの特別なライトアップのうち、パープルライトアップだけは毎年欠かさず撮影を続けているということもあり、用事を放り出し、今年も無理やり大文字山へ。
ただでさえ出遅れていたにもかかわらず、よせばよいのに途中で寄り道を。
大文字山「うぐいす峠」東側の展望地から比叡山、京都北山を望む。
大文字山において、局地的な地名と言える「まむし谷」や「子熊山」などの地名が再び用いられるようになり、とくに「子熊山」についてはそろそろ定着してきた感があるため、次は「うぐいす峠」や「猫山」あたりの、今となっては知る人もいなくなった地名も日の目を見ればいいなと。
もっとも、自分自身で能動的、かつ、直接的に広める気はなく、長期的な観点で、「子熊山」の時と同様、いつもどおり、少しずつ話の種をまき、それが噂や伝聞などで広まるのを待つのみです。
ある呼称の伝播を研究することも、民俗学的、文化人類学的な見地では興味深いものがあります。
たとえば、近年、「北斜面」と呼ぶ方が増えた、大文字山でも北寄りにあたる山域のうち、とくに、かつての白川村にあたる山域は、本来は「御領山(白川御領山、御所山)」が適切な呼称だと考えられますが、広域的な「北斜面」の呼称が広まってしまった以上、もはや顧みられる可能性は限りなく低いでしょう。
そのことは否定しておらず、それはそれで構わないと考えています。
ただし、以前から用いられていた呼称を後世に伝える方も必要でしょう。
大文字山「百足坂(むかで坂、ムカデ坂)」を示す標(プレート)。2011年。
ある呼称が広まる、広まらないを分ける例として、参考程度に。
私は山中の樹木にプレート類を付ける趣味はないため、この「百足坂」を示す標を取り付けたのは他の方です。
2011年(平成23年)頃に取り付けられて以降、現在に至るまで、インターネット上で大文字山の山行記録を広く公開する方々はお気付きないようで、(私が撮影し、他所で公開した写真を除き、)いまだに写真1枚、出回っていません。
同時期に同じ方により山名標が付けられた「子熊山」や、その後に付けられた峠名の類はわりと早く広まったのに、不思議なものです。
ハイカーさんが気付き、コース付で紹介なされば、それこそ数年で広まるでしょう。
…などと脱線、寄り道していたら、山頂(三角点)へ着いたのは日没の直前に。
大文字山から京都西山の向こうに沈む夕日と京都の夕景を望む。京都市左京区。
ぎりぎり日没に間に合いました。
雲が多く、やや分かりにくいですが、小塩山の左に沈みゆく夕日の姿が。
ちょうど、写真の中央付近に、この日の目当てとも言える京都タワーが写っています。
先月、大護摩堂「青龍殿」が落慶した将軍塚大日堂(青蓮院さん)の右後方あたりです。
昔から申し上げているので覚えた方もいらっしゃるかもしれませんが、大文字山の山頂から見て、11月11日頃に小塩山の向こうに日が沈み、1ヶ月後の12月12日頃にポンポン山の向こうに日が沈みます。
上の写真では小塩山よりやや左(南)に日が沈んでいるため、「秋に大文字山の山頂から撮影した」という前提が分かっていれば、これは11月半ば頃に撮影した写真だろうと推測できます。
「大文字山の山頂」からであって、「大文字山の火床」からではない点に留意。
日没後の大文字山から紫色にライトアップされた京都タワーを望む。
17時過ぎに撮影した写真です。
京都タワーはライトアップされていますが、京都駅ビルを間に挟み、その左に建つ東寺さんの五重塔は暗く、肉眼はもちろん、写真で見ても場所が分かりにくく。
事前の告知では、この夜の五重塔のライトアップは18時からです。
まだ、1時間近く時間に余裕があります。
私が登頂した時、大文字山には先んじて他の方がいらっしゃいました。
カメラをセットし、のんびり過ごしていらっしゃるところを見ると、どうやら、この方は夜景に適した時間になるまでお待ちのようで、京都タワーが紫色にライトアップされることもご存じのようです。
むむ、できる……、そういえば、どこかで見たことがある方……、そうそう、昨年、大文字山でお見掛けした(が、とくにお話はしなかった)方だ、おそらく、某大手サイトの管理人さんだろうと思い、そのことをお尋ねしてみると、やはり。
お話を伺うと、積み重ねた経験により裏打ちされた知識は確かなもの、さすがに風景や夜景についてよくご存じで、すっかり話が弾んでしまいます。
当サイトにも目を通してくださっているそうで、こんな無名のサイトまでご存じとは、なかなか物好き……、いえ、知識欲が旺盛な方です。
衰えきった今の私からすると、体力と気力に満ち溢れた姿勢が(夜にもかかわらず)眩しく感じましたが、私自身、これからも山を歩き続けようと思える、よい刺激、よいきっかけとなりました。
ふと気付くと、18時はおろか、19時もとっくに過ぎており、東寺さんの五重塔もライトアップされています。
日没後の山の上、気温も下がって寒い中、2時間以上も話し込んでいたことになります。
私のつまらない話で引き止めてしまったようで申し訳なく思いながらも、多くのお話をお伺いすることができ、個人的には楽しい思い出となりました。
また、どこかでお会いできればと思います。
昨年も同様の構図で撮影していますが、他の建築物の陰となるため、二条城のライトアップは南半分しか望むことができません。
青い光はどちらかと言えば暗く感じるため、やや強引に撮影し、後で写真で確認して、その場所が分かるかどうかといったところです。
二条城が青く照らされているのは、「世界糖尿病デー」 に伴うイベントです。
この夜は二条城のみならず、おおむね例年どおり、京都市では、京都府庁の旧本館、京都市役所、京都府立医科大学さんの旧図書館棟、東寺さんの五重塔も青色にライトアップされました。
「おおむね」と付けているのは、例年であれば合わせて青色にライトアップされるはずの京都タワーが、今年は青以外の色となったためです。
大文字山から紫色にライトアップされた京都タワー、青色にライトアップされた東寺さんの五重塔を望む。
京都タワーが紫色に照らされているのは、「パープルリボンキャンペーン2014」に伴うイベントです。
今年はパープルリボンキャンペーンと世界糖尿病デーの日程が重なったため、史上初めて? 紫色の京都タワーと、青色の五重塔を同時に眺望できるという珍事が起きました。
例年であれば、京都タワーがパープルにライトアップされる日と、ブルーにライトアップされる日は異なりますので、このような光景は望めません。
他の方とお話できたことはもちろん、ライトアップも楽しむことができ、無理にでも大文字山を登ってよかったと思える1日となりました。
ありがとうございました。
大文字山(地理院 標準地図)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」
標高465.3m(465.4mから改定)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)
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