夏の逢坂山ハイキング 紀泉アルプス、あべのハルカスを遠望

この3連休(2014年9月13日~15日)の間、空気が澄んだ日が続き、お天気も良かったことから、山の上など、高所から遠く離れた地まで見晴らした方も多かったのではないでしょうか。
私はと言えば、その直前から身体の調子が思わしくなく、遠出はかなわなかったものの、9月13日には六甲山系の山上から鈴鹿山脈、布引山地、四国は徳島市の中津峰山、阿南市の伊島などを遠望でき、翌14日には比良山地の山上から能郷白山、台高山脈、大峰山脈、和泉山脈などを遠望できました。
いずれ、それらの日の話も山行記録として残せればと思いますが、なにぶんいいかげんな性分でして、いつになるかは分かりません。

話は遡り、2014年(平成26年)8月5日のこと。
この日は滋賀県大津市に所在する逢坂山をトワイライトハイキング。
まずは追分側の鉄塔の展望地から京都南部、大阪方面を眺望。

逢坂山から「あべのハルカス」、紀泉アルプスの山々を望む 2014年8月
逢坂山から「あべのハルカス」、紀泉アルプスの山々を望む。

主な山、建築物距離標高
(地上高)
山頂所在地備考
あべのハルカス48.9km(300m)大阪府大阪市阿倍野区日本一高いビル
梵天山
(ボンデン山)
88.0km468.5m和歌山県紀の川市
(大阪府泉南市)
殿尾山86.3km371m大阪府泉南市
大阪府泉佐野市
標高の値は
10mDEMによる
お菊山
(納経山)
87.6km330m大阪府泉南市標高の値は
10mDEMによる
四石山90.8km384.4m大阪府泉南市
大阪府阪南市
和歌山県岩出市
雲山峰94.8km489.9m和歌山県和歌山市紀泉アルプス最高峰
懴法ヶ嶽96.1km381m和歌山県和歌山市
大福山96.2km427m和歌山県和歌山市
大阪府泉南郡岬町
俎石山95.7km419.9m大阪府阪南市
大阪府泉南郡岬町
和歌山県和歌山市
飯盛山
(和泉飯盛山)
(泉南飯盛山)
98.0km384.5m大阪府泉南郡岬町

向島の向こうに京滋バイパス、遠くに「あべのハルカス」や紀泉アルプス(紀泉高原)の連なりが見えています。
参考程度に山名を記しておきましたが、梵天山(ボンデン山)の山頂が見えているかどうかは微妙なところです。
山頂の北、東西に連なる稜線は見えています。

秋を迎えた今となってはさほど珍しい光景ではなくなりましたが、夏の暑い盛り、8月上旬に京都市や大津市側から紀泉アルプスの山々が浮かび上がるように見えるのは珍しいと言えるでしょう。

大文字山から大阪のビル群、コスモタワー、天保山大観覧車などを望む 2014年8月

送り火直前 大文字山から生駒山を遠望 京都、奈良、大阪の夜景

2014.08.14

私はこの2日後にあたる8月7日にも大文字山を登っていますが、その日の紀泉アルプスの見え方はうっすらしたもので、やはり、この日、5日の見え方には特別なものがありました。
もっとも、今年の夏は涼しい日も多く、とくに8月下旬は同様の見え方をしていた日も少なくなさそうです。
仕事に追われていたため、あいにく、私自身はその時期に山を登ることができずじまいでしたが……。

逢坂山から「あべのハルカス」、久御山ジャンクション周辺を望む 2014年8月
逢坂山から「あべのハルカス」、久御山ジャンクション周辺を望む。

上の写真では久御山ジャンクションそのものは右端で見切れています。
コカコーラさんの工場(コカ・コーラウエスト京都工場)、赤い看板もはっきり分かりますね。
工場地帯の左(京滋バイパスの向こう)には第二京阪道路も写っていますが、やや分かりにくいでしょうか。

追記しておきますと、工場の隣でやたらと目立っている巨大な紅白の鉄塔はKBS京都ラジオ電波塔(京都放送久御山送信所)で、その高さ(地上高)は137m。
これは京都タワーの高さを上回り、京都府で最も高い構造物、塔です。
2018年11月に「くみやま夢タワー137」と愛称が決まり、2019年11月3日より夜間のライトアップも開始されます。
追記終わり。

工場の向こうに見えている、国会議事堂のような建築物は大阪工業大学さんの枚方キャンパスです。
前回の記事で取り上げた河内飯盛山から望むこともできますが、あまりにも特徴的な外観を誇る建築物ですので、知っていれば双眼鏡などによる確認は容易でしょう。

より遠くに所在する俎石山と大福山の山名の表示を優先するため、普段は「シティタワーグラン天王寺」の名前を写真に表示することはありませんが、位置関係を分かりやすくするために、今回はそちらも。

逢坂山から「あべのハルカス」、大阪のビル群と東海道新幹線を望む 2014年8月
逢坂山から「あべのハルカス」、大阪のビル群と東海道新幹線を望む。

新幹線、大岩山、ハルカス……、この構図の写真撮影も久々です。
よく見ると、右奥にはコスモタワーとグランフロント大阪のビル群が重なっており、その右に梅田スカイビルが写っていますが、やや分かりにくいです。

上空には飛行機も写っていますが、リサイズしてしまうと分かりませんね。
撮影時の等倍であれば、そのシルエットもはっきり分かります。

逢坂山から交野山の向こうに和泉葛城山を望む 2014年8月
逢坂山から交野山の向こうに和泉葛城山を望む。

主な山距離標高山頂所在地備考
大石ヶ峰
(大石ノ峰)
79.7km860m大阪府岸和田市
大阪府和泉市
和歌山県伊都郡かつらぎ町
葛城山
(和泉葛城山)
80.7km858m和歌山県紀の川市
大阪府岸和田市
大阪府貝塚市
旗振山26.6km344.9m大阪府交野市
交野山25.9km341m大阪府交野市河内富士
交野山の向こうに和泉山脈の稜線が見えていることに気付きました。
日野岳(日野山)のパノラマ岩からの見え方に似ていますね。

続いて、琵琶湖方面を望むため、山頂の展望地へ。

逢坂山から大津、近江盆地の夜景と琵琶湖、鈴鹿山脈などを望む 2014年8月
逢坂山から近江盆地、大津の夜景と琵琶湖、鈴鹿山脈などを望む。

主な山距離標高山頂所在地備考
霊仙山57.6km1094m滋賀県犬上郡多賀町
御池岳55.3km1247m滋賀県東近江市鈴鹿山脈最高峰
尾山
(宝来ヶ嶽)
30.4km220.2m滋賀県近江八幡市点名「沖之島村」
津田山
(奥島山)
27.6km424.5m滋賀県近江八幡市現地道標では「姨綺耶山」

交野山方面を撮影した写真から約45分後、日没後に撮影した写真です。
眼下の大津はもちろん、琵琶湖大橋や烏丸半島、沖島などもはっきり写っていますね。
津田山の後方に伊吹山の中腹域がうっすら写っていますが、山頂域は雲の中に隠れているようです。
京都方面、大阪方面を見るかぎりではそうとは感じなかったものの、滋賀県でも三重県や岐阜県寄りの山域ではお天気がよいとは言えないようで、鈴鹿山脈の山の上には幾度も雷が落ち、そのたびに、夜のとばりが下りた近江盆地を稲光が明るく照らしていました。
光っていたのは、上の写真の構図よりやや右の山域、竜ヶ岳や釈迦ヶ岳のあたりでしょうか。
たびたび光っていたため、偶然、稲光を撮影できないかと期待し、何度かカメラのレンズをそちらに向けましたが、なかなかうまくいきません。
文字通り、刹那の閃きです。

実は、この日はある目的を持って逢坂山を登りましたが、そのヒントとなるのは、上の写真で「長浜市街」と指し示しているあたり、それと、この日の日付です。
それはヒントではなく答えだ、と突っ込まれそうですが、逢坂山からは近江八幡市の沖島と津田山(や長命寺山、御所山などの山塊)の合間を縫い、長浜の市街地を望むことができます。

一気に記事にしてしまいたかったのですが、これ以上は時間が取れず、2回に分けます。

大津市の逢坂山から長浜市で開催された「長浜・北びわ湖大花火大会」を望む 2014年8月

逢坂山から花火を 長浜・北びわ湖大花火大会と夜景を遠望

2014.09.24

続きは上の記事に。

他の記事に追記しておきましたが、昨日、2014年9月15日も大文字山で救助事案が発生しました。
「昨日『も』」としているのは、このところ、同様の案件が増えているためです。
私自身を含め、皆さん、体調がすぐれない日は早めに対応するように心掛けましょう。

関連記事 逢坂山トワイライト・ナイトハイク

すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。

逢坂山(相場山)(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「逢坂山」周辺の地図を表示
「逢坂山(オウサカヤマ)(おうさかやま)」 別称として「相場山」
標高324.7m(三等三角点「神出」)
滋賀県大津市

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2 件のコメント

  • 大阪工業大学は形が特徴的なので京都駅八条口のイオンモールからも確認できました。八条口イオンモールからはハルカスも見えました。無料でハルカスが見れる京都市内のビルを初めて発見しました。
    長浜花火楽しみにしています。

    • こんばんは。
      同じイオンモールさんでも京都五条(京都ハナ)からだと、天王山に遮られるため、ハルカスさんは見えないでしょうね。
      よく友人らと話の種にしているのですが、各地のイオンモールの屋上駐車場は好展望地であることが多く、旅先などで見掛けると立ち寄りたくなります(笑
      あの国会議事堂は多くの場所から望むことができそうですが、さほど高くないため、知らないと気付くことができない建築物だと思います。

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    Maro@きょうのまなざし

    京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!