2013年(平成25年)11月下旬の話。
この日は大文字山や如意ヶ岳(如意ヶ嶽)へ紅葉狩りに。
夜間の気温が低く、冬場、雪が残りやすいことからも推測できるように、同じ大文字山でも北寄りの山域(いわゆる御領山、北斜面)は紅葉する時期が早いようです。
当サイトが今の形式になってから、大文字山の北寄りの山域の話をほとんどしていませんね……。
北白川新田や御領山(白川御領山)の話が分かる方も少なくなってきました。
大文字山の紅葉。
大文字山の紅葉といえば、「行者の森」側(八神社さん、銀閣寺さん側)の登山口に立つ、とくに真っ赤に染まる樹ばかりが知られているように思いますが、私は自然に色付いた山の紅葉、黄葉も好みです。
近年は「二段の滝」(二段ノ滝)と呼ぶらしい滝の奥。大文字山。
白川御領山(大文字山北斜面)の沢を遡上。ちょっとした小滝と紅葉。
とくに有名な「楼門の滝」や「中尾の滝」と異なり、訪れる人も少ない場所ですが、このあたりの景色も大きく様変わりしてしまいました。
追記。
周辺の滝は決まった名前を持たない無名の小滝群ですが、便宜上、私の周りでは「水○局の滝」と呼んでいます。
また別の場所ですが、「中尾の滝」の奥、近年、「幻の滝」と呼ぶ方が増えた場所は石を切り出した跡地で、昔から水は流れていません。
枯れた滝だという話が誤って広まっていますので、改めて述べておきます。
それとは別に、昔は大文字山の北部山域にも、白川石の小規模な石切り場があったらしいと聞き、数年前に現地を調査しましたが、たしかに作業場の残骸のようなものが残されていました(が、風化が進んでいますので、いずれは消え去るでしょう)。
一般的な石切り場の光景とは異なるようにも感じましたが、詳しいことは分かりません(聞き取り調査も行いましたが詳細不明)。
この周辺の山域はアクセスも面倒で、よほど物好きな方しか入り込まないでしょう。
府道30号下鴨大津線側からであれば容易に入山できますが、以前は山に入ってすぐの地点に「立入禁止」とするワイヤーロープも張られており(これもいつの間にやら失われたようですが? 私の手元には写真があります)、なかなか表立って紹介できません。
参考。
「東山の研究 地質及び岩石鑛物」
(前略)
池の地藏北方には花崗岩の舊石切場あり無數の大割石轉落し櫻石を含めるホーンフェルスあり、新鮮にして無色透明、セクシヨン用として好適なり。
『昭和十一年十一月 大禮記念研究發表』
京都市小學校長會(京都市小学校長会)による1936年(昭和11年)の『昭和十一年十一月 大禮記念研究發表』(大礼記念研究発表)より。
同誌では、いわゆる太閤岩や、池の地蔵の東の洞穴とは別に、池の地蔵の北にも花崗岩の旧石切場があるとしていますが、この露頭は比叡平の開発に伴い失われました。
追記終わり。
さらに追記。
なんだか、近年になり、この記事に対するアクセスが妙に増えてるなと思ったら、長年、私が「水○局の滝」と呼んでいたこの小滝群について、「二段の滝」(二段ノ滝)と命名する方が現れたようですね。
ちょっと驚いてしまいました。
もっとも、私や、私の周りが「水○局の滝」と呼んでいたのは、あくまでも便宜上の話ですので、命名じたいは好きになされば良いとは思いますが、けっして古くからそう呼ばれていたわけではありません。
せっかくですので、いちおう、記事のタイトルも変更しておきましょう。
近年の大雨の影響でしょうか、流れそのものも昔とは少し変わってしまったようです。
ただ、藪は明確に減っており、昔より(それこそ比べ物にならないくらい)歩きやすくなりました。
軽く検索してみたら、どうも府道30号の水○局設備側から侵入なさる方が記事を公開なさってるようで、そのうち、問題となるかもしれません。
上でも申し上げたように、このコースは立入禁止が明示されています(いました)。
実はこれを回避する方法があり、昔ながらの大文字山ハイカーさんは心得ていますが、この迂回路については、個別の記事を立ち上げないと説明が難しいです。
当サイトが今の形式になる前からご存じの方ならお分かりかもしれません。
追記終わり。
紅葉は見頃でしたが、大文字山でも北寄りの深い谷は荒れ放題です。
念のために申し上げておきますが、いずれも1週間近く前に撮影した写真です。
現状を正しく伝えていません。
このあたりは大文字山でもとくに広々とした雑木林です。
秋風落莫を感じる光景も望むところ、落ち葉踏みを楽しみました。
この後、子熊山を駆け抜け、私も歩いた谷から登っていらしたAさんと合流、如意ヶ岳へ。
近い場所で紅葉の写真を撮影していたことが分かり、笑みがこぼれます。
如意ヶ岳の山中、湖北方面展望地からは伊吹山、霊仙山はもちろん、金糞岳も見えていましたが、なんだか空の色が薄く、写真映えしそうにありません。
おなじみ藤尾分岐の湖南方面展望地(近江大橋展望地)に場所を移します。
晩秋の如意ヶ岳から鈴鹿山脈、琵琶湖、近江大橋などを望む。
撮影地点から阿星山(滋賀県湖南市、栗東市)まで21.7km。
とくに山名は表示していませんが、阿星山は中央で目立っている山です。
この日は鎌ヶ岳まではっきり見えていましたが、空の色や湖の色が薄いためでしょうか、写真だと今ひとつ伝わりにくいです。
火床で撮影した夕日に染まる紅葉の写真は上の記事に。
大文字山(地理院 標準地図)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」標高465.3m(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)
「如意ヶ岳(ニョイガタケ)(にょいがたけ)」
標高472m
京都府京都市左京区(山体は滋賀県大津市に跨る)
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