いよいよ明日、2016年7月1日に一般公開される大観覧車「REDHORSE OSAKA WHEEL(レッドホース オオサカ ホイール)」(以下、大観覧車オオサカホイール)。
この観覧車は大阪府吹田市の万博記念公園で昨年開業した大型複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」内にあり、その高さ123mは日本最大の観覧車(日本一高い観覧車)となります。
これまで枚方市の国見山、八幡市の「あらかし公園」から完成直前の観覧車を撮影した写真を掲載してきました。
少し前の仏徳山(大吉山展望台)の記事で、「観覧車が見えるかどうか検証するため、6月3日に大吉山展望台を訪れた」と書きましたが、今回はその日の話を。
仏徳山は京都府宇治市に所在する標高131.6mの山で、付近は「大吉山風致公園」 として整備されており、山頂の北西肩、標高約100m~地点に「大吉山展望台」と呼ばれる見晴らしの良い展望台や四阿が設けられています。
低山ながら西~南方面が大きく開けており、遠く大阪北部方面まで見渡せるため、計算上では大観覧車オオサカホイールを見通すことができます。
八幡市の「あらかし公園」から眺めるかぎり、京都側から間を遮る高層建築物なども無さそうで、大吉山展望台に限らず、宇治市周辺の展望地からであれば大観覧車オオサカホイールが見えるでしょう。
実は、ちょうど1年前の昨年6月末、きわめて遠くまで明瞭に見えていた日にも仏徳山を登っており、大吉山展望台から万博記念公園の「太陽の塔」が見えることは確認済ですが、当時は「エキスポシティ」の工事が進んでいたものの、大観覧車は未着工でした。
1年前、2015年6月に仏徳山を訪れ、「太陽の塔」を撮影した話は上の記事に。
大吉山展望台から明石海峡大橋や淡路島が見えるか検証しています。
目次
京都府宇治市 大吉山展望台の展望・眺望
京都西山、北摂山系、オオサカホイール
大吉山展望台(仏徳山)から京都西山、北摂方面を望む。オオサカホイールを遠望。京都府宇治市。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
六甲山最高峰 (六甲最高峰) | 51.8km | 931.3m | 兵庫県神戸市北区 兵庫県神戸市東灘区 | 六甲山地最高峰 |
石堂ヶ岡 | 28.5km | 680.1m | 大阪府茨木市 (大阪府豊能郡豊能町) | |
ポンポン山 (加茂勢山) | 17.9km | 678.8m | 京都府京都市西京区 大阪府高槻市 |
宇治川に架かる宇治橋が眼下に見えています。
大吉山展望台からは宇治橋の右手にJRさんの宇治川橋梁も望むことができますが、この日は多くの方々が展望台にいらっしゃったため、走る電車は見えない展望台の端から撮影しています。
梅雨入り直前の晴れ間、この時期としては遠くまで見えやすい日で、写真の左端に大観覧車オオサカホイールも写ってはいますが、広角気味で撮影した写真では場所が分からないでしょう。
また、この日は夜明け~早朝のうちが遠望の好条件だったようですが、あいにく忙しく、私が宇治市を訪れたお昼休みにはすでに遠くの空は霞みがちでした。
それでも青い空に六甲の山影が映えており、いらっしゃった地元の方々と、この季節の太陽が高い時間帯に六甲山が明瞭に見えるのは珍しいといったお話をします。
REDHORSE OSAKA WHEEL
大観覧車「REDHORSE OSAKA WHEEL(レッドホース オオサカ ホイール)」、太陽の塔を大吉山展望台から遠望する。
主な山、建築物 | 距離 | 標高 (地上高) | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
高取山 | 66.9km | 328m | 兵庫県神戸市長田区 (兵庫県神戸市須磨区) | |
REDHORSE OSAKA WHEEL (オオサカホイール) | 27.2km | (123m) | 大阪府吹田市 | 日本一高い観覧車 |
太陽の塔 | 27.3km | (70m) | 大阪府吹田市 |
日中は気温が高く、どうしても揺らいだ写真となってしまいます。
観覧車の遠方に見えているのは六甲西部の高取山で、太陽の塔の遠方に見えているのはヴィーナスブリッジの上の山々(再度山ドライブウェイ周辺の山々)です。
1年前は市立吹田サッカースタジアム(→パナソニックスタジアム吹田)が建設中で、大吉山展望台から大型クレーンが見えていましたが、昨年秋に完成しています。
私がこの方角に望遠レンズを向けていたら、地元の方から「太陽の塔(を撮影するの)か?」と尋ねられ、これには驚いてしまいました。
大吉山展望台から「太陽の塔」が見えることに気付いているのは私だけだと考えていましたが、それは思いあがりに過ぎなかったようで、さすがに地元の方はよくご存じです。
ただ、大観覧車のことはご存じなかったので、(この時点では未完成でしたが、)大吉山展望台から見えることをお伝えしておきました。
先の「あらかし公園」の記事でも述べたように、京都府から大観覧車オオサカホイールが見える地点は限られています。
計算上、仏徳山を含めた醍醐山地の山々、それに、山城中南部の鷲峰山系の山々からはおおむね見通せますが、北摂方面が明確に開けている山は限られています。
神戸の六甲山、摩耶山
大吉山展望台(仏徳山)から神戸の六甲山、摩耶山、八幡の鳩ヶ峰(男山)を遠望する。
写真中央に聳える巨大な紅白の鉄塔はKBS京都ラジオ電波塔(京都放送久御山送信所)(くみやま夢タワー137)です。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 |
---|---|---|---|
摩耶山 | 58.4km | 702m | 兵庫県神戸市灘区 |
六個山 | 33.0km | 395.8m | 大阪府箕面市 |
若山 | 15.3km | 315.2m | 大阪府高槻市 |
鳩ヶ峰 | 10.8km | 142.4m | 京都府八幡市 |
上の写真に写る若山以北の山々に遮られるため、比叡山四明岳を除き、京都東山からは大観覧車オオサカホイールが見えません。
ごく一部の例外を別にすれば、京都府の東側から大観覧車オオサカホイールが見えるのは醍醐山地以南の山々に限られます。
私にとって馴染みある大文字山や東山山頂公園、稲荷山荒神峰あたりから見えないのは残念です。
補足しておきますが、比叡山も登仙台駐車場や比叡ビュースポットといった、大阪方面が開ける主だった展望地からは見えません。
あくまでも四明岳からピンポイントに見通せるのみです。
前回の記事で八幡市の男山展望台から仏徳山を撮影した写真を掲載しましたが、ちょうど逆に大吉山展望台から鳩ヶ峰を見ています。
こちら側(大吉山)の山麓に鎮座する宇治神社・宇治上神社では菟道稚郎子がお祀りされており、向こう側(男山)の山上に鎮座する石清水八幡宮では菟道稚郎子の父である応神天皇(と菟道稚郎子の兄である仁徳天皇)がお祀りされています。
大観覧車オオサカホイールから左(南)に視点を動かすと大阪市内方面で、その遠方には大阪湾が所在しますが、大吉山展望台から淡路島の高峰の上部が見えるのは、よほど空気が澄んだ好条件の日に限られます。
この日もコスモタワーは見えていましたが、さすがに島影が浮かぶほどではありません。
大阪の高層ビル群
宇治市の大吉山展望台(仏徳山)から大阪の高層ビル群を遠望する。
主な建築物 | 距離 | (地上高) | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
大阪府咲洲庁舎 | 46.1km | (256m) | 大阪府大阪市住之江区 | コスモタワー |
中之島フェスティバルタワー | 36.4km | (199m) | 大阪府大阪市北区 | |
梅田スカイビル | 36.1km | (173m) | 大阪府大阪市北区 |
観覧車と同様、揺らいだ見え方で、写真としては今ひとつですが参考用に。
中之島フェスティバルタワーの右に建設中の中之島フェスティバルタワー・ウエストのクレーンも写っています。
このビルも京都の多くの山の上から撮影してきましたが、いよいよ完成が近そうです。
大吉山展望台から「あべのハルカス」が見えるかどうかの検証は上の記事に。
奈良の生駒山
撮影した写真を改めて見返してみると、大した距離ではない生駒山の山上の施設もぼやけた見え方です。
この日の宇治の滞在時間は1時間程度で、急いで山を駆け登り、写真を数枚だけ撮影し、また急いで山を走って下るという強行軍を余儀なくされました。
翌日の6月4日、大吉山展望台に展示されるパネルを見るため、あがた祭りを控えてにぎわう宇治を再訪しましたが、やはり同等の時間しか滞在できず、なかなかゆっくりと宇治を観光できません。
眼下に宇治を一望
大吉山展望台(仏徳山)の眺望。眼下に宇治の街並みや京都南部、遠くに生駒山、六甲山。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
生駒山 | 26.8km | 642.0m | 奈良県生駒市 (大阪府東大阪市) | 生駒山地最高峰 |
交野山 | 15.1km | 341m | 大阪府交野市 | 河内富士 |
写真の左手前には橘島に架かる朱色の朝霧橋や、その向こうに平等院さんも写っています。
大吉山展望台や朝日山観音展望台から朝霧橋が見えるように、逆に朝霧橋の付近からも仏徳山や朝日山が見えます。
すっきりした青空が広がっており、この光景、風景を拝めただけでも訪れた甲斐がありました。
6月の上旬は晴れの日もありましたが、このところは雨の日が続いており、こういった澄んだ色の空はなかなかお目にかかれません。
今日、6月30日の京都は夏越祓。
後で時間が空いたら神社さんで茅の輪をくぐり、その後、みな月(水無月)をいただく予定。
ただ、毎年恒例となっている、夏越や氷室にちなんだハイキングは今年は見送ることになりそうです。
最後になりますが、大観覧車「REDHORSE OSAKA WHEEL(レッドホース オオサカ ホイール)」 の開業をお祝いします。
大阪の街並みや夜景はもちろん、計算上、遥か四国まで見晴らせる素敵な観覧車、多くの方から親しまれることを願って。
京都の夏越祓 2016年6月30日
お昼頃に今年も白峯神宮さんに参拝してきました。
個別に記事を分けるまでもないでしょうから、こちらに追記しておきます。
白峯神宮 茅の輪くぐり
白峯神宮さんで「茅の輪くぐり」。京都の夏越祓。
大阪のホイールと比べれば小さな円ですが、京のサークルとしておきましょう。
もう長年、夏越祓の日に白峯神宮さんをお参りしています。
写真の左に写っている「夏越大祓」の案内(茅の輪くぐりの手順)は2014年以降は同じものです。
毎年のように同じ構図で写真を撮影していますが、細かな境内の変化で何年に撮影した写真か分かる、かもしれません。
晴明神社 キキョウ(桔梗)
晴明神社さんのキキョウ(桔梗)。紫色や白色のお花が咲く境内。
白峯神宮さんの近所に所在する晴明神社さんではキキョウ(桔梗)の開花が進んでいました。
爽やかなお花、蒸し暑い季節を和ませる一服の清涼剤となります。
追記
大吉山展望台から夜景を
2016年8月の夜に大吉山展望台を再訪し、大観覧車オオサカホイールのライトアップを撮影した写真を上の記事に掲載しています。
仏徳山(大吉山展望台)(OpenStreetMap日本)
「仏徳山(ブットクサン)(ぶっとくさん)」別称として「大吉山(ダイキチヤマ)(だいきちやま)」
標高131.6m(三等三角点「旭山」)
京都府宇治市
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