草津ウィンターフェスティバル 冬花火を遠望 昼花火は関西初?

琵琶湖の南東にあたる滋賀県草津市の矢橋帰帆島で2016年2月14日に開催された「草津ウィンターフェスティバル」。
イベントの締めくくりとして、「昼の打ち上げ花火」(昼花火)が行われるらしいと耳にしました。
「冬の花火」かつ「日中の花火」という、私にとっては珍しい催しだったため、どこかの山の上から撮影することに。
適地はないかと、過去の記事を眺めていたら、ちょうど1年前、矢橋帰帆島と「近江富士」三上山、それに鈴鹿最高峰の御池岳が縦並びになる構図の写真を音羽山の展望地から撮影したことを思い出しました。
上手くいけば、撮影地点から見て、花火と近江富士、御池岳が直線状に見通せるでしょう。
ただ、残念なことに、前日は大雨で、当日は風が強く、花火は中止されるかもしれないとのこと。
どうなるか分かりませんが、とりあえず大津へ向かうことに。

音羽山 鶴の里・池の里コース 琵琶湖展望地から北アルプス乗鞍岳を遠望 2015年2月

京都市や大津市の音羽山から北アルプスの乗鞍岳まで見える?

2015.07.03

音羽山から乗鞍岳まで見通せた、1年前の冬の日と同様、池の内公園の奥から関西電力さんの巡視路を登り、見晴らしの良い送電鉄塔の展望地へ。
珍しく先客がいらっしゃいましたが、とくにウインターフェスティバル目当てというわけでもないようで、花火が上がる直前に下山なさいました。
あいにくの曇り空、鈴鹿山脈の高峰は雲の中に隠れており、御池岳や雨乞岳などの山頂域は見えませんが、雨の後ということもあり、三上山や矢橋帰帆島の周辺は明瞭に見えています。
あとは花火大会が予定どおり行われるかどうかですが、予定時刻の15時45分を過ぎても花火が上がる気配がありません。
やきもきしながら音羽山の上から成り行きを見守っていたら、やや遅れて15時47分頃に開始されました。

草津ウィンターフェスティバル 昼の打ち上げ花火と近江富士、琵琶湖を音羽山から遠望 2016年2月
草津ウィンターフェスティバル「昼の打ち上げ花火」と琵琶湖の矢橋帰帆島、近江富士を音羽山から遠望する。

主な山距離標高山頂所在地備考
三上山17.0km432m滋賀県野洲市近江富士
菩提寺山
(竜王山)(桜山)
17.4km353.2m滋賀県湖南市
滋賀県野洲市
甲西富士

分かってはいましたが、日中の花火の色や光は遠くの山まで届きにくく。
加えて、煙が広がる影響も大きく、大した距離ではない音羽山の上からでも見えにくいと感じました。

雲に隠れていますが、近江富士の後方が御池岳で、甲西富士の後方が日本コバです。
立ちのぼる煙に遮られてしまい、約10分間にわたる花火大会が終わる頃には三上山すら見えにくくなっていました。
遠くから眺望するには適さないイベントでしたが、公式サイトによると、これは「関西初!? 昼の打ち上げ花火」とのこと。
この「関西」がどういった地域を指すのか分かりかねますが、本件に限れば近畿地方の意味合いでしょうか。
わざわざ調べたわけではないため、真偽のほどは定かではありませんが、史上初めて関西(近畿地方?)で日中に打ち上げられた花火を撮影した点で、記念すべき写真かもしれません。
前日までの悪天候の中、準備や実行に関わられた方々に敬意と感謝を。

「矢橋帰帆島で花火」と聞き、てっきり帰帆島の琵琶湖畔で花火が打ち上げられるものだと思っていました。
冬の琵琶湖には多くの冬鳥さんが飛来します。
実のところ、そういった水鳥さんらに与える影響が心配で様子を見に来た、ということもあります。
遠目に眺めていたかぎり、花火は水辺ではなく島内で打ち上げられたように見えました。
また、花火の規模もそう大きなものでもなく、炸裂音も控えめです。

短いですが、動画でも。2分30秒。

矢橋帰帆島で開催された「草津ウィンターフェスティバル」昼の花火大会を動画で遠望撮影。

花火が打ち上げられる矢橋帰帆島の右に見える小さな橋が帰帆南橋。
右手前の琵琶湖に架かる橋梁が近江大橋。
矢橋帰帆島の後方に見える街並みが草津駅の周辺で、その背後の秀峰が「近江富士」三上山。
ウインターフェスティバル開催地の矢橋帰帆島、JR草津駅、近江富士は、撮影地点である音羽山の展望地から見て直線上に所在します。

また別の日の話ですが、強い風が吹く夕暮れ時に近江大橋を草津市側から大津市側まで徒歩で渡りました。
遠くに見える山々を撮影しながら、のんびりと橋を渡っていたら、ちょうど真ん中まで来たあたりで異様な寒気が。
山を登る予定ではなかったこともあり、かなりの薄着だったことが災いしたようです。
橋の途中で引き返すこともかなわず、なんとか渡り切りましたが、冬の琵琶湖を侮ってはいけないと再確認。
近江大橋の全長は約1.3km。上の動画や写真にも往来する車が写っています。

音羽山の登山口 大津市 鶴の里・池の里 池の内公園 2015年2月

音羽山 鶴の里・池の内公園から琵琶湖展望ハイキング 大津

2015.06.26

矢橋と、いわゆる「急がば回れ」のことわざについて、上の記事で余談として取り上げていますので、よろしければご覧ください。
微妙に不正確な話が主にネット上で広まりつつあり、そのことを個人的に危惧しています。

音羽山(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「音羽山」周辺の地図を表示
「音羽山(オトワヤマ)(おとわやま)」
標高593.1m(593.2mから改定)(三等三角点「小山」)
京都府京都市山科区、滋賀県大津市

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Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!