今回の記事は2015年(平成27年)の元日に大文字山を登った話の続きのようなものです。
上の記事に掲載している、元日の大文字山から撮影した京都の風景写真と、今回の記事に掲載している写真を比較していただければ、わずか24時間のうちに何が起きたか分かりやすいでしょう。
目次
大文字山から京都の雪景色を一望
大文字山の火床(京都市左京区)から真っ白に雪化粧した京都を一望する。
京都盆地でも北寄りの地域、右端に岩倉盆地、左端に真如堂さん、くろ谷さんあたりまでを収めています。
具体的な位置は示していませんが、糺ノ森(下鴨神社さん)、吉田山、京都御苑あたりは分かりやすいでしょう。
愛宕山や京都北山の高峰の山頂域は雲で隠れていますが、遠くに半国山は見えています。
さておき、初日の出から吹雪まで楽しんだ本年の初日を終え、明けて2015年1月2日の話。
新年早々、前夜は京都市にも大雪警報が発令されるほどの雪が降りました。
軽い仮眠から夜明け前には目が覚めて、少しばかり外の様子を見てみると、すっかり雪は止んでおり、あたりは一面の雪景色。
年始の京都でこれほど雪が降ったのは2011年(平成23年)の元日以来だと考えながら、前夜に残した所用を片付けます。
朝焼けの時間帯には、京都北山の雪山に朝日が反射し、白い山肌を赤く染める現象が起きたようですが、あいにく、私が暮らす街中からでは確認が難しく、それに気付くことはなく。
出町柳や加茂大橋(賀茂大橋)のあたりからであれば、さぞや美しい光景を望むことができたでしょう。
すっかり出遅れてしまいましたが、新雪を踏みに大文字山へ向かいます。
まだ年が明けて2日目、お休みの方が多いのでしょう、道ゆく人はちらほら程度。
原谷あたりの路線を除き、この積雪でも市バスさんは運行しているようで、いつものことながら感心します。
雪の京都・哲学の道
2015年1月2日の朝、積雪する哲学の道。
人通りは少なく、撮影時は誰もいらっしゃらなかったものの、当然ながら踏み跡は付いていました。
雪の京都・法然院
白く飾られた山門と赤いサザンカ(山茶花)のお花……、昔から、大雪の後にはこの構図で撮影しています。
朝の法然院さん、境内は静かなもので、他に拝観者さんはおひとりのみ。
金閣や銀閣など、とくに有名どころのお寺さんに目が向いているうちはともかく、いずれ、多くの方々が押し寄せていらっしゃるでしょう。
東山三十六峰 善気山
雪の善気山・観察の森
法然院さんから新雪たっぷりの大文字山、善気山「観察の森」へ取り付きます。
大文字山の前峰にあたる善気山、月待山といった山々も真っ白です。
山中ではどなたともお会いすることはなく、小鳥さんの気配のみを感じながら山を登ります。
善気山は法然院さんの裏山にして山号で、月待山は慈照寺さん(銀閣寺)の裏山です。
よって、月待山は古くは慈照寺山とも呼ばれていました。
法然院さんの山号としての「善気山」の読みについて、「ぜんきさん」であるか、「ぜんきざん」であるか尋ねてみたところ、前者とのこと。
『浄土宗全書』忍澂和尚行業記に「山舊云善氣」(山を旧く善気と云えり)と見え、諸誌も追従していますが、この説にしたがえば、当地で法然院さんが創建される以前から、裏山にあたる山域を「善気山」と呼んでいたらしい。
積雪する善気山の山頂から愛宕山を遠望
雪積もる善気山(法然院さんの裏山)の山頂から京都、愛宕山を望む。
愛宕山の山頂は雲に隠れているうえ、白く薄い空の色との境目が分かりにくいです。
愛宕山の右下には左大文字山の火床も見えていますね。
以前は善気山のあたりから雪積もる「大」の字跡や燃え盛る送り火を間近で望むことができましたが、樹林が生長した影響もあり、今は見えにくくなりました。
当地から送り火を観賞するのは好ましい話ではなかったので、やむを得ません。
「大文字」の雪文字を善気山から
雪の大文字山、「大」の字跡(火床)を善気山から眼前に望む。
2011年(平成23年)1月1日撮影。
上の1枚のみ、4年前の元日に撮影した写真ですが、参考程度に。
この日も雪が深く積もったと記憶していましたが、火床が全面的に白くなった今回と比べると控えめですね。
さすが、今年の降雪は61年ぶりだかの大雪だけのことはあります。
整理と時間の都合で記事を分けます。
続きは上の記事に。
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善気山(地理院 標準地図)
「善気山(ゼンキサン)(ぜんきさん)」
標高271m
京都市左京区
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」
標高465.2m(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都市左京区(山体は山科区に跨る)
「法然院(ホウネンイン)(ほうねんいん)」
京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町 付近
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