京都の如意ヶ岳から石川の白山と琵琶湖を遠望 大文字山

2014年(平成26年)1月5日。年明け早々、寒い冬の日の話。
この日は白山や御嶽山に対する遠望を期待して大文字山、如意ヶ岳(如意ヶ嶽)をハイキング。
予想どおり、如意ヶ岳の展望地からは遠く御嶽山(木曽御嶽)まで望むことができました。
さらに、視線を左に動かすと、その名に恥じぬ真っ白な白山(加賀白山)の姿も……。

如意ヶ岳(如意ヶ嶽)から御嶽山(木曽御嶽)を遠望 京都東山 2014年1月

京都の如意ヶ岳から長野の御嶽山を遠望 大文字山 木曽御嶽

2014.01.08

京都の如意ヶ岳から長野の御嶽山を遠望した話は前回の記事に。
今回はその続きで、主に石川の白山を望んだ話です。

京都市 如意ヶ岳(如意ヶ嶽)からの展望・眺望

白山(加賀白山)を遠望

京都の如意ヶ岳(如意ヶ嶽)から琵琶湖の向こうに白山(加賀白山)を遠望 2014年1月
京都の如意ヶ岳(如意ヶ嶽)から琵琶湖の向こうに白山(加賀白山)を遠望する。

主な山距離標高山頂所在地備考
御前峰
(白山)
152.2km2702.2m石川県白山市
岐阜県大野郡白川村
石川県最高峰
両白山地最高峰
大汝峰152.6km2684m石川県白山市
岐阜県大野郡白川村
七倉山153.1km2557m石川県白山市
四塚山152.9km2530m石川県白山市
別山147.4km2399.4m石川県白山市
岐阜県高山市
岐阜県大野郡白川村
烏帽子山86.3km1242.2m岐阜県揖斐郡揖斐川町
猫ヶ洞80.3km1065.4m岐阜県揖斐郡揖斐川町
滋賀県長浜市
山本山58.8km324.4m滋賀県長浜市
竹生島三角点53.2km197.4m滋賀県長浜市点名「竹生島」

京都の如意ヶ岳から遠く石川の白山まで見通せました。
琵琶湖、竹生島、宇佐山の大津送信所も写っているため、御嶽山と異なり、どちらを向いて撮影しているか把握しやすいと思いますが、金糞岳や琵琶湖大橋を含めた構図のほうが、より分かりやすいでしょうから、そちらも。

注意
2022年(令和4年)、8年ぶりに追記というか注意喚起を。
本記事を適当に流し読みした方が誤った話を広めていらっしゃるようですが、如意ヶ岳から白山を見通せるのは、よく知られる近江大橋が見える地点(鈴鹿山脈の雨乞岳や鎌ヶ岳方面の展望地)ではなく、琵琶湖大橋が見える地点です。
中途半端に話が広まったせいで、雨乞岳を見て白山と勘違いなさる方がいらっしゃるようですが、前者は東向き、後者は北東向きで、そもそも方角が異なります。
後者はいわゆる展望地的な開けたスポットではなく、送電線や木々の合間に琵琶湖大橋や白山などを見通せるのみです。
個人的な経験から申し上げれば、如意ヶ岳から白山を肉眼でも明瞭に見通せる機会は年に何日もありません。

如意ヶ岳から鎌ヶ岳、鎌尾根を望む 2013年9月

如意ヶ岳 京都から鈴鹿山脈の雨乞岳や鎌ヶ岳を遠望 大文字山

2013.10.02

近江大橋が見える展望地で撮影した写真は上の記事に掲載しています。

琵琶湖の向こうに白山、能郷白山

如意ヶ岳(如意ヶ嶽)から白山、能郷白山、金糞岳、琵琶湖大橋などを望む 2014年1月
如意ヶ岳(如意ヶ嶽)から白山、能郷白山、金糞岳、竹生島、琵琶湖大橋などを望む。

主な山距離標高山頂所在地
金糞岳74.8km1317m岐阜県揖斐郡揖斐川町
滋賀県長浜市
白倉岳
(白倉ノ頭)
74.1km1270.7m岐阜県揖斐郡揖斐川町
滋賀県長浜市
能郷白山103.2km1617.3m岐阜県本巣市
岐阜県揖斐郡揖斐川町
福井県大野市
蕎麦粒山87.1km1296.7m岐阜県揖斐郡揖斐川町

琵琶湖の対岸、白倉岳との間に見えている街並みは長浜市のあたりです。
山頂のみですが、わずかに能郷白山も望むことができます。

白山の写真は如意ヶ岳でも京都市側にあたる地点から撮影しています(京滋府県境より西で撮影しています)。
よく知られている千石岩や長等山テラスなどの展望地は大津市側にあたることに留意。
比良山地の高峰など、大津市内から白山を遠望できる地点は多々ありますが、京都市内から白山を遠望できる地点は限られています。

逢坂山から琵琶湖大橋の向こうに白山を望む 大津市 2013年12月

大津の逢坂山から琵琶湖の奥に石川の白山を遠望 2013年12月

2013.12.11

京都東山、比叡山地、醍醐山地から白山を望んだのは、昨年12月、大津市の逢坂山を登った日以来です。
周辺では比叡山各所の展望地や音羽山からも白山を遠望できます。
昨年、逢坂山から白山を見た日は日曜日、そして、この日も日曜日、そういえば、2012年(平成24年)11月に比叡山から白山や御嶽山を眺めた日も日曜日でした。

この後、近くの山中を走っていらっしゃったAさんと合流し、一緒に山からの展望を楽しみます。
Aさんは前日まで数人分の重い荷物を担いで雪山を登っていらっしゃったそうで、さすがに少しお疲れのご様子でしたが、それでも軽く駆け登っていらっしゃいました。

Aさんがおっしゃるには、どこそこから和泉山脈の稜線がはっきり見えていたらしく、それならばと、急ぎ大文字山の山頂(三角点)へと向かいます。
日没には間に合いそうにないですが、黄昏時には登頂できるでしょう。

大文字山の山頂(三角点)からの展望・眺望

台高山脈、大峰山脈のごく一部

大文字山から台高山脈の白屋岳や醍醐山地の日野岳を遠望 京都市 2014年1月
大文字山から台高山脈の白屋岳や醍醐山地の日野岳を遠望する。

主な山距離標高山頂所在地備考
白屋岳76.0km1177.0m奈良県吉野郡川上村
鳥見山53.4km734.4m奈良県桜井市
奈良県宇陀市
国見山43.5km680m奈良県奈良市
奈良県天理市
日野岳
(日野山)
9.8km373m京都府宇治市
京都府京都市伏見区
標高点401m峰8.7km401m京都府京都市伏見区醍醐山の南西0.73km

すでに雲が広がっており、日出ヶ岳や大峰山脈の高峰は見えなかったものの、大文字山の山頂からは白屋岳の姿を望むことができました。
雲の中に隠れていますが、奥の右端には阿弥陀ヶ森や大普賢岳が連なります。

日野岳(日野山)は宇治市と京都市伏見区の市境に所在する標高点373m峰。
この日、白屋岳を望んだ際、手前に見える日野岳のことを思い出し、次の日、久々に訪れてきました。
実のところ、上の写真はそのネタふりのようなものです。

日野岳 「長明方丈石」の上に建つ石碑 京都市伏見区 2014年1月

日野岳(日野山)ハイク 供水峠~パノラマ岩 鴨長明と遠景

2014.01.24

日野岳の話は上の記事に。

白馬山脈、高野山を遠望

京都の大文字山から紀伊山地は白馬山脈の山々、点灯する信貴山を遠望 2014年1月
京都の大文字山から紀伊山地は白馬山脈の山々、点灯する信貴山を遠望する。

主な山距離標高山頂所在地備考
城ヶ森山112.6km1269.3m和歌山県田辺市
和歌山県日高郡日高川町
白馬山脈最高峰
臼ヶ岡山114.5km1162m和歌山県日高郡日高川町
若藪山113.4km1153m和歌山県有田郡有田川町
和歌山県日高郡日高川町
天狗岳97.2km967.9m和歌山県伊都郡高野町
和歌山県伊都郡かつらぎ町
長峰山脈最高峰
弁天岳91.3km984.2m和歌山県伊都郡高野町
信貴山47.0km437m奈良県生駒郡平群町
千鉾山28.8km311.3m京都府京田辺市
奈良県生駒市
甘南備山24.2km221m京都府京田辺市

この構図も空気が澄んだ日の定番となってきました。
長峰山脈東端の天狗岳、高野山の弁天岳、その向こうには白馬山脈の高峰……、いつ見ても素晴らしい遠景です。

上の写真をよく見ると、信貴山の山上に明かりが点いていることが確認できます。
この日も城ヶ森山のレーダ雨量観測所が見えていたため、そちらをトリミングした写真を。
護摩壇山や中峰(中峯)を白馬山脈に含めない場合、城ヶ森山が白馬山脈の最高峰となります。

余談ながら、現地を訪れてみても、白馬山脈、伯母子山地、護摩壇山地の区切り、境目のようなものがよく分かりません。
当ウェブサイトでは、中峰と高野龍神スカイラインを基準に、中峰より東の山塊を伯母子山地、高野龍神スカイラインより西の連なりを白馬山脈としておきますが、国土地理院の区分に従い、全体として大きく紀伊山地西部と見なしています。

城ヶ森山のレーダ雨量観測所を遠望

京都の大文字山から和歌山の城ヶ森山レーダ雨量観測所を遠望 2014年1月
京都の大文字山から和歌山の城ヶ森山レーダ雨量観測所を遠望する。

大文字山から見通せる(それと分かる)建造物としては遠い部類となります。
計算上では四国山地は高城山のレーダ雨量観測所まで遠望できるはずですが……。

整理の都合で記事を分けます。

大文字山から「あべのハルカス」全面開業カウントダウン「61」と通天閣を遠望 1月5日

大文字山の夜景 四国や通天閣、あべのハルカスを京都から遠望

2014.01.10

この日はうっすらと四国の高峰の影も見えていました。
その話は上の記事で。

関連記事 冬の如意ヶ岳と大文字山から遠景を

すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。

如意ヶ岳(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「如意ヶ岳」周辺の地図を表示
「如意ヶ岳(ニョイガタケ)(にょいがたけ)」
標高472m
京都府京都市左京区(山体は滋賀県大津市に跨る)
「大文字山(ダイモンジヤマ)(だいもんじやま)」
標高465.4m(→465.3m)(三等三角点「鹿ケ谷」)
京都府京都市左京区(山体は山科区に跨る)

ABOUTこの記事をかいた人

Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!