2012年(平成24年)11月下旬、きわめて遠くまで見えやすい好条件の日、滋賀県大津市と京都府京都市の境に所在する比叡山を登りました。
とくに、京都市側にあたる四明岳からの展望について語っています。
今回の記事は、
上の記事の続きです。
前回は比叡山四明岳から遠く白山(加賀白山)を撮影した写真を掲載しましたが、比叡山から近い比良山地や、比叡山と白山の間に所在する美濃の山々(越美山地、伊吹山地)との位置関係が分かりやすい写真も掲載しておきます。
比叡山四明岳(京都市左京区)から比良山地の山々、白山などを望む。
撮影地点から白山(石川県白山市、岐阜県大野郡白川村)まで約148km。
能郷白山(福井県大野市、岐阜県本巣市、揖斐郡揖斐川町)まで約99km。
三十三間山(福井県三方上中郡若狭町、滋賀県高島市)まで約48km。
撮影地点から蓬莱山や「びわ湖バレイ」の施設は見えますが、その北に所在する比良山地最高峰の武奈ヶ岳は見えず、同様に、三十三間山は見えますが、その東に所在する野坂山地最高峰の三重嶽は見えません。
比叡山四明岳から白山、伊吹山、近江美濃国境の山々、琵琶湖などを望む。
撮影地点から滋賀県最高峰の伊吹山(滋賀県米原市)まで約65km。
ブンゲン(射能山)(滋賀県米原市、岐阜県揖斐郡揖斐川町)まで約71km。
伊吹山からブンゲン、金糞岳、白倉岳(白倉ノ頭)などの山々を経て、やがては近江・越前・美濃国境の三国岳(この写真では三周ヶ岳の手前)へと連なる近江美濃国境尾根の姿も、なかなか雄大で美しいものがあります。
右手前に大観覧車「イーゴス108」は写っていますが、この構図に限って御嶽山を一緒に写しておくのを忘れているという。
地図や山岳展望、山座同定、遠望などに興味がある方は、私が撮影した写真と吉田初三郎の『叡山頂上一目八方鳥瞰図』を比較してみるのも面白いでしょう。
デジタル展覧会「京の鳥瞰図絵師 吉田初三郎」鳥瞰図 の11で見ることができます。
『叡山頂上一目八方鳥瞰図』では御嶽山(木曽御嶽)が伊吹山の右手に描かれており、多景島の位置も正しいですが、なぜか白山(加賀白山)の位置が竹生島の右後方となっており、これは正しいとはいえません。
当時の事情は分かりませんが、別山と混同した可能性もあります。
この日の話はあと少しだけ続きます。
続きは上の記事に。
北や東以外の方角にも目を向けてみましょう。
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比叡山 四明岳(地理院 標準地図)
「四明岳(シメイガタケ)(しめいがたけ)」
標高838m
京都府京都市左京区
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