先週の金曜日、2017年(平成29年)1月6日の夕暮れ時、京都府八幡市の石清水八幡宮さんを参拝しました。
男山丘陵の上に鎮座する神社さんには自家用車やケーブルカーで容易に上れますが、現在は裏参道と呼ばれている東側の階段道を利用して、神社さんと男山展望台の間の参道まで登ります。
山麓と山上の比高は100m前後に過ぎず、この程度であれば大した山歩きでもありません。
さすがに年始だけあって、夕方にもかかわらず石清水八幡宮さんには多くの参拝者さんがいらっしゃいました。
今年の「初日の出」の記事でも申し上げましたが、京都府下の近場では酉年の鶏さんにまつわる山が見当たりません。
鳩さんと関わりが深い石清水八幡宮さんであれば、広く鳥さんの山とは言えるでしょう。
できれば鳩ヶ峰も登頂しておきたいと考えていましたが、すでに日没も近く、そちらは諦めて男山展望台へ向かいます。
今年は正月から霞んだ空模様の日が続いていましたが、幸いにも6日には好転し、前日までとは比較にならないくらい遠くまで見えやすいと感じました。
もしかすると、男山展望台から伊吹山まで明瞭に望めるかもしれないと期待に胸が膨らみます。
八幡市 男山展望台(石清水八幡宮)
伏見桃山城を遠望

八幡市の男山展望台から伏見桃山城や大岩山越しに滋賀県最高峰の伊吹山を遠望する。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
伊吹山 | 87.7km | 1377.3m | 滋賀県米原市 | 滋賀県最高峰 |
逢坂山 | 18.9km | 324.7m | 滋賀県大津市 | |
大岩山 | 11.6km | 182m | 京都府京都市山科区 (京都府京都市伏見区) |
伏見桃山城や大岩山、それに大津の逢坂山越しに、標高110m未満の男山展望台からピンポイントで伊吹山の山頂を見通せます。
すでに夕暮れ時で遠くは霞んでおり、残念ながら曖昧な見え方に過ぎませんが、それと分かる山影は写っていますね。
翌日の土曜日、1月7日は遠望の観点においては決定的とも言えるほどの好条件となりましたが、この日の夕方も空気そのものは澄んでいたようです。
似たような例として、八幡から見て淀川の対岸にあたる天王山から、鈴鹿山脈最北端部の霊仙山を見通せます。
谷崎潤一郎文学碑と夕日

男山展望台の夕日。谷崎潤一郎文学碑。石清水八幡宮さん。
昨年6月の記事でも軽く触れましたが、淀川の三川合流点へ向かう流域に拠点施設の整備が進められています。
「三川合流域サービスセンター」を仮称としていましたが、昨年10月に愛称が「さくらであい館」と決定されました。
地上高29mの展望塔も併設される予定で、展望台から背割堤の桜並木や三川合流域を眼下に見晴らせるでしょう。
「さくらであい館」はオープンを今春に控えており、工事の進捗状況が気になるところです。
男山展望台から御幸橋のあたりに見えるはずですので、夕景を撮影がてら、そちらも確認してみましょう。
京都の夕景

男山展望台から京都の夕景を望む。建設中の「さくらであい館」や石清水大橋の周辺など。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
桟敷ヶ岳 | 30.9km | 895.7m | 京都府京都市北区 | |
皆子山 | 37.7km | 971.3m | 京都府京都市左京区 滋賀県大津市 | 京都府最高峰 |
水井山 (阿弥陀ヶ峯) | 26.9km | 793.9m | 京都府京都市左京区 滋賀県大津市 | |
四明岳 | 23.5km | 838m | 京都府京都市左京区 | 都富士 |
大比叡 | 23.9km | 848.1m | 滋賀県大津市 京都府京都市左京区 | 都富士 |
何羽か写っている中央付近の黒い影は飛び交う烏さんです。
南比良の蓬莱山の手前に細いマッチ棒のような京都タワーも写っています。
すでに日没後で、京都タワーの塔体は青くライトアップされていますが、上の写真では伝わらないでしょうか。
「さくらであい館」は左手前ですが、こちらは暗くて分かりにくいですね。
矢印で示しているのが建設中の展望塔で、その後方には京滋バイパスや石清水大橋の周辺が写っています。
もう少し明るく撮影してみましょう。
建設中の「さくらであい館」

建設中の「さくらであい館」展望塔や御幸橋周辺を男山から遠望する。京都府八幡市。
男山展望台や京阪八幡市駅側から見て、木津川に架かる木津川御幸橋の向こう、宇治川に架かる淀川御幸橋の手前に建設中の「さくらであい館」が見えています。
少し視点を左に動かせば天王山大橋や大山崎JCT・ICの周辺を望むことができ、その遠方には愛宕山が聳えます。
(竣工後の)展望塔の軒高は公称29m、展望台の高さは公称25m、建設地点の標高(海抜)は12m前後ですので、展望台の視点は標高約38m~と推定します(人間の目の高さを1mと仮定)。
男山展望台から眺めるかぎり、現時点では外観も完成していないようですが、やがて姿を現すでしょう。
2017年3月25日と26日の両日、「さくらであい館」のオープニングイベントが開催される予定です。
びわ湖バレイと青い京都タワー

青くライトアップされた京都タワーと「びわ湖バレイ」打見山や蓬莱山を男山展望台から遠望する。
主な山、建築物 | 距離 | 標高 (地上高) | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
武奈ヶ岳 | 46.2km | 1214.2m | 滋賀県大津市 | 比良山地最高峰 |
打見山 | 40.9km | 1108m | 滋賀県大津市 | びわ湖バレイ |
蓬莱山 | 40.2km | 1173.9m | 滋賀県大津市 | |
瓢箪崩山 | 25.5km | 532.0m | 京都府京都市左京区 | |
京都タワー | 13.0km | (131m) | 京都府京都市下京区 |
明るい時間帯だと男山展望台から打見山の山頂付近を見通せることに気付きにくいですが、夜間照明が点灯すると場所が分かりやすいですね。
もちろん、蓬莱山のリフト山頂駅の周辺も写っています。
昨年同様、今冬も比良は遠目にも雪が少なく、とても1月とは思えません。
これは鈴鹿も同様のようで、ハイカーとしては寂しいかぎりです。
京都盆地では「京都タワー×青の祓魔師 応援プロジェクト」で京都タワーの塔体が青く照らされていました。
2017年1月6日から3月24日まで、毎週金曜日の夜は京都タワーが特別に青くライトアップされます。
もう少し暗くなるまで待てば、より青さが際立つでしょうが、そうなると遠くの比良の山並みは闇に紛れて色薄れてしまうでしょう。
このあたりが武奈ヶ岳と両立する限界ぎりぎりの明るさ暗さでした。
男山展望台(地理院 標準地図)
「男山展望台(オトコヤマテンボウダイ)(おとこやまてんぼうだい)」標高約109m
京都府八幡市
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