私が暮らす京都市では、昨日、つまり、2014年(平成26年)5月31日の最高気温が33.6℃で真夏日となりました。
さらに、今日、6月1日の最高気温は36.0℃まで上昇し、ついには猛暑日に。
暑さで身体がうだる日々が続いています。
以下は2014年(平成26年)5月下旬に、いわゆる京都北山でも深い山域を歩いた日に撮影した写真です。
同じ日に撮影していますが、歩いた範囲は広く、環境による気温差も大きいようで、とても同じ日に撮影したとは思えない写真群となりました。
タニウツギ(谷空木)のお花。まだまだ開花直後。
レンゲツツジ(蓮華躑躅)の大きなお花。
近年、数を減らしつつあり、この山域ではあまり見掛けなくなりました。
かつては大文字山や妙法の火床でも見ることができましたが、今となっては昔の話です。
追記しておきますと、残念ながら、翌年(2015年)には上の写真に写るレンゲツツジも消失しました。
「京都府レッドデータブック2015」では、府下のレンゲツツジについて、「高原にはえる落葉低木で、花が美しいから近年減少しつつある。」と指摘していますが、個人的には「花が美しいから」以外の要因があるように思われてなりません。
コース上に咲くサルメンエビネ。
多くの方々に愛されている株、いつまでも盗掘されずに残って欲しいものです。
新緑眩しい北山の尾根道を歩きます。
ロングコースというほどでもないですが、今の私にはやや遠く。
登山口から約3.5時間、ようやく小規模な群生地に到着しました。
食害、盗掘、環境の変化……、年々、株数を減らしています。
食害に遭いながらも展開する(伸びる)サルメンエビネの新しい葉。
イワカガミ(オオイワカガミ)(岩鏡)の群生地。
標高の高い地点に咲き残っていました。
今年は京都北山の多くの山でシャクナゲの当たり年となりましたが、こちらの山でも数多く咲いたようで、落ちたお花がコースの脇に敷き詰められていました。
本当はもう1ヶ所、別の支尾根まで歩きたかった……、ウスギヨウラクやサラサドウダン、アカモノなどが咲く時期ですが、今の私の体力では厳しく、また、微妙に時間も足りず、断念せざるをえません。
結果的に少し時間が余ったため、予定になかった谷を訪れたところ、わずかとはいえ、そちらには雪が残っていました。
手前寄りに見えているのはバイケイソウ(梅蕙草)の葉。雪が残る谷間にて。
この谷ではバイケイソウの群生が多く見られますが、近年はうまく開花しません(厳密にはそもそも花成しない)。
「バイケイソウの花が全く咲かない」といった現象は、日本の各地で生じているようです。
原因は分かりかねます。
残雪のそばにミヤマカタバミ(深山片喰)がちらほら何輪か咲いていました。
京都府の山で、5月下旬に、です。
写真の右奥にはハウチワカエデの葉が写っており、やや珍しい取り合わせとなりました。
同じ山で、ミヤマカタバミ、レンゲツツジ、タニウツギが同時に咲くなんて……、不思議なものを見たような気がしますが、それだけ気温差が大きい山なのでしょう。
それから数日が過ぎ、気温も上がり、京都盆地はすっかり夏の装いに。
あの深い山の奥にとどまる冬の名残も消え失せたでしょう。
2014年5月
京都府
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