京都府 クリンソウ(九輪草)の群生地 2014年5月

1週間ほど前の話。この日は息抜きがてら、京都北山へ。
この時期の週末、有名どころの山……、魚谷山や桟敷ヶ岳は混雑が予想されるため、それらを避け、私は知名度が高いとは言い難い山へ。

標高が高い地点では気温が低く、稜線上では薄着だと肌寒く感じる日でしたが、お天気はよく、寝不足が続いていたこともあり、そのままうつらうつらと。
伐採に加え、藪が払われたため、すっかり風通しがよくなった山の上でしばしのお昼寝。

ミヤマシキミ(深山樒)の花 京都北山 2014年5月
すっくり立つミヤマシキミ(深山樒)のお花。
地を這うツルシキミと異なりますが、樹形以外での区別は私には困難です。

この山であれば、他の方はいらっしゃらないだろうと考えていましたが、意外なことに、大人数のパーティが後から登っていらっしゃったため、私は早めに退散することに。
時間が余ったこともあり、ある谷の本流から外れ、名も無き支谷へ向かいます。

谷の本流ではちらほら程度しか見掛けなかったクリンソウ、支谷を詰めると、文字通り、足の踏み場もないほどの数が咲き誇っていました。

京都北山 名も無き沢に広がるクリンソウのお花畑 2014年5月
名も無き沢に広がるクリンソウのお花畑。

クリンソウ(九輪草)の花 京都北山 2014年5月
クリンソウ(九輪草)のお花。

魚谷山は細ヶ谷の源頭域に匹敵する、あるいはそれ以上の群落でした。
近年、細ヶ谷、直谷のクリンソウは花茎をケモノに切り落とされる例が増え、また、お花の付きそのものもよくない印象を受けます。
こちらはそのような被害も少なく、今後、有望な観賞地となりそうです。

オタマジャクシ溜まり 京都北山 2014年5月
群生地のそば、オタマジャクシ溜まり。
はっきり分かりませんが、ヒキガエルさんでしょうか。

この日は晴れてはいたものの、標高700mで気温は約12℃程度に過ぎず、どの谷や沢でもヤマビルと出会うことはなく。
ところが、この数日後、気温や湿度がひどく上昇した曇りの日にこちらを再訪したところ、一緒に訪れたAさんの足元にはヤマビルが這い寄ります。
なぜだか私の周りには寄ってこず、また、2人とも被害らしきものはなかったものの、もう、雨の後や、気温や湿度が高い日は用心しないといけない季節となりました。

クリンソウ(九輪草)の大規模な群生地 京都府 2014年5月

京都北山 クリンソウの見回り 消えたヤマシャクヤク ヤマビル

2014.05.20

その日の話は上の記事に。

近年、京都北山では5月も早い頃からヤマビルの被害例が増えています。
くれぐれもご用心を。

2014年5月
京都府

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2 件のコメント

  • マムシにヤマビル などなど 知らぬが仏といいますか なんとも のーてんきな自分を感じています。たまたま遭遇していないだけで、俎石山にもヤマビル いるのでしょうね。「知らないということはとても恐ろしいこと」だと感じています。「遠く遠くの景色が望めない季節なんかに、山なんかへ行っても仕方がない」と、最近強く感じていましたが、記事を読ませていただいて、その思いはさらに強くなりました。やっぱり山歩きすべき季節は、11月中旬から2月中旬ですね。私事、48歳のおっさんですが、世の中のこと含め、知らないことばっかり。本当に情けない話です。日々起こっている事件や事故、自身の健康状態含め、今現在無事でいることは、たまたまであって、もしかするとすれすれのところで生きていて、いつ自分がその当事者となっても全然おかしくないんだなって感じる毎日です。Maroさん、体調の方はどうですか。くれぐれもご自愛ください。

    • おはようございます。
      昨日(18日)は5月としてはとくに空気が澄んでおり、こちら、京都の山から和泉、紀泉まで見えていましたので、そちらの山からも遠くまで見えていたのではないでしょうか。

      ヤマビルは基本的にシカが運んでおり、少しずつ生息地が南下しています。
      比叡山の北のほうでは出ますが、今のところは大文字山では見掛けません。
      私が知るかぎりでは、大阪府、生駒山地以南(金剛和泉紀泉高野山など)では(俎石山も含め、)ヤマビルは出ないはずです。
      これが東方向に向かい、奈良県(若草山など)になると出ると聞いています。

      私の体調は……、現在は涼しい季節ですので、なんとか。
      ただ、2009年以降、5年続けて、8月9月の前後になると体調を崩している、それも少し崩すという程度ではなく、ひどく寝込んでいますので、今から戦々恐々としています。
      暑い盆地での生活に向かないのかも(笑
      お気遣いありがとうございます。

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    Maro@きょうのまなざし

    京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!