前回の記事で大津市の音羽山から撮影した夜景の写真を掲載しました。
他の山が見えにくい夜間であっても三上山の山影が浮かび上がるように写っており、さすが「近江富士」はよく目立つと改めて感心します。
音羽山の中腹にあたる展望地から夜景を撮影した話は前回の記事に。
逆に、三上山側から音羽山を撮影した夜景の写真が手元に無いかと探してみたら、空気が澄んだ秋の日に撮影した写真が見付かりました。
何年も前の話で、すでに記憶が曖昧ですが、この日は夕景を目当てに三上山をサンセットハイクしたようです。
どうやら遠くまで見えやすかったようで、琵琶湖や音羽山どころか、撮影した写真には「ある山」の山影が写っていることに気付きました。
やや古い写真ですが、地元の住民でもない私が、これほど好条件の日に三上山を再訪する機会があるか分からないので、息抜きがてらに掲載しておきます。
見える街並みは微妙に変化しているかもしれませんが、見える山並みについては今も昔も変わらないと考えられます。
「近江富士」三上山から琵琶湖越しに京都西山の小塩山に沈む夕日を望む。
神戸の六甲山最高峰(六甲最高峰)を遠望。滋賀県野洲市。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
六甲山最高峰 (六甲最高峰) | 76.9km | 931.3m | 兵庫県神戸市北区 兵庫県神戸市東灘区 | 六甲山地最高峰 |
鴻応山 | 49.9km | 678.7m | 京都府亀岡市 大阪府豊能郡豊能町 | 豊能富士 |
小塩山 | 38.1km | 642m | 京都府京都市西京区 | |
ポンポン山 (加茂勢山) | 39.9km | 678.8m | 京都府京都市西京区 大阪府高槻市 | |
釈迦岳 | 39.0km | 630.8m | 大阪府三島郡島本町 京都府京都市西京区 | |
大文字山 | 20.9km | 465.3m | 京都府京都市左京区 | |
如意ヶ岳 | 19.7km | 472m | 京都府京都市左京区 | |
逢坂山 | 18.1km | 324.7m | 滋賀県大津市 |
この写真は山頂の下の開けた展望地から撮影しています。
いかにも秋の夕暮れ時らしく、雲ひとつ無い京都西山の稜線に夕日が落ちており、この後の美しいマジックアワー(ブルーアワー)を期待させるものでした。
眼下に広がる風景は主に草津や栗東方面で、琵琶湖の手前には矢橋帰帆島や帰帆北橋が写っています。
帰帆北橋の右(北)には目立つ宗教施設(神殿のような建造物)も写ってますが、逆光で分かりにくい。
左端には琵琶湖に架かる近江大橋が写っており、その手前には帰帆南橋も写っていますが、これもやや分かりにくいでしょうか。
近江大橋の後方の山が音羽山ですが、山頂は左端で見切れています。
音羽山や逢坂山、それに如意ヶ岳などの向こうには京都西山の山並みが浮かび上がるように見えており、小塩山の向こうに夕日が沈みます。
とくに示していませんが、夕日の右の高い山が西山の小塩山です。
逢坂山と西山の間には山科盆地や京都盆地が広がりますが、京都の街並みそのものは三上山から見えません。
西山の奥には北摂山系でも「豊能富士」鴻応山の山頂のみが覗いており、これは大文字山の山頂からの見え方と同様です。
さらによく目を凝らして写真を眺めてみると、音羽山の山肩の遠方にも薄く山影が写っていることに気付きます。
京都西山より遠方に見え、地球が丸いにもかかわらず、西山とさほど高さに差がないということは、神戸の六甲山が見えていると推測できます。
地図で確認してみると、老ノ坂山地と醍醐山地の「隙間」を縫うようにピンポイントで見通せることが分かりますが、なかなか気付きにくいでしょう。
六甲山最高峰が伊吹山や鈴鹿山脈の高峰から見えることは過去に確認済ですが、近江盆地で標高500m未満の低山から見える(見た)といった話は聞きません。
滋賀県野洲市の「近江富士」三上山から兵庫県神戸市の六甲山最高峰に対する見通し。
距離等は三上山の山頂ではなく、山頂の下の展望地からのものです。
国土地理院が提供する「基盤地図情報(数値標高モデル)」+「カシミール3D」による見通し判定でも、六甲山最高峰が三上山から「見える」ことが確認できます。
古い写真でも、改めて見直してみると、撮影当時は見落としていたことに気付けて面白いですね。
三上山に限らず、三上山の周辺は標高のわりに見晴らしが良い好展望の山が多く、京都からのアクセスも容易なため、年に何度か訪れています。
今年も空気が澄んだ冬の日に「甲西富士」菩提寺山を登り、また別の日には他の方と田中山(かぶと山)を登っていますが、そちらは山行記録を残せていません。
三上山や天山を2013年の秋に登り、上の記事としましたが、三上山を登頂したのはそれが最後のように思います。
その後、近江富士花緑公園で開催されていた「ヤマノススメ」展を覗くため、2014年12月に三上山山麓を訪れましたが、その日は妙光寺山や田中山を登ったのみです。
強風に煽られて吹き飛ばされそうになり、展望峰の岩場で撤退を余儀なくされたことを今でも覚えています。
そもそも、夜景の話(夜の三上山から音羽山は見えるか)をしようと考えていたのに、すっかり脱線してしまいました。
いつものことですね。
続きは上の記事に。
関連記事 「近江富士」三上山の展望と夕景
すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。
- 三上山 夕日と遠景 滋賀の近江富士から神戸の六甲山が見える
- 三上山 夜景と展望 近江富士から夕焼け都富士 滋賀県野洲市
三上山(地理院 標準地図)
「三上山(ミカミヤマ)(みかみやま)」標高432m
滋賀県野洲市
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