昨日、2015年(平成27年)10月31日の話。
夕暮れ時に京都府南部の山を登り、その後、京都駅の近くまで戻ってきたら、青緑色と白色のツートンカラーで照らされている京都タワーの姿が目に留まります。
せっかくなので京都駅ビルから撮影を。
青緑と白の2色にライトアップされた京都タワーの塔体。子宮頸がん検診啓発活動。
京都タワーの塔体が特別な色で照らされているのは、ハロウィンに合わせたイベントではなく、「子宮頸がん検診啓発活動」(ティール&ホワイトリボン)の一環です。
同様の催しは今年4月にも行われました。今回が2回目、だと思います。
目に入ったからには山の上から撮影したくなります。
しかしながら、2色のライトアップの場合、北方向か南方向から眺めないと2色であることが分かりません。
たとえば、京都タワーから見て北東にあたる大文字山からでは1色しか確認できず、今回の場合であれば、普段と同様の白いタワーにしか見えない(見えにくい)という罠が。
すでに20時を過ぎており、この後、他の方々と会う先約も交わしていたため、手堅く船岡山からの撮影に留めておくことに。
ティール&ホワイトの京都タワー、伏見桃山城のライトアップを京都市北区の船岡山から遠望する。
ティールカラーは鴨の羽色。撮影地点から京都市下京区の京都タワーまで5.9km。
船岡山からであれば、2色にライトアップされていることが分かりやすいですね。
繰り返し申し上げておきますが、塔体を2色とも確認するためには、北か南から眺める必要があります。
船岡山は京都タワーから見て北北西にあたります。
船岡山からは昨年のクリスマスの時期にも2色でライトアップされた京都タワーを撮影しています。
その夜は白と青緑の組み合わせではなく、クリスマスにちなんだ赤と緑の組み合わせでした。
見晴らしが回復した船岡山公園から京都の夜景を展望。京都タワーのライトアップ。
少し雲が出ていたものの、船岡山の上は冷たい風が吹いており、空気は澄んでいました。
おかげで京都タワーも浮かび上がるようなシャープな見え方です。
以下は明けて今朝、2015年11月1日の話。
昨晩の大気の状態から推測して、今朝は京都側から遠く奈良の大峰山まで見通せるのではないかと予想していました。
朝早くから起きてはいましたが、積もり積もった用事を片付けていたら、すっかり出遅れてしまいます。
冬が近付くと夜明け時に遠くから大峰山脈まで見通しやすくなりますが、日が昇ると見えにくくなってしまうのが常。
今から遠出していると間に合いそうになく、散歩がてら、昨晩と同様、船岡山を登ることにします。
ごくごく低い「丘」とはいえ、朝から山歩きなんて、たまの休みの日のみ許される贅沢。
このところ、よく船岡山を話の種にしていますが、私は船岡山の近所に住んでいるというわけではありません。
ですが、きわめて容易に登れる山でありながら、それでいて見晴らしが良いという点で、私にとってありがたい存在です。
7時45分頃に船岡山公園を登頂。
山頂の広場は早朝から多くの方々でにぎわっていましたが、見掛けない顔が珍しいのか、次々と話しかけられます。
日曜日の朝にもかかわらず、私より若い方はいらっしゃらないようです。
早朝の船岡山公園から大峰山脈(大峯・大峰山)と京都タワーを望む。
薄い雲が広がっており、なんだか見映えがしませんが、夜明けの空の下、遠く大峰山脈の高峰が見えていました。
朝焼けの時間帯であれば、燃えるように浮かび上がる稜線を拝めたでしょう。
この後、8時頃には朝靄が目立つようになり、あっという間に色薄れて遠霞みの空に。
わずかな時間とはいえ、朝から気高く美しい山並みを眺めることができて幸いでした。
船岡山から見える大峰山脈の山々については上の記事で取り上げています。
詳細はそちらを。
船岡山から天王山と鳩ヶ峰(男山)の合い間に和泉山脈の山々を遠望する。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 |
---|---|---|---|
神野山 | 79.4km | 869m | 大阪府河内長野市 (和歌山県伊都郡かつらぎ町) |
畑山 | 79.3km | 818m | 和歌山県伊都郡かつらぎ町 大阪府河内長野市 |
三国山 (一乗ヶ岳) | 78.7km | 885m | 大阪府和泉市 和歌山県伊都郡かつらぎ町 (大阪府河内長野市) |
経塚山 | 79.9km | 825m | 大阪府和泉市 |
大石ヶ峰 (大石ノ峰) | 80.9km | 860m | 大阪府岸和田市 大阪府和泉市 和歌山県伊都郡かつらぎ町 |
和泉山脈の主稜線でも、大石ヶ峰より西の山々、つまり、和泉葛城山などは船岡山の山頂からは見えません。
また、ハルカスさんなど大阪の高層ビルも見えません。
「鷹峯三山」と左大文字山の「大」の字跡を船岡山の山頂(三角点広場)から眼前に望む。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
兀山 (鷹峯) (鷹ヶ峰) | 1.4km | 262m | 京都府京都市北区 | 鷹峯三山 標高の値は都市計画基本図による |
鷲峯 (鷲ヶ峰) | 1.9km | 314m | 京都府京都市北区 | 鷹峯三山 山頂は見えない可能性が高い |
桃山 (天峯) (天ヶ峰) | 3.0km | 466m | 京都府京都市北区 京都府京都市右京区 | 鷹峯三山 |
吉兆山 (吉兆寺山) (吉兆谷山) | 3.3km | 463m | 京都府京都市右京区 京都府京都市北区 | 標高の値は10mDEMによる |
約480m小ピーク | 3.9km | 482m | 京都府京都市右京区 | 沢山の南 標高の値は10mDEMによる |
大文字山 (左大文字山) | 1.2km | 231m | 京都府京都市北区 |
サクラなど、一般的なカエデより早い時期から紅葉する樹木については、すでに市内の低山低所でも色づいています。
過去の記事で、「『鷲峯(鷲ヶ峰)』が船岡山から見えるかどうかは微妙」と述べましたが、検証用に上の写真を掲載しておきます。
いわゆる「鷹峯三山」のうち、現地の古い山名標や都市計画基本図では「兀山」となっている「鷹峯(鷹ヶ峰)」は写真の右端に見えます。
三山のうち、最も標高が高い「天峯(天ヶ峰)」は写真の中央で目立って見えます。
ぎりぎりとはいえ、計算上では残る「鷲峯(鷲ヶ峰)」も船岡山から見えるはずですが、実際に見えているかどうかは疑問が残ります。
鷹峯(兀山)の南尾根の木立(左大文字山の北尾根の木立)に遮られるため、個人的には見えていない可能性が高いと考えていますが、断定はできません。
(山としての)鷹峯や左大文字山と、桃山や吉兆山の間は原谷の谷間にあたるため、現代において三山は連なっておらず、どこかで必ず山を下りて車道を渡らないと縦走できません。
過去の記事でも申し上げましたが、吉兆山の後方にあたるため、船岡山から沢山の姿は見えません。
沢山ではなく、沢山の南0.36kmに所在する小ピークが左端に見えています。
この小ピークを沢山と勘違いなさる方がいらっしゃるようですので、改めて申し上げておきます。
京都タワーのティール&ホワイトライトアップは、昨晩、10月31日の夜だけではなく、今晩、11月1日の夜も行われます。
11月1日は灯台記念日。
京都市には海を照らす灯台がありませんが、夜の街を照らす白亜の灯台の姿は目立ちます。
追記しておきます。
曖昧な見え方ながら、今日(11月1日)は夕暮れ時も京都側から大峰山や金剛山まで見えていました。
ただし、西吉野の山々が肉眼で見えるほどの条件ではなく。
船岡山(地理院 標準地図)
「船岡山(フナオカヤマ)(ふなおかやま)」標高111.6m(111.7mから改定)(三等三角点「船岡山」)
京都府京都市北区
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