下の記事にも追記しておきましたが、昨日、2015年(平成27年)4月7日の夕暮れ時の時点で、雨宝院さんの観音桜や歓喜桜は軽く七分咲き以上で満開に近く、遠目には十分すぎるほど見頃を迎えていました。
今日、4月8日の京都市は午前中まで雨が降っていたものの、その後、雨も止み、午後からは晴れ間も広がりました。
寒気の影響で気温こそ低かったものの、久々に青空の下でお花見をなさった方もいらっしゃるでしょう。
私は相変わらず夕方からサクラの様子を見に西陣界隈へ。
雨宝院
歓喜桜と八重紅枝垂
「西陣聖天宮」雨宝院さん。満開の「歓喜桜」と八重紅枝垂。
予想どおり、お釈迦さんの「花まつり」の日に満開となりました。
全体的に満開で今が盛りですが、とくに開花が早かった枝先のお花はすでに散ったり、色が褪せたりしています。
緑色のサクラであるギョイコウ(御衣黄)や、色変わりが美しいショウゲツ(松月)も開花が進んでいますが、見頃はもう少し先。
観音桜と観音堂
観音桜や歓喜桜は仁和寺さんのアリアケ(御室有明)と同種か、きわめて近い品種のサクラだと考えられます。
平野神社さんの境内に咲く「大内山」も同種のサクラに見えますが、「大内山」は仁和寺さんの山号であり、こちらも洒落た呼称と言えるでしょう。
妙顕寺
八重紅枝垂と三菩薩堂
すでに日が傾いており、上部を除き、八重紅枝垂に光が当たらないのが惜しく。
京都には同名のお寺さんが他にもありますが、本法寺さんや「人形寺」宝鏡寺さんの東に所在する西陣の妙顕寺さんです。
境内は広く、八重紅枝垂もなかなか綺麗ですが、見物なさるのは信者さんや通りすがる方くらいのもので、もったいないかぎりです。
八重紅枝垂と大門
こちらは大門の外の個体で、ちょうど西日が差して色濃く美しく。
妙顕寺さん、妙覚寺さん、水火天満宮さんなど、西陣界隈の八重紅枝垂は満開の樹から盛りを過ぎて葉桜が進む樹まで個体差が大きいです。
2015年4月8日
余談
世界平和祈念大宝塔(西山宝塔)
京都西山ハイカーの間では立入禁止の不思議スポットとして知られている? ポンポン山や小塩山の下、杉谷地区の奥に所在する「世界平和祈念大宝塔」(西山宝塔)は妙顕寺さんゆかりらしい。
2014年10月26日
西山宝塔
10月16日に西山宝塔大祭が行われました。
(中略)
宝塔前に石碑には、
「この世界平和祈念大宝塔は平成十四年に日蓮大聖人立教開宗七百五十年の聖年を慶讃し、
又この推進に大偉業を果たされた大本山妙顕寺御開山日像聖人の遺徳を敬仰す可く建立されたものであるが、又一つにはこの日本の古都京都が奇蹟的にあの大戦災を免れ昔の姿を保つ事が出来た大事実を顕彰感謝す可く永世世界平和の祈りを表現せんと志すものである。(後略)
http://temple.nichiren.or.jp/5011001-myokenji/2014/10/id171/(リンク切れ)
お寺さんの昨年のブログ記事に建立の経緯が記されています。
平成14年、日蓮聖人立教開宗750年ですので、2002年の慶讃事業ですね。
追記
4月11日以降の雨宝院
4月11日、土曜日の夕方、雨宝院さんへ。
ギョイコウ、ショウゲツは全体としては二分~三分咲き程度。
観音桜、歓喜桜は風吹くたびに散り進むも美しく。
連日の追記。
4月12日の日曜日は朝から雨宝院さんへ。
混雑を避けるため、早い時間から訪れましたが、同じことを考える方は多く。
ギョイコウ、ショウゲツは全体としては五分咲き前後。
昨年も申し上げましたが、ギョイコウは低い枝が払われたため、中望遠を兼ねたレンズでないと撮影は難しいかもしれません。
自撮り棒のようなアイテムを利用して撮影なさる方もいらっしゃいました。
月曜日以降の天気予報から判断するかぎり、観音桜、歓喜桜は見納め。
「半木の道」の八重紅枝垂は見頃が続いていましたが、同様にこの週末まででしょう。
久々の追記。
4月16日の夕方に雨宝院さんへ。
ギョイコウ、ショウゲツともに見頃を迎えています。
いずれも色変わりするサクラであり、今春も長きにわたって楽しめるでしょう。
境内ではボタン(牡丹)、オウバイ(黄梅)、ヤマブキ(山吹)、シロヤマブキ(白山吹)などが咲いています。
クサボケ(草木瓜)はそろそろ終わり、赤いキリシマツツジ(霧島躑躅)は咲き始め。
千本ゑんま堂さん(引接寺)のフゲンゾウ(普賢象)は少しずつ色抜けが進んでいますが、こちらも色の変化を長く楽しめるでしょう。
菊咲きのサクラであるニソンインフゲンゾウ(二尊院普賢象)の全開はまだ先。
続けて追記。
4月17日は午後から雨宝院さんへ。
昨日は混雑していましたが、今日は空いていました。
残る観音桜、歓喜桜も桜吹雪、境内は花びらの絨毯に。
ギョイコウは色変わりが進んでおり、紅差した基部が美しく。
ボタンは全体的に満開で、今日明日あたりが見頃でしょう。
2015年4月16日17日に雨宝院さんで撮影した写真は上の記事に。
後年追記。
雨宝院さんのギョイコウは枯れてしまい、2024年(令和6年)頃に伐採されました。
流転は必定とはいえ、雨宝院さんのギョイコウは京都市内ではとくに古い個体だったので惜しいかぎり。
切り株の跡(横)にウメが移植され、春には白梅のお花が咲きます。
妙顕寺(OpenStreetMap日本)
「雨宝院(西陣聖天宮)」
京都府京都市上京区聖天町 付近
「妙顕寺」
京都府京都市上京区妙顕寺前町 付近
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