大雪の小倉山から京都の雪景色、伏見桃山城を望む 嵯峨嵐山

私が記事を書くペースは遅いものの、時が経つのは速いもので、ちらほらとはいえ、京都御苑のウメ(梅)も咲き始めています。
2週間ほど前でしょうか、例年、とくに開花が早い宗像神社さんの北側の樹が今年も真っ先に。

さておき、今回の記事は、

雪で白い「大文字」を小倉山から望む 京都市 嵯峨嵐山 2015年1月

白い大文字を雪の小倉山から望む 『見た京物語』の大文字山

2015.01.25

上の記事の続きです。

長々と引っ張ってきた、2015年(平成27年)の年始における京都の話も今回で終わりです。
毎回のように「61年ぶりの積雪量」(積雪20cmを超えるのは61年ぶり)と書いてきましたが、そもそも、60年前の記憶をお持ちの方は限られるでしょう。
記録によると、京都では61年前の1954年(昭和29年)1月、58年前の1957年(昭和32年)3月にも雪が深く積もったとのこと。
以前、フィールドワークの一環として、北白川あたりにお住まいの方からお話を伺う機会がありました。
ある方がおっしゃるには、「子どもの頃、京都に大雪が積もり、真っ白になった、(当時は)未舗装の白川通を大文字山から眺めた」そうです。
その方の年齢を考えると、いずれかの年だった可能性があります。
そういった昔の記憶をお持ちの方を除き、私を含め、多くの方にとって、2015年1月2日、3日は「京都に雪が深く積もった日」として記憶されたのではないでしょうか。

そんな1月3日の話、亀山公園(嵐山公園 亀山地区)から小倉山を登りました。
山の中腹に所在する展望台から真っ白に雪化粧した京都を眺めます。

嵯峨嵐山 小倉山から京都の雪景色、醍醐山地を望む 京都市右京区 2015年1月
小倉山から京都の雪景色、醍醐山地を望む。京都市右京区。

主な山、建築物距離標高
(地上高)
山頂所在地
清水山11.7km242.2m京都府京都市東山区
音羽山17.8km593.1m京都府京都市山科区
(滋賀県大津市)
西千頭岳
(千頭岳三角点峰)
19.0km601.8m京都府京都市伏見区
京都タワー9.4km(131m)京都府京都市下京区

醍醐山地を代表する2座とも言うべき音羽山と千頭岳。
それに、左端に霊山観音さん、右に京都タワーを収めています。
写る街並みは京都市でも右京区、中京区、下京区、東山区あたりでしょうか。

雪積もる小倉山から音羽山、清水寺、八坂の塔、霊山観音を望む 2015年1月
雪積もる小倉山から音羽山、清水寺さん、八坂の塔、霊山観音さんを望む。

清水寺さんの仁王門や法観寺さんの五重塔(八坂の塔)の屋根も真っ白ですね。
こちらで解説するには尺が足りませんが、清水寺さんと、音羽山の中腹に所在する牛尾観音さんは古くより密接な関係にあります。
清水寺さんの裏山たる清水山も音羽山を称しており、これは清水寺さんの山号ともなっています。
上の写真には多くの「音羽山」が写っていることになります。

雪積もる小倉山から京都タワー、東本願寺、西本願寺を望む 2015年1月
雪積もる小倉山から京都タワー、東本願寺さん、西本願寺さんを望む。

上の写真は内々でやっている地理勉強会の題材とした構図です。
手前に三菱自工さんの工場、遠くに西本願寺さん、東本願寺さん、京都タワーなど。
左端寄りがJR丹波口駅の周辺となります。
興味がある方は、写真に写る実景と地図を照らし合わせてみてください。

雪積もる小倉山から鷲峰山(空鉢峰)、伏見桃山城、桂川橋梁を望む 2015年1月
雪積もる小倉山から鷲峰山(空鉢峰)、伏見桃山城、桂川に架かる橋梁を望む。

主な山距離標高山頂所在地備考
空鉢峰
(鷲峰山)
30.6km682m京都府相楽郡和束町
釈迦岳
(鷲峰山三角点峰)
30.8km681.0m京都府綴喜郡宇治田原町
京都府相楽郡和束町
点名「鷲峰山」

伏見桃山城(模擬天守)も雪で真っ白。
左手前に阪急電鉄さんの桂川橋梁、その後方に桂大橋、やや離れて右にJR西日本さんの桂川橋梁が写っています。
桂川橋梁を渡る阪急電鉄や東海道新幹線は過去に小倉山から撮影しているため、今回はJR東海道本線の電車が通過したら撮影しようと眺めていましたが、いつまで待っても姿を現さず。
雪で遅延が発生したのか、ただ私が見落としただけか、理由はよく分かりません。
撮影地点からJRさんの橋梁まで約7km、通過する電車を肉眼で確認するのは困難です。

追記しておきますと、過去に小倉山から東海道本線も撮影していました……。
すっかり忘れていました。

京都南部までしっかり積もった雪を確認し、小倉山の展望地を後にします。
せっかくですので、下りのコース上から北嵯峨や沢山の周辺も撮影しておくことに。

小倉山から遠くに比叡山、眼下に雪積もる嵯峨野の風景を望む 2015年1月
小倉山から遠くに比叡山、眼下に雪積もる嵯峨野の風景を望む。

主な山距離標高山頂所在地備考
標高点515m4.7km515m京都府京都市右京区沢山の西0.79km
沢山5.3km515.6m京都府京都市右京区
吉兆山
(吉兆寺山)
(吉兆谷山)
5.4km463m京都府京都市右京区
京都府京都市北区
標高の値は
10mDEMによる
桃山
(天峯)(天ヶ峰)
5.8km466m京都府京都市北区
京都府京都市右京区
鷹峯三山
四明岳
(比叡山)
15.8km838m京都府京都市左京区都富士

小倉山から亀山公園への下山時に撮影した写真です。
比叡山は終始この調子で、山頂域が雲の中に隠れて見えにくく。

傾いている(水平が出ていない)ように感じるのは錯覚によるものです。
標高点515m峰と沢山の谷間には沢ノ池(沢池)が所在しますが、もちろん、小倉山からは見えません。

小倉山のニホンザル 嵐山公園 亀山地区 2015年1月
小倉山のおサルさん。

こちらも小倉山から亀山公園への下山時に撮影した写真です。
上方を見上げていますが、鳥さんがいたのか、仲間がいるのか……。
また別の場所にいたおサルさんは、コース上の見晴らしの良い地点から雪積もる京都の街並みを眺めていました。
彼ら彼女らにとっても珍しい景色だったでしょう。

関連記事 2015年1月3日 小倉山スノーハイキング

すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。

小倉山(地理院 標準地図)

クリック(タップ)で「小倉山」周辺の地図を表示
「小倉山(オグラヤマ)(おぐらやま)」
標高296m
京都府京都市右京区

便宜上、当ウェブサイトでは桂川左岸(右京区以北)を「京都北山」、右岸(西京区以南)を「京都西山」と定義しているため、愛宕山や小倉山は「京都北山」に区分しています。

Facebookでもコメントできます。

コメントする

コメント本文の入力のみ必須。お名前(HN)とメールアドレス、ウェブサイトの入力は任意。
管理人の承認後、お名前(HN)と本文のみ公開されますが、メールアドレスは管理人にのみ伝わり、他者に公開されることはありません。
入力した本文の内容を確認後、よろしければ「コメントを送信」ボタンを押してください。
当コメントフォームはGoogle reCAPTCHA により保護されており、訪問者が人かロボットかを識別しています。
Google reCAPTCHA の動作に必須なため、ブラウザの設定でJavaScript を有効化してください。

このサイトは reCAPTCHA で保護されており、Google の プライバシーポリシー利用規約が適用されます。

Loading Facebook Comments ...

ABOUTこの記事をかいた人

Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!