京都北山でベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬)の開花が間近に迫る2016年(平成28年)5月下旬の話。
まだ見頃には早いことは重々承知していましたが、恒例の見回り登山を敢行しました。
ひと昔前であれば、5月下旬に京都府の山中でベニバナヤマシャクヤクが開花するとは考えにくいものがありましたが、近年は花期が早まっています。
京都の山において、ヤマシャクヤクは5月の花、ベニバナヤマシャクヤクは6月の花という思い込みはもはや通用せず、「何月」ではなく、それを見たのが「5月の上旬か下旬か」まで示さないといけません。
ベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬)。白花型(白色型)。京都府。
ベニバナヤマシャクヤクとは申し上げても、京都の山に多い白花型(白色型)の群生地です。
まだ開花直後で、全体としては2~3咲いている、といった程度でしたが、蕾は数多く、今年も期待できそうでした。
時間の都合で今年は開花の最盛期に訪れることはできなかったものの、みずみずしいお花を観賞できただけで満足です。
また別の山ですが、紅色のお花を咲かせるベニバナヤマシャクヤクの写真は上の記事に。
白花型(白色型)の花弁には僅かに紅色が差す例が多々見受けられます。
いわゆる一般的なヤマシャクヤクではこのようなことは起きないようです。
ベニバナヤマシャクヤクの立ち姿。ヤマシャクヤクより背が高く地上茎が複数出る。
(マツカゼソウが増加していることを除けば、)この植物群落は状態が良く、昨年以前の枯れた地上茎がそのままの姿で残っています。
「旧」は枯れた株で、今年、お花を付けた株よりも背が高いことが分かります。
「現」は今年、お花を付けた株で、すっくりとした立ち姿や、1つの株から複数の地上茎が出る点が、いわゆる一般的なヤマシャクヤクと異なります。
「新」は新たに芽吹いた子株で、新しい葉を展開中です。
先ほどの写真で「現」とした株の蕾と葉です。
記事の冒頭でも述べたように、写真を撮影したのは5月下旬の話ですので、6月上旬の今現在は開花が進んでいる、あるいはすでに散っているでしょう。
ベニバナヤマシャクヤクの新緑(新葉)。枯れた株と芽吹いた株。
中央付近の黒ずんだ茎は枯れた昨年の株で、左の赤味を帯びた茎は芽吹いた株です。
ベニバナヤマシャクヤクは多年草ですが、山で自生した際の寿命はどれくらいなのでしょうか(ランナーから更新できなければどうなるのか?)。
興味は尽きませんが、自身で育てているわけではないので、詳しいサイクルは知りません。
念のために申し上げておきますが、私は見回りのついでに写真を撮影しているだけの一般人に過ぎず、なんら専門的な知識は持ち合わせておりません。
京都の山ではヤマゴボウ、ツルアジサイ、ヤマボウシ、エゴノキあたりがベニバナヤマシャクヤクと花期が重なるようです。
2016年5月
京都府
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