2012年(平成24年)12月の話。
この日はAさんと和泉山脈に属する岩湧山を登りました。
岩湧山は、和歌山県橋本市との府県境近く、大阪府河内長野市に所在する山。
南海高野線の天見駅を起点として、ボ谷(棒谷)からダイトレ(ダイヤモンドトレール)に取り付き、ボ谷ノ池、岩湧山3合目、根古峰の下、南葛城山分岐、五ツ辻を経て、山頂へと向かいます。
夏場に体調を崩し、1ヶ月近くも寝たきりの状態に陥り、歩行訓練を経て復帰した今の私。
登ったり下ったりの繰り返しには疲れましたが、なんとか2時間45分で登ることができました。
一緒に登ってくださったAさんは、今年だけでも、槍から奥穂、西穂の短時間縦走を達成なさるなど、なかなか大した体力の持ち主さんですので、このペースはただただ私によるところです。
いつもありがとうございます。
眼下に広がる大阪平野を一望できる、素晴らしい眺望を誇る岩湧山。
さまざまな理由から岩湧山には惹かれるものがあり、長年、京都から訪れては登り続けていますが、どうも展望運めいたものには恵まれず、いつ登っても遠くの山どころか近くすら見えにくいことが多く。
今年の5月に登ったとき、初めて、大阪湾の向こうに明石海峡大橋を明瞭に、それに関西国際空港、淡路島の向こうに小豆島の島影をうっすら望むことができ、岩湧山における目標のひとつを達成しました。
この日は朝からもやっとした空模様で、展望面には期待しておらず、あくまでもリハビリがてらのハイキングでしたが、意外にも、山頂からはそれなりに遠くまで見えていました。
眼下に広がる大阪平野……、絶景に疲れも吹き飛びます。
岩湧山(大阪府河内長野市)から大阪平野、大阪湾、六甲山を望む。
撮影地点から六甲山最高峰(六甲最高峰)(神戸市北区、東灘区)まで約52km。
さすがに、5月のように明石海峡までくっきり……、とはいかなかったものの、関西国際空港、うっすらと淡路島、六甲山、生駒山、金剛山地、台高山脈、大峰山脈、高野山あたりは見えていました。
残念ながら、生駒山の向こうはもやもやしてなにも見えません。
どうやら、京都盆地、比叡山、愛宕山方面はお天気がよくないようです。
それに、雪雲でしょうか、大峰山脈の高峰の山頂域には雲が集まっており、冠雪と雲の境目の見分けがつきにくく。
カヤト(ススキ)茂る岩湧山から金剛山地、高見山を望む。
撮影地点から大和葛城山(大阪府南河内郡千早赤阪村、奈良県御所市)まで約15km。
高見山(奈良県吉野郡東吉野村、三重県松阪市)まで約49.5km。
金剛山の頭も雲の中に隠れそうです。
写真をよく見ると、撮影のため、カメラを構えている私の影が。
岩湧山のカヤトを「キトラ」と呼ぶ方や、山頂の西の標高点790m峰を「キトラ山」と呼ぶ方がいらっしゃいますが、上の記事で少しだけ補足しています。
岩湧山から大阪平野、超高層ビル「あべのハルカス」を望む。
撮影地点から「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)まで約30km。
日の差し方によっては建設中のハルカスさんも肉眼で綺麗に見えていました。
せいぜい30km程度の距離、京都市の山々から望むことと比べれば大した距離ではありませんが、参考程度に写真を掲載しておきます。
この日は三脚、望遠レンズは置いてきたため、手持ち撮影です。
他の季節はもちろん、冬場の岩湧山もなかなか良いものです。
また、遠くの山々がくっきりと見えるような条件の日にも訪れてみたいものですね。
以上、2012年12月の話。
追記。
翌年、「あべのハルカス」が明瞭に見える日に岩湧山を登山しました。
その話は上の記事に。
岩湧山(地理院 標準地図)
「岩湧山(イワワキサン、イワワキヤマ)(いわわきさん、いわわきやま)」
標高897.1m(二等三角点「岩湧山」)
大阪府河内長野市(山体は和歌山県橋本市に跨る)
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