比叡山から六甲山、大阪湾、淡路島、友ヶ島を遠望 沈む夕日

2012年(平成24年)11月25日に比叡山でも京都府側にあたる四明岳を登山しました。
風も弱く霞んだ印象を受ける空ながらも、なぜか異様に遠くまで見えやすい日で、琵琶湖の向こうに浮かび上がる山々に心を奪われます。
比叡山から御嶽山や白山まで明瞭に見えたことばかり目が行きがちで、私自身、そういった高峰を撮影した写真の整理を優先してきましたが、実のところ、本当に素晴らしかったのは、比叡山から大阪湾や淡路島、友ヶ島まで見通せたことでしょう。

比叡山から大峰山脈(大峯・大峰山)、大台ヶ原、台高山脈の山々を遠望 2012年11月

比叡山から大台ヶ原、大峰山脈、生駒山を遠望 四明岳の展望

2012.12.13

この日の比叡山から台高山脈や生駒山を撮影した話は上の記事に。
今回はその続きで、シリーズ最終回です。

比叡山から六甲山と能勢方面に沈みゆく夕日を望む 京都市左京区 2012年11月
「天台山」の別称を持つ比叡山から能勢の天台山方面に沈みゆく夕日を望む。
撮影地点から六甲山最高峰(六甲最高峰)(神戸市北区、東灘区)まで60.0km。

四明岳の山頂ではなく、いわゆる「比叡ビュースポット」から撮影しています。
上の写真では分かりにくいですが、撮影時の等倍で確認すると六甲山の電波塔も明確に写っています。
この時点ではなんだかもやもやした印象を受ける夕暮れ時の空ですが、この後、雲が引いた感じとなり、北摂の山々の向こうに日が隠れる頃には、六甲山や有馬の山々が浮かび上がるように見えていました。

京都西山方面を見渡せる一番良い展望適地にオーストラリアからの旅行者さんがいらっしゃったので、その方々に場所を譲り、私は近くから大峰山脈方面を撮影していました。
そのため、夕日が山の向こうに沈む直前直後の写真はありません。
私は写真撮影にこだわりはないので、このようなことは往々にしてありえます。

視点を左に。

比叡山から淡路島、諭鶴羽山地、大阪湾を遠望 夕焼け 京都市左京区
比叡山から大阪湾、淡路島南東部、諭鶴羽山地の山々を遠望する。
撮影地点から淡路島最高峰の諭鶴羽山(兵庫県南あわじ市)まで130.3km。

大文字山や比叡山から淡路島を「明確に」撮影するのは困難です。
京都市の山から見て淡路島がどちらに所在するか、正しく認識できる方には数えるほどしかお会いしたことがなく、山でよくお会いする常連さんであっても間違えていらっしゃるのが実情です。

視点を左に。

比叡山から大阪湾、コスモタワー、友ヶ島、青い京都タワーなどを望む 2012年11月
比叡山から大阪湾、コスモタワー(大阪府咲洲庁舎)、友ヶ島、和泉山脈西端部、それに、京都タワーと東寺さんのブルーライトアップを望む。
撮影地点から友ヶ島(沖ノ島)のコウノ巣山(和歌山県和歌山市)まで114.5km。
和泉山脈西端の高森山(和歌山県和歌山市、大阪府泉南郡岬町)まで107.8km。
京都タワー(京都市下京区)まで10.1km。

京都タワーが青色に照らされる日が年に何日もないことを考えると、さすがにこの構図は一生に一度の撮影機会ではないかと思います。
夕日が差す大阪湾の海、紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島と青く照らされた京都タワーを比叡山から遠望する……、この日、最高の1枚です。

大雑把に申し上げて、撮影地点から水平線に達するまでの距離は約93kmです。
撮影地点から紀淡海峡まで100km以上は離れているため、紀淡海峡の海面そのものや、友ヶ島の海岸線そのものは撮影地点から見えません。

高森山(北山)は和泉山脈の最西端、和歌山県と大阪府の府県境(紀泉国境)の西端に所在します。
過去に何度も登っていますが、眼前に紀淡海峡を望める美しい山です。

関連記事 2012年11月25日 比叡山の展望・遠望

比叡山 四明岳(地理院 標準地図)

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「四明岳(シメイガタケ)(しめいがたけ)」
標高838m
京都府京都市左京区

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2 件のコメント

  • 比叡山から淡路島を撮影するのって、よっぽど空気が澄んでない限り難しいのですね。でも、南紀白浜から徳島・高知県の山々とか室戸岬を撮影できる確立のほうが一番難しいと思います。

    • こんばんは。

      大雑把に申し上げて、遠望で難しいのは海を越えて平地(ないし標高が低い山)を撮影することです。
      そういった点では白浜から海を越えての撮影も難しいものがあるでしょう。

      ただ、室戸岬については本州から遠望できる場所がきわめて限られています。
      そうですね……、白浜でもよいのですが、日高町の日ノ御埼を例とします。
      日ノ御埼から室戸岬まで約108kmの距離がありますが、まず、標高130m程度の高さに所在する紀伊日ノ御埼灯台付近から望む場合、(地球が丸いため、)約41m先で水平線に達することから、そもそも、どうあっても室戸岬の海辺を望むことはできません。
      これは白浜の平地から望む場合でも同様です。

      ですが、計算上では室戸岬まで見える紀南寄りの山もあります。
      海を越えての遠望となるため、よほど条件が良い日でないと難しいでしょうが、いつか、機会があれば自身でも見てみたいものです。

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    Maro@きょうのまなざし

    京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!