今日、2016年(平成28年)3月17日の京都市の最高気温20.9℃。
昨日までと比べると暖かいとはいえ、今日、糸桜が開花するかどうかは微妙なところだと思いながら、夕方、京都御苑を訪れてみると……、
京都御苑の近衛邸跡。イトザクラ(糸桜)の開花を確認しました。
当ウェブサイトでは「1本の樹で5~6輪の花が全開した日」をサクラ(桜)の開花日と定義しています。
近衛邸跡周辺の糸桜でも、例年、他の個体より半日か1日ほど展開が早い南側の個体が今春も真っ先に花開きました。
他の個体のお花もちらほら咲いていましたが、全体としてはこれからです。
近年に限定すれば、桃林のハナモモと近衛邸跡の糸桜は同日に開花していましたが、今年はハナモモが3月6日に開花、糸桜が17日に開花と、開花日に11日も差が生じました。
暖冬の影響もあり、平地、山を問わず、今年は早春に咲く植物の開花が早まっています。
たとえば、タンポポは昨年より42日も早く開花(京都地方気象台さん調べ)、ハナモモは昨年より13日も早く開花(私調べ)しましたが、近衛邸跡の糸桜の開花日は昨年より2日早いだけです。
サクラは極端な暖冬だと休眠打破が遅れる傾向にあるため、このようなことが起きるようです。
少し前までの天気予報によると、これから京都市は最高気温20℃超えの日が続く見込みでしたが、やや下方に修正されたようです。
気温の推移や空模様にもよりますが、早ければ週明けにでも遠目に見頃を迎えるでしょう。
次の連休の最終日(3月21日)には五分咲き以上を期待したいです。
そういえば、御苑にいらっしゃった方が、今年のJRが御苑の桜どうのこうのとおっしゃっていました。
先ほど調べてみたら、JR東海さんの「そうだ、京都、行こう。」キャンペーンの2016年春ポスターに近衛邸跡の桜と京都御所が使われているのですね。
あの広告の題材に選ばれると観光客が増えるらしいと聞いています。
出水の糸桜や京都護衛署の糸桜も含め、多くの方々の目を楽しませることでしょう。
追記。
3月22日の早朝の時点で近衛邸跡の糸桜は五分~七分咲き以上。そろそろ見頃。
出水の糸桜は五分咲き未満といったところ。
22日の早朝に撮影した写真は上の記事に。
糸桜の開花を確認するため、17日に京都御苑を訪れたら、ちょうど、近衛邸跡の池の前で糸桜の剪定作業や支柱の取り付け作業が行われていました。
現時点では蕾が目立ちますが、少し暖かい日が続けば、あっという間に満開となり、あたりは花見客でにぎわいますので、こういった作業を行えるのも今日明日が最後の機会でしょうか。
近衛邸跡の糸桜。樹勢が衰え、花を付けなくなった枝の剪定作業。
サクラの剪定作業は落葉後の時期に行うものだと考えていましたが、花芽が付かない弱った枝を選んで払っていらっしゃるのを見て、この時期である理由が分かりました。
こういった作業のおかげで、今春も美しい桜を観賞できます。
ありがとうございました。
この角度から眺めると、伸びた枝を支える必要があると分かりますね。
イトザクラ(糸桜)は種類としては一重(単弁)咲きの枝垂れ彼岸桜です。
立派な枝垂桜は支柱を必要とする例が多く。
いよいよ花期を迎える近衛邸跡の糸桜。京都御苑。
右端に支柱が写っていますが、向きによっては目立ちにくいです。
開花を直前に控え、大きく膨らんだ赤い蕾も美しいものがあります。
蓄えたエネルギーを解き放ち、可憐で艶やかな姿を見せる日が迫っています。
「京都御苑 近衛邸跡」
京都府京都市上京区
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