滋賀 トキソウ ヤマトキソウ 開花 2014年5月

この時期に咲く湿生花、湿生植物を観察するため、滋賀県の山へ。
昨年の梅雨時は極端に雨が少なく、湿原は干割れて無残な有り様でしたが……。

トキソウ(朱鷺草)の花 滋賀県 2014年6月
トキソウ(朱鷺草)のお花。
やや色あせています。

トキソウなどの湿生植物群落と生育環境 滋賀県 2014年6月
トキソウなどの湿生植物群落と生育環境。
昨年ほど乾いてはいないものの、湿潤というには遠く。

湿原に咲くトキソウの自生環境 滋賀県 2014年6月
湿原に咲くトキソウ。
人の手がほとんど入っていない、整備が進んでいない貴重な自生地ですが、その分、踏圧や盗掘による影響が懸念されます。

ヤマトキソウの小規模な群生地 滋賀県 2014年6月
ヤマトキソウの小規模な群生地。
湿原の畔、周辺部の脇にヤマトキソウがまとまって咲いていました。

ヤマトキソウ(山朱鷺草)の花 滋賀県 2014年6月
ヤマトキソウ(山朱鷺草)のお花。

トキソウより一回り小さく、白いお花を上向きに付け、基本的に全開しません。
また、湿地を好むトキソウと異なり、ヤマトキソウは湿地周辺の草むらを好みます。

イシモチソウ(石持草)の花 滋賀県 2014年6月
イシモチソウ(石持草)のお花。
ヤマトキソウが好む環境は、イシモチソウやノギラン、リンドウが好む環境と似ています。

トウカイコモウセンゴケ(東海小毛氈苔) 閉花、つぼみ 滋賀県 2014年6月
トウカイコモウセンゴケ(東海小毛氈苔)のつぼみ。
トウカイコモウセンゴケや、その仲間の植物は、晴れの日の午前中に開花する例が多く、午後にはお花を閉じてしまいます。

テイカカズラ(定家葛)の花 滋賀県 2014年6月
テイカカズラ(定家葛)のお花。
他にはハイイヌツゲ(イヌツゲ)やガンピなどの目立たないお花も咲いていました。

ネジキ(捩木)の花と葉 滋賀県 2014年6月
ネジキ(捩木)のお花。
樹皮の縦筋がねじれることで有名ですが、波打つ葉も特徴的だと感じます。

全体的に黄金色のハラビロトンボ 滋賀県 2014年6月
湿原のハラビロトンボ。
翅の色も含め、全体的に美しく金色に輝く、未成熟な個体でした。

こちらの湿原を舞っている、あるいは留まっているトンボはハラビロトンボばかり、私が好きなハッチョウトンボの姿は見当りません。
ところが、あたりをうろうろしていたら、目の前に小さな小さな赤いトンボさんが……。
レンズを交換している間に姿を見失ってしまいましたが、こちらの湿原にもハッチョウトンボが生息することが分かりました。
ハッチョウトンボそのものは滋賀県ではありふれていますが、こちらで見掛けたのは初めてのことでした。

残念ながら、ハッチョウトンボは撮影できなかったものの、足元の草むらに青紫色の小さなお花が咲いていることに気付きます。

初夏に咲くハルリンドウ(春竜胆)の花 滋賀県 2014年6月
初夏に咲くハルリンドウ(春竜胆)のお花。

1輪だけとはいえ、ハルリンドウが咲き残っていました。
ハルリンドウも個人的に好きなお花ですが、ハッチョウトンボに導かれたのでしょうか。

群生するトキソウとハラビロトンボがいる風景 滋賀県 2014年6月
群生するトキソウとハラビロトンボがいる風景。

いよいよ今年も見納めです。
この環境がいつまで保たれるかは分かりませんが、来年以降も見守りたいと思います。

トキソウ(朱鷺草)の群落 滋賀県 2013年6月

滋賀県 ノハナショウブやトキソウを観察 金色のトンボも

2013.06.18

昨年の記録は上の記事に。

追記。
翌年(2015年)、この山でハッチョウトンボを観測しました。

ハッチョウトンボ 赤く成熟した雄 山上の湿地 滋賀県 2015年5月

滋賀 ハッチョウトンボも今年は早く トウカイコモウセンゴケ

2015.06.12

その日の話は上の記事に。

2014年6月
滋賀県

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Maro@きょうのまなざし

京都市出身、京都市在住。山で寝転がりながら本を読むか妄想に耽る日々。風景、遠望、夕日、夜景などの写真を交えつつ、大文字山など近畿周辺(関西周辺)の山からの山岳展望・山座同定の話、ハイキングや夜間登山の話、山野草や花、野鳥の話、京都の桜や桃の話、歴史や文化、地理や地図、地誌や郷土史、神社仏閣の話などを語っています。リンク自由。山行記録はごく一部だけ公開!