2014年(平成26年)5月の話。
ヤマシャクヤクやクリンソウ、それに、ある種の植物を観察するため、京都北山の桟敷ヶ岳をハイキング。
恒例となっている、自主的な見回りのようなものです。
ヤマシャクヤク(山芍薬)のお花。桟敷ヶ岳の自生地にて。
私が見たところ、このあたりの群落は3~4割程度のお花が全開していました。
今年はこの週末、5月10日~11日あたりが見頃ではないでしょうか。
よく知られている魚谷山の自生地と比べると1週間ほど花期が遅い印象を受けます。
ヤマシャクヤクはシカ(鹿)が好まないとされるため、大きな環境の変化や、人為的な採集圧が無ければ、その株数は自然増加すると考えられます。
桟敷ヶ岳でもまた別の群生地ですが、同じ山の中とはいえ、こちらは蕾ばかりでした。
気温の推移しだいですが、遅くとも来週には見頃を迎えそうです。
私が見たところ、この山域における最大規模の群落です。
以前より私と付き合いのある方々にとっては周知の事実でしょうが、京都北山にはヤマシャクヤクだけではなくベニバナヤマシャクヤクも分布しています。
京都北山のベニバナヤマシャクヤクは、盗掘や環境の変化などの影響により、山によっては、わずか数年で、その個体数を大きく減らしてしまいました。
今まで、当ウェブサイト、ならびに、他所でも、京都府のベニバナヤマシャクヤクについては、保護の観点から分布地域をいっさい特定できない内容、書き方に留めてきましたが、取り巻く状況に変化があったため、今後、こちらでも広域的な山域名のみ記載することにします。
なお、桟敷ヶ岳の一部山域については、いずれ、保護区(京都府の生育地保護区)の指定を受ける見込みであると保全団体の方からお伺いしています。
それに伴い、今後、立入が制限される可能性があるでしょう。
この谷に限定すれば、クリンソウもおおむね見頃を迎えていましたが、まだまだこれからの谷も多く、未開花の株も目立ちます。
2014年5月
京都府
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