2012年(平成24年)11月25日の話。
晩秋としては風が弱く、やや霞んだ感じの空ではあったものの、この日の比叡山からは遠くの山々まで条件よく見えていました。
それも、今まで経験したことの無いほど明瞭な見え方で……。
私は前日にあたる11月24日もトワイライトハイク・ナイトハイクで比叡山を登っており、その日もぼちぼち好条件であったことを確認していますが、この25日の見え方とは全く比較になりません。
風も弱く、空じたいはやや霞んだ印象を受けましたが、湿度が異常ともいえるほど低かったことが、遠くまで見えやすかった原因のようです。
比叡山四明岳(京都市左京区)から御嶽山(木曽御嶽)を遠望する。
撮影地点から御嶽山剣ヶ峰(長野県木曽郡木曽町、王滝村)まで175.6km。
対岸に見えている湖岸の街は滋賀県彦根市のあたりです。
比叡山でも滋賀県側にあたる坂本ケーブルさんの延暦寺駅から御嶽山を撮影なさった先例はインターネット上でも見付かります。
ケーブル延暦寺駅以外にも、比叡山から御嶽山を撮影できる地点は他にも何ヶ所かあり、大雑把に申し上げて、比叡山の周辺で、伊吹山と霊仙山の間が見通せる地点が御嶽山遠望の候補地となります。
ケーブル延暦寺駅を含め、撮影の前例がある既知の展望地は、いずれも京都府と滋賀県の府県境より東、大比叡より東にあたる地点、あるいは京都府と滋賀県の府県境の上と見なせる地点です。
ところが、私は京都府と滋賀県の府県境より西、大比叡より西にあたる四明岳の展望地、つまり、全域が京都市にあたる地点から撮影しており、「京都市から御嶽山を見た、撮影した」と申し上げても差し支えないでしょう。
京都市には高い山がなく、御嶽山との間に所在する湖北の山に視界を遮られてしまうため、京都市内から御嶽山を遠望できる地点は限られています。
たとえば、愛宕山の比良山地方面展望地からは伊吹山に遮られ、これは府県境ですが……、音羽山の湖北方面展望地からは霊仙山に遮られてしまいます。
ポンポン山の山頂からであれば、比叡山と霊仙山の間に御嶽山を遠望できますが、こちらも京都府と大阪府の府境であり、全域が京都市の山とはいえません。
比叡山は、実に絶妙で、実に貴重な位置に所在しているといえるでしょう。
整理の都合で記事を分けます。
続きは上の記事に。
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比叡山 四明岳(地理院 標準地図)
「四明岳(シメイガタケ)(しめいがたけ)」
標高838m
京都府京都市左京区
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