2016年(平成28年)11月の話。
この日は大阪府交野市と枚方市の市境も近い山域をトワイライトハイキング、サンセットハイキング。
手始めに交野市に所在する枚方変電所の周辺を歩きました。
枚方変電所の上にあたる北山(倉治山)の話は前回の記事に。
今回はその続きです。
この日は枚方市の国見山から見て明石海峡大橋の向こうに夕日が沈む日であり、日没に合わせて国見山を登頂したいと考えていましたが、交野市の交野山に立ち寄ってからでは間に合いそうもなく、だからといって、交野山を経由せず国見山に向かうと中途半端に時間が余りそう。
そこで、枚方変電所からだと遠回りになりますが、国見山の山頂ではなく、山頂の下の展望デッキの現況を先に調査することに。
国見山のコウヤボウキ(高野箒)。お花と葉。大阪府枚方市。
国見山にはコウヤボウキが数多く群生しており、イヌタデやチヂミザサなどと混生して群落を形成していました。
コウヤボウキは私にとって馴染みがある京都の大文字山にも咲いていますが、国見山は大文字山とは比較にならないほど広い範囲に渡って分布しています。
すでに晩秋と言える季節を迎えており、そろそろ里山で観察できるお花もなくなりそうです。
私は3年と10ヶ月前の2013年(平成25年)1月にも国見山の山頂から明石海峡に沈む夕日の写真を撮影しています。
国見山の山頂からだと視界に送電鉄塔が入るのが微妙に気になるので、次に機会があるなら山頂の下の展望デッキから明石海峡に沈む夕日を拝みたいものだと考えていました。
以前は確かに展望デッキから明石海峡大橋を見通せたことを覚えており、これは証拠となる写真を上の記事に掲載しています。
ところが、利用する方が少ないコース上にあるからか、この展望デッキは年々視界が狭くなっており、今年の6月に訪れた際には大阪方面も明石海峡方面も見えにくくなっていました。
その後も変化はないだろうと思いつつ、念のために確認してみましたが、やはり、2016年11月現在、展望デッキから明石海峡はほぼ見えず、大阪平野の中南部も見えにくいままです。
京都盆地方面は綺麗に見晴らせますので、この夜、オレンジ色にライトアップされる京都タワーは展望デッキから撮影しようと考え、山頂へ向かいました。
2016年6月の話は上の記事に。
視界が狭くなったのは「国見山作業歩道」のコース上にある展望デッキの話で、この展望台から夫婦岩やツツジ尾根を経て津田サイエンスヒルズ方面へ下山できます。
「枚方八景」に選定される国見山山頂の見晴らしの良さは相変わらずです。
国見山の山頂が近付くと、その山名を示した「旗」が遠目にも目立ちます。
山の上で強く風吹くたびにはためいており、以前は見当たらなかった「山名板」ならぬ「山名旗」に見入ります。
旗が翻る国見山の夕景。枚方から京都盆地や比叡醍醐山地、京都北山を遠望する。
主な山 | 距離 | 標高 | 山頂所在地 | 備考 |
---|---|---|---|---|
皆子山 | 46.3km | 971.3m | 京都府京都市左京区 滋賀県大津市 | 京都府最高峰 |
武奈ヶ岳 | 54.5km | 1214.2m | 滋賀県大津市 | 比良山地最高峰 |
大比叡 | 31.8km | 848.1m | 滋賀県大津市 京都府京都市左京区 | 都富士 |
逢坂山 | 25.7km | 324.7m | 滋賀県大津市 | |
音羽山 | 23.6km | 593.1m | 京都府京都市山科区 (滋賀県大津市) | |
千頭岳 (東千頭岳) | 22.5km | 600m | 京都府京都市伏見区 滋賀県大津市 |
少しは時間に余裕があったはずが、寄り道していたら登頂するのが遅れてしまい、すでに西日が大きく傾いていました。
当日の記録(メモ)でも「必死に走った」「なんとか間に合いそう」と書いています。
比叡山と音羽山の間で標高が下がる逢坂山の彼方に、遠く湖北や江越美国境付近の高峰らしき山影が見えていましたが、日没の時が迫っており、北ではなく西に目を向けるしかなくなりました。
帰宅後に確認してみると、滋賀県長浜市と福井県南条郡南越前町の県境に所在する上谷山や、滋賀県や福井県との県境も近い岐阜県揖斐郡揖斐川町の三周ヶ岳といった山々の山頂域が写っており、どちらかと言えば北向きを丁寧に撮影しておけば良かったと後悔します。
残念ながら、日没後に撮影した写真では場所が分からなくなっていました。
計算上、国見山からは四国の高峰まで見通せるので、三周ヶ岳などが「国見山から望める最遠の地」というわけではありませんが、大阪府の標高300m未満峰から福井県まで見通せると気付く方は少ないでしょう。
国見山から福井県の山まで見通せるということは、交野山からも見通せる可能性が高そうです。
あくまでも計算上では、の話ですが、その件について上の記事に追記しておきました。
「枚方八景」国見山の展望。明石海峡大橋に沈む夕日を撮影。日没の時を迎えます。
淡路島北部の大阪湾海上交通センターや須磨の山々、淀川に架かる鳥飼大橋を遠望。
主な山、構造物 | 距離 | 標高 (地上高) | 山頂所在地 |
---|---|---|---|
汐鳴山 | 70.5km | 305.3m | 兵庫県淡路市 |
明石海峡大橋 南主塔 (淡路島側主塔) | 67.4km | (298.3m) | 兵庫県淡路市 |
明石海峡大橋 北主塔 (神戸市側主塔) | 65.9km | (298.3m) | 兵庫県神戸市垂水区 |
旗振山 | 59.3km | 252.6m | 兵庫県神戸市須磨区 兵庫県神戸市垂水区 |
鉄拐山 | 58.8km | 234m | 兵庫県神戸市須磨区 兵庫県神戸市垂水区 |
栂尾山 | 57.7km | 274m | 兵庫県神戸市須磨区 |
横尾山 | 57.4km | 312.0m | 兵庫県神戸市須磨区 |
ぼんやりした遠霞みの印象を受ける南西の空で、淡路島の南部や和泉山脈の西端部は肉眼では見えにくかったものの、瀬戸内海に雲が無かったことが幸いしたのか、夕日はすっきりと明石海峡に沈みました。
ちょうど、大橋の南主塔と北主塔の間に落ちましたが、須磨浦山上遊園の鉢伏山に遮られるため、北主塔は先端(上端)が見えるのみです。
これほど綺麗に落日するのであれば、なおさら展望デッキから撮影できればよかったのにと、かえすがえす残念に思います。
鳥飼大橋の後方(淀川の対岸)では東淀工場の巨大な煙突が点滅していましたが、上の写真では場所が分からないでしょう。
逆光になるので、この時間帯に撮影した写真では大阪湾の海面も分かりにくいですね。
上の写真の構図の右手には六甲山系が連なり、左手には大阪の高層ビル群が林立しますが、過去の記事で何度も写真を掲載していますので、今回の記事では掲載を見送ります。
国見山から撮影したわけではありませんが、前回の記事にも六甲山系からハルカスさんまでを収めた写真を掲載しています。
国見山の山頂。「国見山」の山名旗と「枚方八景」の解説板。紅葉か夕照か。
ここ数年、登頂していないので、今でも残っているか分かりませんが、昔は「近江富士」三上山の山頂に大きな日本国旗(日章旗)が掲揚されていました。
風吹く日であれば、野洲駅のあたりから棚引く姿を目視できたように記憶しています。
国見山の旗のサイズでは、さすがに遠くから確認するのは難しいでしょうね。
長くなってきたので記事を分けます。
続きは上の記事に。
関連記事 2016年11月 国見山サンセットハイク
すべて同日の山行記録です。併せてご覧ください。
- 交野市 枚方変電所 北山(倉治山)の送電鉄塔から六甲山を遠望
- 国見山の展望 明石海峡大橋に沈む夕日 翻る旗 枚方八景
- 枚方 国見山 展望デッキの夜景 オレンジリボンの京都タワー
国見山(地理院 標準地図)
「国見山(クニミヤマ)(くにみやま)」別称として「津田山(ツダヤマ)(つだやま)」
標高284m
大阪府枚方市
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