少し前となりますが、2014年(平成26年)4月の話。
春の山野草を楽しむため、この日は比叡山を登りました。
いかにも春らしく展望は今ひとつでしたが、こちらも春らしく多くのお花が咲いており、風景写真は早々に諦め、植物の観察に専念します。
比叡山に咲くカタクリ(片栗)。
例に漏れず、急斜面にわずかに残る群生地です。
上の写真に写るお花は見頃でしたが、全体としては花期はすでに終わり近く。
比叡山のまた別の地点で撮影したカタクリの蕾。
昔から、この周辺の株は比叡山の他の群生地と比較して花期が妙に遅く、4月の下旬に見頃を迎えます。
(おそらく標高や夜間気温の関係でしょうが、)理由は分かりません。
上の写真では上半分がシキミで下半分がツルシキミです。
シキミはお花を付けていますが、ツルシキミはまだ蕾。
シキミはマツブサ科(シキミ科)、ツルシキミはミカン科で、異なる科に属する植物ですが、遠目にはシキミと葉がそっくりなため、ツルシキミはシキミの名を頂いてます。
写真で見ても、上と下、葉は似ていますね。
ツルシキミと仲間のミヤマシキミ、京都の山にはどちらも自生しますが、ツルシキミの枝は地面を這うように伸び、ミヤマシキミの枝は直立します。
上の写真を左に45°回転させれば、ミヤマシキミの写真と区別が付きづらいです。
両種を区別しない考え方もあり、たとえば、京都府では両種を区別しておらず、(ツルシキミもミヤマシキミと見なしているため、)京都府下にはミヤマシキミのみが自生することになっています。
ツルシキミのケースがどうであるかは別として、雪降る地方や山では植物が地面を這いやすいです。
豪雪地帯として知られる、湖北は余呉の山奥で見たユキツバキ(ハイツバキ)が懐かしい。
整理の都合で記事を分けます。
続きは上の記事に。
比叡山(比叡山地)
滋賀県大津市、京都府京都市左京区
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