2014年(平成26年)4月の話。
この日は山野草を観察しながら春の比叡山をハイキング。
バイカオウレンなどの話は前回の記事に。今回はその続きです。
山中には私が好きな白く小さなお花も咲いていましたが、なかなか上手く撮影できません。
比叡山に咲くシロバナネコノメ(白花猫の目)。
仲間のハナネコノメとよく似ていますが、茎の毛が目立ち、萼裂片の先端が鋭く尖っているため、シロバナネコノメとしておきます。
7~8年ほど前までは、京都北山の浅い山でもシロバナネコノメを容易に観察できたことを懐かしく思います。
それこそ、車道の脇の湿った岩場にすら数多く群生していましたが、いつの間にやら失われてしまいました。
惜しい話です。
上の写真だけではカナクギノキと区別が付きづらいものがありますが、他の写真ではクロモジに見られる暗緑色の枝に黒い斑も確認できます。
花柄がやや短く、アブラチャンではなくシロモジ(白文字)かもしれません。
葉が出れば一目瞭然ですが、お花だけではアブラチャンとシロモジの判別は困難です。
ダンコウバイはお花の付き方(花柄の有無)が異なります。
開花直前のお花です。
カンアオイの仲間は冬咲きから春咲きに至るまで花期の地域差が大きいですが、私が観察するかぎり、この界隈では春咲きが一般的なようです。
ある理由から、上の個体には興味深い点があります。
切り立った崖地で踏ん張っていましたが、よく見るとなかなか味わい深いです。
「都富士」を称する比叡山で「都葵」を称するカンアオイを観賞するのも一興と言えるでしょう。
比叡山(比叡山地)
滋賀県大津市、京都府京都市左京区
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