「『あべのハルカス』は高知から見える?」
高知県から超高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)を望むにあたり、どこまで遠く離れた場所から望むことができる(どこから見える)のでしょうか。
「カシミール3D」 を用いて、国土地理院が提供するベクトルデータ「基盤地図情報(数値標高モデル)10mメッシュ」(DEM10B)を基に「可視マップ」を作製、「高知県のどこから『あべのハルカス』が見える」か、その範囲を計算、調べてみました。
こちらでは、「『あべのハルカス』はどこから見える?」 と異なり、現地の状況を考慮せず、計算上、「あべのハルカス」が見える範囲(見える場所)を挙げています。
あくまでも計算上は見えるだけであって、実際に見えるかどうかは分かりません。
図の紫色の地点が計算上の「見える範囲」(可視エリア)となります。
四国山地(阿波土佐国境付近)
亀谷山
高知県安芸郡馬路村、北川村、徳島県海部郡海陽町
「あべのハルカス」までの距離 約171km
2013年10月時点でのデータ
四国南東部は魚梁瀬の東、徳島県側から見ると海陽町の後方、四国山地でも奥深い山域にあたる亀谷山が「見える範囲」に含まれており、計算上、「高知県から『あべのハルカス』を望む最遠望地点」 となります。
日本全国の最遠望地点であるミツコバ(牛ノ背)にはわずかに及ばないものの、距離としては大差なく、高知県の東部(東端域)から望める点でも貴重さがあります。
この亀谷山は近畿地方の多くの山から見通すことができ、絶妙な位置に所在する山といえます。
高知県の他の遠望が可能な地点
剣山地の西部、高知県最高峰である三嶺やその周辺、また、わずかですが、湯桶丸の南、徳島県との県境尾根も「見える範囲」に含まれています。
高知県から「あべのハルカス」を望むことが可能な地点はこれで全てです。
最後に
魚梁瀬(やなせ)は山深い地域として知られており、現地の詳細な展望状況も分かりませんが、もしかすると実際に「あべのハルカス」が見えるかもしれません(ご連絡いただいた話では、木々の合い間に東向きのみ開けているとのこと)。
県最高峰である三嶺も含め、今後の視認例(確認例)、撮影例が楽しみです。
本記事の内容は2013年10月、ならびに2014年1月、同3月時点での見解であり、提供されるデータの更新により、今後、計算結果が変わる可能性があります。
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